<大和ハウス工業株式会社について>
「建築の工業化」を企業理念に1955年創業。半世紀以上にわたり住宅・賃貸住宅・分譲マンション・商業施設・一般建築物を提供し、幅広い事業を展開してきた住宅業界のリーディングカンパニー。現在、「ア(安全・安心)・ス(スピード)・フ(福祉)・カ(環境)・ケ(健康)・ツ(通信)・ノ(農業)」をキーワードに、新たな事業分野へと進出するとともに、次世代型の住宅「スマートハウス」を開発・販売している。海外では新たな不動産開発なども手がけている。
創業100周年を迎える2055年までに10兆円の企業群を目指すべく、「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、国内市場のみならずグローバルマーケットを見据えた事業の拡充へと積極的にチャレンジしている。
資本金は1,101億2,048万3,981円、従業員数13,482名 (2011年4月1日現在)。

-- Net-It Centralをどのように利用しているのか教えてください。
当社では独自にシステムを構築し、住宅の図面や住宅履歴を一元管理するよう取り組んでいます。
現在利用しているシステムは2年ほど前にリニューアルをしたシステムで、Net-It Centralは図面データを変換し、Webブラウザ上で閲覧するために利用しています。
(1) 検索された図面データを表示
検索された図面データを、Net-It Centralに搭載されているファイルビューア「Brava(ブラバ、以下Brava)」で表示しています。ただし、BravaはActiveXコンポーネントとしてWebブラウザ(Internet Explorer)に組み込まれているので、利用者から見たときにBravaを意識することはほとんどありません。
(2) 図面データをTIFF形式から CDL形式へ変換
Bravaで図面データを表示するため、Net-It Centralのデータ変換サーバでTIFF形式から CDL形式へデータ形式変換処理を行っています。変換時にA2からA3へと図面のサイズも変換し、処理はバッチで行っています。


-- システムの概要を教えてください。
竣工時やメンテナンス時の住宅履歴を管理・閲覧するためのシステムです。社内のイントラネット上で運用されており、全国の大和ハウス工業の拠点はもちろん、一部のグループ会社でも閲覧できるようになっています。
-- なぜ、このシステムが必要なのでしょうか。
住宅を適正にメンテナンスや管理を実施していくためには、定期検査やリフォームを行っていく必要があります。それらを適切に行わなければ、住宅の老朽化や陳腐化が進み住宅の価値を下げてしまうことになりかねないからです。
そのために、竣工時やメンテナンス時の住宅履歴を適切に保管しておくことはとても重要になります。 また、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が制定され、長期優良住宅の認定には住宅履歴の継続的な記録が必要となっています。
基本的に住宅履歴に関する情報はお客様自身によって保管・管理されるものですが、当社では法律上必要なものはもちろん、アフターサービスの一環としてまた災害時や設備機器に不具合が生じた場合でもスムーズな対応ができるよう、お客様の住宅履歴を保管・管理してきました。実際、2011年に発生した東日本大震災の際にも、保証書や関連する資料が当社のシステムで管理されていたことで、被災されたお客様へスピーディかつスムーズな対応ができました。
-- システムをリニューアルした背景と目的を教えてください。
リニューアルのポイントは履歴管理の一元化です。これまでは一部の図面や情報しかデジタル化されておらず、そのほとんどが各拠点でバラバラに管理されていました。そのため、関連書類の管理・保管・検索に手間と時間がかかり、また書類を紛失してしまったり情報が漏えいしてしまうリスクを軽減するのも難しい状況でした。
そのような状況を改善するため、2009年の「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」の施行を機に、すべての住宅履歴関連情報を一元化し全国の拠点から簡単に検索・閲覧できるシステムを構築しました。
-- システムでは、具体的にどのようなデータを管理しているのでしょうか。
図面データなどの設計図書をはじめ、申請書類、性能評価書、設備の保証書、マニュアルといった、竣工時の仕様情報をはじめ、メンテナンスやリフォームなどの情報も検索・閲覧できるようになっています。
-- 保管しているデータはどのくらいの分量になりますか。
図面データの点数でみると、現在260万点ほどのデータが登録されています。日々、情報は追加されており、月に10万点のペースで登録件数は増加しています。

-- Net-It Centralを導入した理由を教えてください。
図面データの閲覧はシステムの要となる機能です。しかし、ビューア機能を開発するのは手間もコストもかかります。そのため、既存のビューアアプリケーションを導入することで、優れた機能を手間をかけることなく組み込みたいと考えました。
Net-It Centralを選択した理由は、図面データを閲覧するビューアとして「使い勝手」が優れていること。「運用管理の負荷」が軽いこと。さらに、「安全」かつ「安定的」に大量の図面データを取り扱えることが決め手となりました。
【選択理由1】ビューアとして使い勝手が優れている
Net-It Centralに搭載されているBravaは、図面データの表示や拡大・縮小表示の動作がスムーズで、だれでも簡単に利用でき、他には選択肢がなかったというのが正直なところです。
【選択理由2】運用管理の負荷も抑えることができる
ActiveXコンポーネントとしてWebブラウザに組み込んで利用できるので、全国で11,000人以上の利用者が想定される中、各PCに特定のアプリケーションをインストールする必要がないので、運用管理の負荷を抑えることができると考えました。
【選択理由3】安全に図面データを閲覧できる
取り扱うデータはお客様の大切な情報ですので、データの改ざんや情報漏えいなどのリスクもできるだけ排除しなければなりません。 Net-It CentralでBrava専用のデータ形式(CDL)に変換することで、PCにデータをダウンロードせず閲覧データのコピーや印刷も制限できるので、セキュアな環境で図面データの閲覧ができると考えました。
【選択理由4】安定的に大量の図面データを取り扱うことができる
システムでは数百万点のデータを取り扱うことになります。Net-It Centralは導入実績が豊富で、無料の試用版で動作も確認できたので安心して利用できると判断しました。
-- Net-It Centralの導入効果について教えてください。
各拠点では、Bravaを通じて社内のPCから図面データを簡単に閲覧できるようになり、お客様からの問い合わせへの対応はもちろん、メンテナンスやリフォームの提案なども迅速な対応ができるようになりました。また拠点内の保管スペースや管理の手間も大幅に削減されました。
一方、管理側から見たとき、Net-It Centralによるデータ変換などのデジタル化や原本の保管など、図面データや住宅履歴関連のドキュメントを登録・管理する業務プロセスが確立され一元化されたことで、確実かつスムーズに必要な情報が登録されるようになったことは大きな効果だと考えています。さらにシステムでは、図面データなどの登録状況も簡単に把握できるようになり、登録漏れなどがある場合でも簡単に確認できるようにもなりました。
-- 図面データに関して、オリジナルのTIFFデータとNet-It CentralによるCDLデータを二重に管理することは面倒ではありませんか。
確かに見方によっては二重にデータを管理することになるかもしれませんが、オリジナルのTIFFデータは容量が大きく閲覧にはあまり適していません。CDLデータは、TIFFデータと比べるととてもスムーズに操作できますし、さらにCDLデータの変換時にはA2サイズからA3サイズに変換するなど閲覧用のデータとして最適化していますので、利用者の利便性を考えた場合は必要な処理だと考えています。
また、Net-It Centralの選択理由としても話をしましたが、このような仕組みにしておけばオリジナルのTIFFデータに利用者が直接アクセスすることがなくなりますので、オペレーションミスによる図面データの削除や改ざんなどのリスクも確実に排除できるというメリットもあります。
-- 今後の拡張予定などはありますか。
今後、当社が手がけたすべての物件の履歴データを一元管理できるようにしていく予定です。
また先の話になるかもしれませんが、システムで管理されている情報の一部をお客様が直接ご覧いただけるようにもしていきたいと考えています。セキュリティなどの課題はありますが、仕組みとしては現在のシステムを拡張することで対応できると思いますので、お客様からの要望なども聞きながらぜひ実現させたいと思います。
-- Net-It Centralならびオーシャンブリッジへの期待や要望があればお聞かせください。
WebブラウザやOSなどの環境は常に変化してきますので、積極的なシステム面での対応を期待しています。また引き続き、今後も、きめの細やかなサポートをお願いいたします。
お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。
* 大和ハウス工業株式会社のWebサイト
* 取材日時 2011年10月(記載の情報は全て取材時のものです)
* 取材制作:カスタマワイズ |