抗がん剤で減少した白血球や赤血球はどう増やす?/病院間連携:白血病・悪性リンパ腫闘病記(18)

前回の闘病記からの続きです。
2013年5月26日(日)。入院14日目。抗がん剤治療開始から6日目。
この日の午後、前日の15時から始まった24時間かけて落とす抗がん剤(ドキソルビシン)が終わり、1コース目の抗がん剤の点滴はひと段落となりました。1コース目としては、5日後の抗がん剤(オンコビン)の注射とステロイド剤(デキサート)の点滴(4日間)を残すのみです。


朝から看護師さんにも「この点滴が終わればひと段落ですからね」と元気付けてもらっていました。自分としても、倦怠感や気持ちの悪さといった副作用が出始めている中、「ようやくひと段落か。。。」と安堵しました。
2013年5月27日(月)。入院15日目。抗がん剤治療開始から7日目。
この日から、白血球の数を増やす皮下注射(ノイトロジン)が始まりました。血液検査の結果、抗がん剤の影響で白血球数が減少してきたようです。白血球が十分に増えるまで、毎日、左右の上腕部に交互に注射します。
白血病・悪性リンパ腫の抗がん剤治療では、抗がん剤によりがん細胞とともに正常な血液細胞も攻撃を受け、数が減少します。白血球が減ると肺炎等の感染症にかかりやすくなりますし、血小板が減ると出血時に血が止まりにくくなり、いずれも命に関わります。そのため、抗がん剤治療中は、2日に1回の血液検査の結果を見つつ、ノイトロジンの注射(白血球の増加)や輸血(血小板、赤血球などの増加)を繰り返し行います。
敵味方の見境なく皆殺しにしてしまう強力な抗がん剤により死んでしまった正常な血液細胞は、外から調達する、あるいは薬で強制的に増やすのです。こう考えると、抗がん剤治療は、ちょっと恐ろしいというか、過激な治療とも思えます。でも別の見方をすれば、白血病や悪性リンパ腫といった血液のがんは、それだけのことをしなければ太刀打ちできないほど手強い病気だとも言えます。
またこの日は、脳のMRIも撮りました。
入院前は東京女子医科大学病院にて、2011年7月に受けた脳腫瘍摘出手術の経過観察のため、2ヶ月に1度、脳のMRI撮影をしていました。今回、半年以上の入院となるため、虎の門病院の先生と女子医大の先生に連携していただいて、虎の門病院で撮影したMRI画像を、虎の門病院の放射線科の先生が読影した上で、女子医大の先生にも送って見ていただくような体制をとっていただきました。両病院とも、患者本意で柔軟に対応していただき、本当にありがたかったです。
MRIと昼食の後、気持ち悪いからと寝てばかりいないで、たまには体を動かそうと、別の病棟の屋上にある遊歩場に歩いて行きました。この2〜3日前から食欲が減退してあまり食べられなくなっていたこともあり、体力の衰えを実感しました。これからはできるだけ意識して身体を動かさないと、と思いました。
そう考えていた日の夜、この入院期間中でいくつかあった「最も辛いこと」の一つが起こりました。

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