がんの生存率・予後に関する2人の医師の考え方の違い

昨日は、2週間ぶりの診察日で、虎の門病院の血液内科を受診してきました。主治医のGY先生の診察です。
いい加減そろそろ回復しているのではないか、と期待していた白血球の数は、2週間前の2,500から横ばい、というか微減の2,400。引き続き、日常生活には問題ないが、維持療法を始めるにはまだ早い、という値です。
GY先生曰く、

入院中にHyper-CVAD療法をやった人は、血球の回復に時間がかかることがよくあります。回復に半年、一年かかるケースもあります。別の病気の患者さんの例ですが、一年半後に突然回復したケースもありました。いずれにしても、白血球が回復しないと、維持療法は始められません。今は経過を見ていくしかありませんね。

とのこと。僕の白血病・悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ腫)は、1年以内の再発も多い病気です。こうして何もしないでいるうちに再発してしまうというリスクもないわけではありません。でも、今は焦らず待つしかありません。
また、前回のGY先生の診察、そして先週のMY先生の診察のときにそれぞれお聞きした、僕の病気がこのまま再発せずに治癒する確率について、再度お話ししました。
それぞれこのブログに書いたように、主治医のGY先生は「腫瘍が限局していて、そこに放射線も当てているので、8〜9割は期待できるのではないか」、担当医のMY先生は「移植治療も含めた5年生存率である60〜70%には入っているのではないか」とのことでした。
GY先生に、この先週のMY先生の話をしたところ、こんな説明をしてくださいました。

過去のデータ上、同じタイプの悪性リンパ腫で、腫瘍が限局していて、抗がん剤治療の後に放射線治療も行った、という高山さんと同じようなケースの患者さんは、それほどいません。だから、データを元にお話しすることは難しいです。そのため、前回、高山さんの治る確率が8〜9割と言ったのには、自分の希望が含まれています。

MY先生は、できる限り過去のデータに基づいて話をしようとして、「抗がん剤治療に加えて造血幹細胞移植をした場合の長期生存率である6〜7割には入っているのではないか」と話したのだと思います。

それに対して、自分は、腫瘍が限局していたために、放射線治療が行えたという高山さんの個別要因を踏まえて、過去のデータではなく、期待を含めた自分の予測で答えました。

このお話を聞いて、改めて自分の今後に対して客観的に理解し納得できました。
もちろん、主観的には、「自分は100%治るんだ」、と信じています。でも自分は根拠のない自信には頼りたくはありません。主観的な信念を支える客観的な「データ」、あるいは「主治医・専門家の予測」として、この「6〜7割」、「8〜9割」という数字は、十分に勇気付けられるものでした。
先生方の期待に応えるため、そして何よりも家族のため、自分のために、この病気をこのまま再発させずに根治します。

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