2015年03月03日

涙に霞んだ手作り絵本/一日一日を乗り越えていく/オンコビンとドキソルビシン:白血病・悪性リンパ腫闘病記(77)

前回の闘病記からの続きです。

入院中の差し入れのマック

◼︎2013年9月29日(日)。入院140日目。抗がん剤治療開始から132日目。

この日は、前日までの3日間とは抗がん剤が変わりました。

14時半から吐き気止めのグラニセトロンを30分かけて落とし、その後続けて抗がん剤のドキソルビシンです。これは24時間かけて落とします。しかも2日連続です。

さらに、夕方、若い先生が来て、抗がん剤のオンコビンを点滴のラインから注射で入れました。このオンコビンが曲者です。以前、副作用でひどい便秘を起こして非常に苦しんだ原因です。

注射から一週間くらいすると便秘になるので、下剤等をうまく使って苦痛なく乗り切りたい、と思いました。

この日は日曜日だったので、前日につづいて、娘と家内がお見舞いに来てくれました。家内は、以前から制作していた手作りの絵本ができたと持ってきてくれました。小さな女の子とパパの、こんなお話です。

病気になってしまい、髪の毛も無くなってしまったパパ。久しぶりに病院からお家に帰ってきても、ソファで寝てばかりです。でも女の子がパパの鼻ちょうちんの中に入ると、そこには元気なパパが。一緒にお空を飛んだり、二人で楽しく遊びます・・・。

僕は途中から涙が溢れて読めなくなってしまいました。そして、

早く退院して家に帰って娘とたくさん遊んであげよう。奥さんとたくさん話そう。三人で楽しく幸せに暮らそう。

と改めて固く心に誓いました。

この日は前日と違って、帯状疱疹後神経痛の痛みやお腹の調子の悪さなどで体調が良くありませんでした。

でも家内には、

「本当に一歩一歩。焦らないで。」

と言われました。それを聞いて、

毎日を乗り越えていくことは、着実に目標に近づいているということ。焦らず一日一日過ごしていこう。

と考えていました。


◼︎2013年9月30日(月)。入院141日目。抗がん剤治療開始から133日目。

この日も抗がん剤の点滴は、前日に続いて抗がん剤のドキソルビシンを24時間でした。翌日の15時に終了予定です。

お昼は家内が買ってきてくれたマクドナルドのハンバーガーを食べました。

この日はいつも以上に隣の病室がうるさく、帯状疱疹後神経痛の痛みに耐えながら騒音にも耐えるのが大変でした。

こんな生活はもうたくさん。もう病気はしたくない。もうこれからは自分も家族もずっと健康で幸せに暮らす。

と誓うとともに、

今はとにかく痛みも騒音もなくゆっくりと休みたい。

と思いながら、痛み止めの医療用麻薬オキノームと、睡眠導入剤のレンドルミンを飲んで、眠りにつきました。

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投稿者 匿名 : 2015年5月10日 21:17

帯状疱疹後神経痛の検索をしていて高山さんのブログに辿りつきました。現在アメリカに在住なのですが去年車で大きな事故にあってから命は助かり体に障害は残らなかった物の原因不明の強烈な痛みに悩まされ、どんな薬も全く効かず、最近になってその原因が事故ではなく、事故での怪我が回復する間に何かしらが原因で発生した帯状疱疹後神経痛ではないかと診察されています。こちらは医療費が高く、事故で負った負傷の治療で日本では考えられないほどの医療費を抱える私には、神経ブロック等高額な治療方法を試す余裕はありません。通常の医者は時間が経てば治ると痛み止めの処方も積極的でなく、普通のイブプロフェンなどを飲むだけの毎日です。予測もなくくる激痛で在宅で行っていたITの仕事も復帰後1か月で失い、日常生活も普通に行うのが難しい日もあり、ベッドで自分が情けなく、泣いてなぜ事故で死ななかったのか、死ななかったのか、何度も悔やんだほどです。何より辛いのが外傷がなく、この病気についても理解も知名度も低いので周りの理解やサポートが全くない事です。
高山さんのブログの記事を読ませていただき、これからは甘えていた自分に喝を入れて、少しづつでも必ず前進していく勇気をいただきました。痛みをコントロールできないので自分が無力に思え、自信を無くしていましたが、痛みに負けずがんばっていこうと思います。ありがとうございました。どうかお体を大切にしてください。ご快復をアメリカからお祈りしています。

投稿者 オーシャンブリッジ高山 : 2015年5月12日 10:31

匿名さん、コメントありがとうございます。

帯状疱疹後神経痛、PHNとの診断なんですね。米国での闘病は肉体的にも精神的にも経済的にも、本当に大変なことと思います。神経ブロックは、帯状疱疹から半年以上経つともう効果がないので、試される必要はないと思います(自分も効きませんでした・・・)。

ただ、通常の解熱鎮痛薬しか処方されないのは辛いですね。作用機序から言って効かないはずですよね。私は現在は朝晩帯状疱疹後神経痛の特効薬として開発された痛み止め薬リリカ(Lyrica)を飲んでいて、どうしても痛みで辛い時にはレスキューで医療用麻薬のオキノーム(Oxinorm)を飲んでいます。リリカは効いているかどうかよく分からないのですが、以前勝手に減薬したら痛みが増強したので効いているようです(笑)。オキノームは飲んで10分で効きます。ただ最近は飲むことも減りました。匿名さんもせめてリリカを処方してもらえるといいですね。

僕は最近は漢方薬を経て鍼灸治療を試しています。今のところ、これまでの治療で一番効果を実感しています。鍼治療は鍼灸院で1回(約1時間)5500円(保険適用外)、お灸については先週末に友人の鍼灸師に教えてもらって毎日自分で施灸しています。患部を直接刺激して組織を活性化し、自己回復力を高めるため、痛み止めしか手のない西洋医学と異なり、根本的な治癒を期待できそうです。

鍼灸治療も、最近ではWHOにも認められたり、国内外を問わず大学や病院等での臨床研究もされているようですので、匿名さんのお近くでも鍼灸治療を受けられるところがあるとよいのですが。

お早い回復を願っております。

投稿者 匿名 : 2015年5月13日 09:23

高山様
お忙しい中コメントへのお返事ありがとうございました。
上記のお薬でOxynormは処方された事がないので次回医師に相談してみます。
こちらでは痛み止め薬による薬物中毒者数がうなぎのぼりなので医師も強い者はあまり連続して出すのを拒むのが現状です。強いお薬を継続して続けるのは難しいと思いますので、もうこうなったら食事療法や自分でできる事で頑張っていくしかありません。今住んでいるのが田舎の小さな街なのでアジア系の医療はほとんどありません。大病院で行ったアメリカ人医師による鍼治療も日本の物とは全く異なり、施術日は日本円でやく2万円でいたので2回通って行かなくなってしまいました。
自分で勉強し、お灸やってみたいと思います。
私は今まで自分なりに人生への計画があり、ワーキングマザーで3人の息子を育て、常に忙しく立ち止まる事なく、キャリアを積み、弱気になる事など皆無だったタフなキャラクターでした。自分が人生をコントロールしているという信念が全てでした。
しかし44歳になった今、高速道路上で車のタイヤがパンク(爆発)し車が高速で横転、破損するという思いがけない大きな事故にあったり、今まで生きてきて全く経験した事のない激痛と暮らす運命を抱える事になり、それが原因で続けてきた仕事を失った。なんで??なんで私なの??こんなはずじゃない??不公平すぎる!!と怒りや憎しみでいっぱいになり、生きている事すら感謝できずにいました。
泣いて泣いて、でもその中で自分は生かされている、という事を学びました。
仕事やお金へのストレスで私がどんなに泣き叫んでも、自分への愛や価値を失っても、剥がれた爪は生え変わり、排出の為にトイレに行く、お腹がすく、私の体の生命力の偉大さに感動し命についての考えが180度変わりました。
今は息子たちに高額のスニーカーや旅行を与える事ができなくても、一緒に犬の散歩に行ったり、夕暮れの庭で遊ぶ彼らを眺めたり、今までで一番私の時間と愛をゆっくりと与える事ができていると思います。
この事故、痛みですら人生で最高のプレゼントだと言えるよう、子供たちの為にも顔を上げて前進していくつもりです。長くなって申し訳ありません。
高山さんのブログに出会っていなかったら、勢いでうつ病の薬をひとビン飲んでいたかもしれません。きっと天使が高山さんのブログに出会わせてくれたのですね。
ありがとうございます。

投稿者 オーシャンブリッジ高山 : 2015年5月16日 13:31

匿名さん、ご返事ありがとうございます。
おっしゃっていること、私もよく分かります。

私も大学受験や就職、転職、起業など、全て自分の思い描く通りに積み重ねてきた後、40歳で脳腫瘍になり、2年後に白血病になって、人生に対する考え方や優先順位が全く変わってしまいました。病気にならなければ、いつまでも仕事優先で自分の健康を蝕みながら生きていくことになったでしょうし、今のような家族優先の生活も手に入れられなかったと思います。そしていずれ本当に治らない病気で早い時期にこの世を去ることになったと思います。

そう考えると、本当に2回の病気には感謝しています。僕の場合は人生を根本的に見直すには2回の病気が必要だったんだと思っています。

オキノームは、実は日本では帯状疱疹後神経痛には保険適用外でして、私はがん性疼痛ということでの処方していただいています。リリカはそもそも帯状疱疹後神経の特効薬として発売されています。アメリカでは事情も異なると思いますが、ご参考までに。

私のブログが多少でもお役に立てたのであればうれしいです。これからもよろしくお願いします。

高山の著書

「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」書影・表紙画像\
治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ
(幻冬舎 税込1,188円)
女子医大 村垣教授・虎の門病院 谷口部長推薦

プロフィール

1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校→早稲田大学 政経学部→アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ→Web関連ベンチャー→(株)オーシャンブリッジ設立・代表取締役社長就任→現在、同社ファウンダー。横浜市綱島在住。趣味はおりがみ。2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)摘出手術を受けました。2013年5月から7ヶ月間入院して急性リンパ性白血病の抗がん剤治療を受けました。帯状疱疹後神経痛も。2016年10月にがんから卒業しました。2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病の闘病に入りました。

メール: nori.tkym[at]gmail.com

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