2014年10月28日

痛みの薬の減薬の難しさ/命とQOL/帯状疱疹後神経痛の診察

昨日は帯状疱疹後神経痛の診察で、NTT東日本関東病院のペインクリニック科を受診してきました。

2〜3週間ほど前から、漢方薬の効果か、何となく痛みが軽くなってきていたような気がしていました。そのため、この日の診察に先立ち、一週間ほど前から、あまり効いてなさそうな帯状疱疹後神経痛関係の薬を減らしてみていました。(リリカとサインバルタを減量、リボトリールとデパスは中止)。

結果的に、ここ数日、帯状疱疹後神経痛の痛みが強くなってしまいいました。特に夜は寝るときに痛みが激しくて、痛み止めのオキノーム(医療用麻薬)を1つ飲んでも効かず、2つ飲んでようやく眠れるような状態。しかもその痛み止めが切れた2〜3時間後には、また痛みが強くなって目が覚め、オキノームを飲む、というような状況が続いていました。そうすると、よく眠れないために、日中も体調が悪く、体力も低下します。そのためにさらに痛みが強くなる、という悪循環に陥っていました。

最近寒くなったため、その気候や気圧の変化も影響しているものと思います。また最近、背中の患部の皮膚に傷がついてかさぶたになり、それが痛みに影響しているようにも思います。

こうした状況を、NTT東日本関東病院ペインクリニック科のK先生の診察で相談しました。

先生からのお話は下記の通り。

薬を減らしても大丈夫そうだという、痛みの改善の方向性が出てきたのは、非常にいいことですね。

ただ、特にリリカとサインバルタは、減らすペースが早過ぎたかもしれませんね。早すぎると反動で痛みが強くなる患者さんもいます。本当は、高山さんのこれまでの薬の内容からすると、半年くらいかけて少しずつ減らしていくのがいいと思います。

当面は、リリカは少し増やしましょう(先週それまでの3分の1に減らしたのを3分の2に増量)。サインバルタは、先週減らした後の量(2分の1)を維持し、様子を見てもし痛みが強くなるようだったら、増やしましょう。リボトリールは急な痛みに効くはずなので再開しましょう。デパスは止めたままでいいと思います。

ということで、薬の特徴に基いて、一部の薬は量を増やし、一部は現状維持、一部は再開、一部は中止したまま、となりました。

こうした痛みのコントロールのための薬は、なかなかやめる判断が難しいとのこと。

こうした薬は、始めるのは簡単なんですが、やめるのが難しいんです。もう必要ないという判断も難しいですし、やめると決めても、反動が怖いので、長い時間かけて減らしていかなければいけません。

ただ、高山さんも、いずれ減らしていく方向性を考えなければならなかったので、今回はいい機会だったと思います。減らしても大丈夫ではないかと感じるのは、改善しているということですから。特にリリカは、自分の感覚からしても少し多いかなと思っていたので。

通常、薬を減らすきっかけになるのは、眠気やふらつきなどの副作用が強いという場合が多いです。でも高山さんの場合は副作用はあまりないようなのでそこは問題ありません。そのため、焦って減らしたりやめようとしたりし過ぎないほうがいいかもしれません。

順番としては、まず頓服のオキノームが必要なくなることを目指し、それがいらなくなったら、他のリリカ等の定期的に飲んでいる薬を減らす、というのがいいと思います。

なるほど。納得しました。確かに麻薬の常習状態から抜けだした上で、常用の薬を減らすべきですね。

半月ほど前から始めた漢方薬についても聞いてみました。

漢方もいいと思いますよ。合う患者さんにはぴったり合って、痛みが大きく改善することがあります。ぜひ続けてみてください。

とのこと。少し安心しました。またK先生はこうも言っていました。

今は痛みが辛いかもしれませんが、もしそれが薬を減らした反動なのであれば、少なくとも薬を減らそうと思ったときのレベルまでは痛みは戻りますから、安心してください

これにも安心しました。一昨日の晩、布団で痛みに耐えていた時、半分やけになって「もうこれは我慢できない。こんなに痛みが辛いのであれば全部薬を戻した方がましだ」と思っていたんですが、K先生と話して、上記のような説明をひと通り聞いて、納得し、また安心できました。

実は昨日は夕方から会社で全社ミーティングと懇親会があり、僕も参加するのを楽しみにしていたんですが、NTT東日本関東病院に行くのもふらふらという状態だったため、やむなく欠席しました。会長としては少なくとも全社でのミーティングや懇親会には参加したかったんですが、とてもそんな体調ではなく、「今はミーティングに顔を出すよりも身体を回復させるのが自分の仕事」と言い聞かせつつ寝ていました。こうしてスタッフに甘えられる僕は本当に幸運だと改めて思いました。

それにしても、このように日常生活や社会生活に影響するだけの強い痛みなのに、この帯状疱疹後神経痛には決定的な治療法や薬がないという現実に、改めて医療の限界を感じました。がんの特効薬も欲しいですが、帯状疱疹後神経痛も本当に治るようになって欲しいです。

帯状疱疹後神経痛を防ぐには、帯状疱疹発症後、急性期にできるだけ早く神経ブロック注射を打つことが必要と言われています。ただ僕の場合、昨年7月、虎の門病院への入院中の化学療法(抗がん剤治療)中に、副作用で免疫力が下がったところで帯状疱疹を発症したため、その後12月の化学療法の終了と退院まで、感染のリスクのある神経ブロック注射ができませんでした。原因となるヘルペスウィルスを駆逐するための薬は飲んでいましたが、それだけでは神経痛を防ぐことはできません。

化学療法が終わってから退院するまでの間に院内の麻酔科を紹介してもらって受診しましたが、「神経ブロック注射をやるにはもう遅すぎますね」と言われました。

もちろん、抗がん剤治療中に感染症を起こすことは、命に関わりますし、入院期間の長期化にもつながります。その点で、虎の門病院の先生方の判断は正しかったと思います。

ただ、あの頃の自分が、退院後にこれだけの痛みを長期間にわたり経験することを知っていたら、先生方に

抗がん剤治療の今のコースが終わって、白血球数や血小板数が回復したら(つまり感染症のリスクが下がったら)、次のコースを始める前に、神経ブロック注射をやってもらえませんか?

とお願いしていたかもしれません。それが受け入れられるものなのか、感染のリスクが許容範囲内なのかは分かりませんが。

痛みで体調が悪化し、気持ち的にも弱っていたことから、布団の中でいろいろなことを考えてしまいました。

でも 昨日の診察から一夜明けた今日、久しぶりに熟睡できた感じがありました。減薬の反動が治まったためか、昨晩から再開した薬(リボトリール)が効いたためか、天候が回復したためか、背中の傷が回復したためか、漢方薬が効いてきているのか、原因は定かではありませんが。

とにかく、激しい痛みのない生活を、早く取り戻したいです。QOL(Quality Of Life)、大事です。もちろん命が一番大切ですが。

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投稿者 wakuwaku : 2014年10月29日 13:33

2014年1月虎の門病院で自家移植を受けて2月に退院し順調な回復を喜んでた矢先の3月末に三叉神経と角膜の2つの帯状疱疹に同時にかかり左頭部と顔面と眼の激痛との闘いでした。今でも多少の痛みは残っているもののようやくここまで来れた喜びは大きいです

帯状疱疹後神経痛は体力や免疫力が上がってくることで必ず良くなってくると思いますのでご安心くださいね

4月末薬に抵抗が有る私はオキシコンチン錠を勝手に減量したために
痛みが以前より増すこととなり結果増量せざるを得なくなりましたが6月には朝夕3錠を2錠1錠、朝のみ1錠と徐々に減らしていくことでオキシコンチン、オキノームをやめることが出来ました

リリカに関してもリバウンドが有ってはいけないので9月中頃までは朝夕各1錠だったものをそれ以降は朝1錠のみに減らし今現在は一日おきに朝1錠となっています

やはり飲まない日は多少の痛みは有るもののもうすぐ痛みどめを手放せるという実感は有ります

私にも愛飲している健康食品が有りますが漢方薬も信じて飲むことが効果を倍増させてくれるのだと思います。
大丈夫!全て良くなると信じましょう。

投稿者 オーシャンブリッジ高山 : 2014年10月29日 16:11

wakuwakuさん、コメントありがとうございます!
もうすぐ薬が手放せそうとのこと、うらやましいです!
薬は本当に試行錯誤ですよね。私も入院中はオキシコンチンやフェントステープといった麻薬を常用しつつオキノームを頓服に使っていました。退院後オキシコンチンとフェントステープはやめましたが、リリカ等、試行錯誤です。漢方薬も効けばいいなあ、効いてくれるはず!と思っています。

高山の著書

「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」書影・表紙画像\
治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ
(幻冬舎 税込1,188円)

脳腫瘍、悪性リンパ腫(白血病)を乗り越えた闘病記。
病院選び、治療法選択、医師との信頼関係の構築、セカンドオピニオンなどの考え方も。

プロフィール

高山知朗(のりあき):

1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校、早稲田大学 政治経済学部卒業。

アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ、Web関連ベンチャーを経て(株)オーシャンブリッジ設立、代表取締役社長就任。現在、同社ファウンダー。横浜市在住。

2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)の摘出手術。後遺症で視野の左下1/4を失う

2013年5月から悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ種/急性リンパ性白血病)の抗がん剤治療。合併症で帯状疱疹後神経痛も発症し、現在も激しい痛みと闘う。

2016年年9月、幻冬舎より「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」を出版。

2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、同年4月にさい帯血移植治療を受ける。

2020年3月、4度目のがんである大腸がんの腹腔鏡下手術を受ける。

現在は妻、娘とともに元気に暮らしている。

連絡先

メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)

※病気や病院に関する個別のご相談については、まず「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」をお読みの上、ご連絡いただけますようお願いします。いただくご質問に対する回答の多くが、すでにこの本に書かれております。ご理解お願いします。

※いただいたご連絡の全てにご返事できるとは限りませんのでご理解ください。

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