株式会社オーシャンブリッジ ファウンダー
高山 知朗 (たかやま のりあき)
2015年01月16日
前回、先週の土曜日に、下記のような記事を書きました。
でもあまり油断して、また熱を出さないように気をつけます。風邪ならまだしも、肺炎などの重い感染症になって生命を落とすようなことになったら、元も子もありませんからね。まだまだ維持療法が終わるまでは用心です。
が、見事にこの翌日の日曜日に、38度の熱を出しました。
焦って虎の門病院に電話したところ、日曜日にも関わらず、幸い担当医のMY先生につないでいただけました。以下、MY先生からの指示。
まず、近くの病院でインフルエンザ検査をしてもらってください。高熱が出なくてもインフルエンザの場合がありますので。インフルエンザが陰性であれば、お手元のクラビット(抗菌剤。退院時に処方)を飲んでください。それで連休明けに治れば良いですが、もし治らなければ、火曜日に虎の門病院に来てください。
その後、日曜日もやっている内科の病院を探して、インフルエンザの検査を受けた結果、幸い陰性でした。
しかしその後も37度台の熱は続き、月曜日も1日布団の中。
火曜日は東京女子医科大学病院での3ヶ月に1度の脳のMRI検査と診察があったため、やむなくタクシーで女子医大へ。虎の門病院は翌日以降に延期。
水曜日には体調は多少持ち直し、熱も36度台に下がったため、「これで治ったか!?」と思ったのが甘く、昨日、木曜日にはまた37度に。「これはダメだ」と再度虎の門病院に電話し、ちょうど午後外来に出ているMY先生の診察予約を入れてもらい、タクシーで虎の門病院へ。以下、診察時のMY先生のお話。
もしお子さんが咳をしているなら、そのRSウイルスの感染による気管支の炎症が原因かもしれません。子供のRSウイルスによる慢性的な気管支炎はよくあることですから。
健康な大人ならまだいいのですが、高山さんは今やっている維持療法の抗がん剤の副作用で免疫抑制状態にあるので、ウイルスに感染しやすく、感染してしまうと治りにくいのです。なお、肺の音はきれいなので肺炎の心配はありません。
薬は、いま飲んでいるクラビット(抗菌薬)を、お手持ちの残り2日分飲み切って終わりにしてください。それ以上抗生物質を飲み続けると、体内に耐性菌ができてしまいよくありません。
それで週明けに悪化しているようなら私に電話してください。現状維持ならそのままで様子を見てください。
クラビットは、今後のために処方しておきますが、それは今回は飲まないでください。鼻水を抑える薬(アレグラ)、風邪薬(PL顆粒)は、あったほうがよろしければお出ししておきます。
ただ、PL顆粒や市販の風邪薬は、風邪の症状は抑えますが、原因となる感染を治すわけではありません。健康な人は、風邪薬で症状を抑えているうちに、感染症自体も自分の免疫力で治ってしまいます。でも高山さんは抗がん剤で免疫抑制状態にあるので、自分の免疫力では治りにくく、悪化しやすいのです。ですから、もしこのまま来週になっても治らないようであれば、維持療法の抗がん剤を中止することも考える必要があります。
最後の話を聞いて、思わず「えっ、そっちですか!?」と聞いてしまいました。感染症も怖いのですが、白血病・悪性リンパ腫の再発はもっと怖いです。再発を防ぐために続けている維持療法を中止、中断するのはやはり抵抗があります。なんとかこのまま感染症が治ってくれればと思います。
先生の話を聞いて、もう一つ気になることがあるので聞いてみました。
今、毎日娘と一緒の布団で寝ているのですが、やめたほうがいいですかね?
MY先生のお答えはこちら。
確かに、RSウイルスやインフルエンザが流行っているときには、お子さんとは一緒に寝ない方がいいかもしれないですね。でもお子さん、娘さんですもんね。一緒に寝られるのも今のうちかもしれませんよね。
これを聞いて、「さすが、優しいMY先生らしいお答えだなあ」と思いました。僕は「家内と相談します・・・」とお返事しました。
さて一夜明けて今日、金曜日。熱は治ってきたのですが、鼻水と咳は残っています。早くスッキリと治って欲しいと思います。
でも考えてみると、寒くなってきた11月以降、3週間に1回の虎の門病院での診察の際は、毎回、風邪薬のPL顆粒を処方してもらっていました。つまり熱は出ないまでもずっと風邪のような症状が続いています。
冬の間、風邪が流行っているうちは、そして維持療法を続けているうちは、なかなかスッキリとは治らないのかもしれません。せめてこれ以上悪化させないようにしたいと思います。
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【投稿者】nori 【コメント】コメント (10)
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投稿者 wakuwaku : 2015年1月18日 21:15
以前、帯状疱疹後神経痛でコメントさせていただきましたが私も ただ2月の退院以降一度も風邪をひくことはなく、発熱も有りません 天然の抗生物質と言われているプロポリスは風邪予防になると思いますので一度お調べになってみたらいかがかとコメントさせていただきました
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投稿者 オーシャンブリッジ高山 : 2015年1月18日 22:00
wakuwakuさん、治療中、治療後の免疫力もかなり個人差があるんでしょうね。 健康食品には基本的に接することがないのですが、機会があれば調べてみますね。 |
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投稿者 藤巻隆 : 2015年1月19日 20:41
高山さん、こんばんは。 風邪が心配ですね。 風邪やインフルエンザが流行しているようで、 抗がん剤の副作用で、免疫抑制状態にあるため、 抗がん剤と風邪薬のどちらを優先して用いるか、 薬である以上、副作用は避けて通れないこと 1日も早く風邪が快方に向かい、本来の治療に また、伺います。 |
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投稿者 オーシャンブリッジ高山 : 2015年1月21日 19:10
ありがとうございます。副作用で感染症が治らないのも辛いのですが、再発の恐怖はもっと辛いので、なんとか抗がん剤は続けられればと思っています。 |
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投稿者 ふく : 2015年2月 5日 11:04
はじめまして。 気になったことがありまして、素人の私が、余計なお節介かもわかりませんが 高山さんが、毎日食べている物です。とても美味しそうです。 まだ、リハビリ中で、パソコンのキーボードが思うように 私は、素人です。 詳しい事は、何もわかりませんが 優秀なお医者様のお蔭で私も助かりました。 私は、高山さんほど、賢くありません。 もし、興味がおありで、身体を大切に考えておられるなら |
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投稿者 オーシャンブリッジ高山 : 2015年2月 5日 11:54
ふくさん、コメントありがとうございます。 |
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投稿者 ふく : 2015年2月 5日 21:15
コメントありがとうございます。 奥様の手料理をけなしているんでは、ありません。 私は、高山さんに長く生きてほしいと思っています。 |
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投稿者 オーシャンブリッジ高山 : 2015年2月 5日 22:45
ありがとうございます。 健康と食事には本当にいろいろな考え方があると思います。ふくさんが実践されていることもその様々な考え方のうちの一つかと思います。どの考え方を選択するかは人それぞれかと思います。 なお私が病気になった理由については私なりの考えを何度かブログにも書いておりますので、お時間がありましたら関連記事を見つけてお読みいただければと思います。 わざわざご心配いただき、ご丁寧なコメントもくださって、本当にありがとうございました。 |
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投稿者 ふく : 2015年2月 5日 23:34
なるほど。 病気になった理由、読みました。 人それぞれですものね。 自分勝手ですが、これからもブログ続けてください。 |
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投稿者 オーシャンブリッジ高山 : 2015年2月 6日 12:02
ご理解いただきありがとうございます。ブログやSNSに生活のことを書いたり写真をアップしたりしていると、見ている方からそれが私の全てだと誤解されることが少なくないんですよね。「いつもおいしそうなものを食べていますね」とよく言われますが、例えば牛丼や立ち食いそば、コンビニ弁当などもたまには食べます。でもそういう食事の写真はあまりアップしていないんですよね。ネットに公開している情報はあくまで氷山の一角です。これは私に限らずネット全般に言えることかと思います。 私自身、書く側としても改めてその認識を確認しつつ、これからもブログを書いていきたいと思います。これからもこのブログをよろしくお願いします。 |
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治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ(幻冬舎 税込1,188円)
脳腫瘍、悪性リンパ腫(白血病)を乗り越えた闘病記。
病院選び、治療法選択、医師との信頼関係の構築、セカンドオピニオンなどの考え方も。
高山知朗(のりあき):
1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校、早稲田大学 政治経済学部卒業。
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ、Web関連ベンチャーを経て(株)オーシャンブリッジ設立、代表取締役社長就任。現在、同社ファウンダー。横浜市在住。
2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)の摘出手術。後遺症で視野の左下1/4を失う。
2013年5月から悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ種/急性リンパ性白血病)の抗がん剤治療。合併症で帯状疱疹後神経痛も発症し、現在も激しい痛みと闘う。
2016年年9月、幻冬舎より「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」を出版。
2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、同年4月にさい帯血移植治療を受ける。
2020年3月、4度目のがんである大腸がんの腹腔鏡下手術を受ける。
現在は妻、娘とともに元気に暮らしている。
メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)
※病気や治療に関するご相談はメールでもSNSでも一切お受けしておりません。仮に質問などをお送りいただいてもご返事できかねます。私もあくまで一患者であり医療関係者ではありませんのでその点ご理解ください。
※過去の記事も上記リンクからご覧いただけます。
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