株式会社オーシャンブリッジ ファウンダー
高山 知朗 (たかやま のりあき)
2014年01月28日
(前回の記事からの続きです)
不安な2週間を過ごした後、2013年5月7日(火)に、国立がん研究センター中央病院に生検の結果を聞きに行きました。
この日の午前中は、たまたま東京女子医科大学病院でのMRI検査と診察がありました。2年前の脳腫瘍手術の後の定期検査です。MRI検査の後、脳神経外科TM先生と放射線科KM先生の診察で、頭には問題がないことを確認しました。
女子医大での予定が終わった後、がんセンターに向かいました。がんセンターでは、まず採血、採尿、および胸部、仙骨部のレントゲン撮影の後、骨軟部腫瘍科・整形外科のK先生の診察を受けました。
K先生は、まずレントゲン画像を説明してくださいました。「この2週間では腫瘍は大きくなってなさそうなので、まずは安心」とのこと。
そして、生検の病理検査の結果を聞きました。結果は、
「B細胞性リンパ芽球性リンパ腫」
とのことでした。そして、「この診断結果だと、担当するのは血液腫瘍科になりますので、詳しくはそちらの先生に説明してもらいましょう」ということで、別室に案内され、同科のM先生の診察を受けました。
M先生は早速、生検の結果を、紙に書きながら説明してくれました。およそ以下の様な説明でした。
・生検の病理検査の結果、腫瘍の種類は、「B細胞性リンパ芽球性リンパ腫」。
・悪性度は高悪性度。進行が非常に早い。
・この細胞は、「急性リンパ性白血病」と同じ細胞。
・よって、急性リンパ性白血病と同じ治療を行うことが標準治療。
・標準治療については病院間での治療成績の格差はない(どこの病院で治療しても同じ)。
・標準治療があるとは言え、非常に手強い病気。
・いずれ骨髄移植が必要になるかもしれない。
・治療期間は約2年。
先生の説明を聞いた僕は、すぐに質問しました。
「この病気の5年生存率は何%くらいでしょうか?」
すると先生は、
「40%くらいです」
と答えました。
僕は、本当にショックを受けました。
これは、5年以内に死んでしまう確率の方が高いということです。
標準治療があるのはいいが、その標準治療を受けても半分以上、60%の確率で5年以内に死んでしまうということです。それでは困ります。
そして、「標準治療がある以上、どこの病院で治療を受けても治療成績は同じ」とのこと。つまりどこの病院で治療を受けても、60%の確率で5年以内に死んでしまいます。
それもあってM先生は、「治療を受けるなら、がんセンターでもいいが、脳腫瘍の再発の可能性等も考えると、女子医大の方がいいのではないか」と言いました。そして女子医大の血液内科への紹介状を用意してくれました。
先生の話を聞きながら、僕は考えていました。
「標準治療を越える治療をしてくれる病院を探さなければ」
その夜から、「悪性リンパ腫や白血病に強く、標準治療に留まらない治療をしてくれる病院」を探し始めることになります。
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【投稿者】nori 【コメント】コメント (0)
治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ(幻冬舎 税込1,188円)
脳腫瘍、悪性リンパ腫(白血病)を乗り越えた闘病記。
病院選び、治療法選択、医師との信頼関係の構築、セカンドオピニオンなどの考え方も。
高山知朗(のりあき):
1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校、早稲田大学 政治経済学部卒業。
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ、Web関連ベンチャーを経て(株)オーシャンブリッジ設立、代表取締役社長就任。現在、同社ファウンダー。横浜市在住。
2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)の摘出手術。後遺症で視野の左下1/4を失う。
2013年5月から悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ種/急性リンパ性白血病)の抗がん剤治療。合併症で帯状疱疹後神経痛も発症し、現在も激しい痛みと闘う。
2016年年9月、幻冬舎より「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」を出版。
2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、同年4月にさい帯血移植治療を受ける。
2020年3月、4度目のがんである大腸がんの腹腔鏡下手術を受ける。
現在は妻、娘とともに元気に暮らしている。
メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)
※病気や治療に関するご相談はメールでもSNSでも一切お受けしておりません。仮に質問などをお送りいただいてもご返事できかねます。私もあくまで一患者であり医療関係者ではありませんのでその点ご理解ください。
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