2016年11月05日

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の後鼻漏が6スポット治療で改善した話

http://www.aoyama-c.org/index.html

昨年の夏に、慢性副鼻腔炎、いわゆる蓄膿症のことを書きました。

慢性副鼻腔炎との診断で薬での治療を開始/長引く痰の症状の原因/いずれは手術も?|オーシャンブリッジ高山のブログ

慢性副鼻腔炎とは、簡単に言うと、鼻の周りの頬骨や目の上などにある空洞(副鼻腔)が細菌感染で炎症を起こし、膿(鼻汁)がたまり、それが鼻や喉の様々な症状を引き起こす病気です。蓄膿症とも呼ばれます。短期で治れば急性副鼻腔炎ですが、3ヶ月以上続くと慢性副鼻腔炎です。

▼慢性副鼻腔炎とはどんな病気か|症状や原因・治療と関連Q&A - gooヘルスケア

▼急性副鼻腔炎とはどんな病気か|症状や原因・治療と関連Q&A - gooヘルスケア

僕の場合、症状としては後鼻漏がひどく、特に夜、布団に横になると濃い鼻汁が喉に垂れてきて、それが粘度が高いため通常の痰のように咳をしても吐き出せず、喉に張り付いたまま、不快感と無駄な咳が続いていました。何度「喉に管を突っ込んで、痰を直接吸引したい!」と思ったことか。

今思い返してみると、何年も前から多少は後鼻漏の症状があったように思うのですが、悪化したのは、白血病・悪性リンパ腫での入院から退院した後だったように思います。入院中の7ヶ月の抗がん剤治療、退院後の維持療法での抗がん剤治療の副作用で、免疫力が下がり、副鼻腔の炎症が悪化し、慢性化したものと思います。

一般的な治療としては、少量の抗生物質(マクロライド系抗生剤)を数ヶ月にわたって飲み続けるという薬物療法があり、それでも治らなければ手術となります。

僕は昨年の記事を書いた後、このマクロライド療法を2〜3ヶ月ほど続けました。しかし残念ながら全く効果は実感できませんでした。抗がん剤による免疫力低下で悪化し慢性化した副鼻腔炎には、少量の抗生物質くらいでは太刀打ちできないということなのかもしれません。

「こうなると手術しかないか・・・でももう手術はたくさんだ」と思っていたところ、ある方から「この耳鼻科で慢性副鼻腔炎が治ったって聞いたよ。なんでもこの耳鼻科でしかやっていない治療みたい」と教えてもらいました。それが、青山セントラルクリニック(武蔵小山)の6スポット治療でした。

6スポット治療とは何か。簡単に言うと、鼻と喉に細い綿棒を突っ込んで、消炎剤(塩化亜鉛)を直接6か所に塗布する、というものです。

▼6スポット治療|耳鼻咽喉科 青山セントラルクリニック

鼻腔全体・副鼻腔・鼻咽腔・上咽頭・扁桃・喉頭の6か所を中心に綿棒で塩化亜鉛という消炎剤を直接塗布して刺激・炎症を抑え、難治性の症状・疾患に効果をあげています。

6スポット治療は、全国でもこの青山セントラルクリニックを含めて2か所でしか受けられない治療です。学会ではあまり賛同を得られなかったようですが、その確実な効果のために多くの患者さんから根強い支持を受けているようです。下記のクチコミサイトには、そんな患者さんの声がたくさん投稿されています。

▼医療法人社団慶繁会 青山セントラルクリニック(武蔵小山駅)のクチコミ | ドクターズ・ファイル

こうやって書いてくると、6スポット治療は特殊な民間療法のようにも見えますが、そんなことは全くありません。東京医科歯科大学で開発されて50年以上も続いており、健康保険も適用となる、信頼できる治療です。

なお、6スポット治療は、多くの耳鼻科で提供されている「Bスポット治療」とは異なります。6スポット治療は、Bスポット治療をさらに発展させたものということです。

さて、僕は青山セントラルクリニックに今年の5月から通い始め、これまでにちょうど20回、6スポット治療を受けました。

最初に受けたときは、その治療の激しさに驚きました。「鼻と喉に細い綿棒を突っ込んで」と書きましたが、この突っ込み方が半端ではありません。鼻から突っ込んだ細い金属製の綿棒は、うねっと曲がって喉にまで到達します。その痛みには毎回ボロボロと涙がこぼれます。喉にゴリゴリと突っ込んだ太い金属製の綿棒では、激しくオエッとなるのを堪えられません。

他の患者さんの治療中にも「ンゴオエッ!」という奇声の後に、激しく咳込む音が聞こえてきます(笑)。

ネットでも「痛い」という評判でしたが、実際に治療を受けてみて、「これは確かに痛い・・・」と思いました。しかも、その激しい治療を施す田井先生が、穏やかな女医さんであることとのギャップもすごい(笑)。

しかしその痛み以上に、その効果に驚きました。一回目の治療を受けた日の夜。家でいつものように「鼻うがい(鼻洗浄)」をしてみて、びっくりしました。鼻うがいのときの、うがい液の鼻の通りがぜんぜん違うのです。今までは届かなかった副鼻腔にまで水が通っているのが実感できます。

ちなみに、なお、6スポット治療を受けるか受けないかに関係なく、鼻うがい(鼻洗浄)は後鼻漏含めて慢性副鼻腔炎には効果的です。青山セントラルクリニックでも推奨しています。

僕は今でも毎日、鼻うがいをしています。毎回、鼻水や後鼻漏が水に流されて非常に気持ちがいいです。特に鼻が詰まっているときには、詰まりが全て水で洗い流されて、今でも時に感動します(笑)。

僕は鼻うがいにはハナクリーンSサーレSを使っています。)

さて、6スポット治療の後に、この鼻うがいをしてみたら、6スポット治療の効果で、今まで炎症で腫れて閉じていた副鼻腔への通路が開いて、今まで届かなかった副鼻腔にまでうがい液が届いて、きれいになっている感じがします。そしてその結果、溜まっていた鼻汁も流れ、後鼻漏の症状も少し軽くなります。

1回目の治療を受け、「これで後鼻漏を治せるかもしれない!」と思った僕は、その後、1〜2週間に1回ほどのペースで通うようになりました。しばらくは治療を受けるたびに毎回のように症状の改善が実感できました。治療の痛みは相変わらずですが、確実に改善していることが実感できるため、「また来よう!」と思えます。

でも5回ほど6スポット治療を受けたころからでしょうか、あまり改善が見られなくなってきます。

田井先生に「もう5回も治療を受けているんですが、少しずつ症状はよくなってきているものの、なかなか完全には治りません。あと何回くらい受けたら治るんでしょうか?」と聞いたところ、こんな答えが返ってきました。「もう何年も症状が続いているのであれば、数回くらいでは治りませんよ。数ヶ月、場合によっては年単位でかかります」。

それをお聞きして腹をくくり、その後も1〜2週間に一度のペースで通い続けました。一時停滞していた改善効果も、15回目くらいからまた改善を実感できるようになりました。

そして先日、20回目の6スポット治療を受けました。この20回の治療で、6スポット治療を受ける前の後鼻漏の症状を10とすると、3程度には軽くなったと思います。実際、治療の冒頭で鼻から喉にかけての鼻汁(膿)を吸引するのですが、そのときに吸引される鼻汁の量が全然違います。当初はものすごい量の膿が溜まっていたため、吸引されると「ズルズルズルズル」と大量に吸引され、終わると「ああ、ものすごくスッキリした・・・」という感じでしたが、今は「スルッ」とあっという間に吸引が終わってしまいます。つまり副鼻腔の炎症が改善し、副鼻腔内に溜まる鼻汁の量が減ったということです。

それでも、10のうち3程度の症状はまだ残っていますので、それが0、せめて1になることを目指して、まだしばらくは通いたいと思っています。

ということで、以上の経験を踏まえると、6スポット治療に対する僕の経験上分かったことはこうなります。

●6スポット治療は、慢性副鼻腔炎、特に後鼻漏に対しては、一回目から効果を実感できますが、症状が重いほど、そして長く続いているほど、完全に治すためには何度も何度も粘り強く治療を受ける必要があります。(僕は約6ヶ月間、1〜2週間おきに合計20回通って、症状が10→3に改善)

●6スポット治療は確かに痛いです。涙が出ます。オエッともなります。でも、一回の治療は数秒〜数十秒で終わりますし、我慢できないほどではありません。そして何よりも、確実な効果を実感できますので、治療中も耐えられますし、また来ようと思えます。

ちなみに、一回の治療費は、保険が適用されるため何と800円(しかもキセノン光治療込みで)です。10回通っても8,000円です。その効果を考えると、非常に安いと言っていいと思います。

そのため、治療の継続に際しては、費用面よりも通う時間の方が問題になるのではないでしょうか。でも青山セントラルクリニックは、目黒線の武蔵小山駅から徒歩3分です。武蔵小山は目黒から2駅です。都内近郊の方なら通えない場所ではないのではと思います。

マクロライド療法を含め、他の耳鼻科での治療で効果がなかった慢性副鼻腔炎の患者さんには、手術に踏み切る前に一度試していただきたい6スポット治療です。

P.S.

先日の20回目の治療のとき。普段は口数の少ない田井先生から突然、「高山さん、本を出されましたよね?」と言われてビックリ。いつもたくさんの患者さんの診察、治療でお忙しい田井先生には、本のことはまだ一言もお話ししていなかったからです。いずれタイミングを見てお渡ししようと思っていました。

お話を聞いてみると、「新宿の紀伊國屋書店の本店に、注文しておいた本を取りに行ったとき、売り場でPOPがついて平積みになっている本に何となく目が止まった。表紙の写真に見覚えがあり、よく見たら、高山さんだった」とのこと。

そして「買って読みましたよ。特に患者さんに対する周囲の気遣い方など、私も勉強になりました。いい本をありがとうございました」と言われて、恐縮してしまいました。「2冊目は書かないんですか?」と早くも期待されてしまいました(笑)。

本を出版すると、こういう形で思わぬ広がり方をするものなんですね。患者さんやそのご家族、あるいは一般の方だけではなく、お医者さんにも本の内容を評価していただけるのは、本当にうれしいことです。

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高山の著書

「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」書影・表紙画像\
治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ
(幻冬舎 税込1,188円)

東京女子医大 脳神経外科 村垣教授と
虎の門病院 血液内科 谷口部長が推薦。
脳腫瘍、悪性リンパ腫・白血病を乗り越えた闘病記。
がん闘病と向き合うための心構え満載。

プロフィール

1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校→早稲田大学 政経学部→アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ→Web関連ベンチャー→(株)オーシャンブリッジ設立・代表取締役社長就任→現在、同社ファウンダー。横浜市綱島在住。趣味はおりがみ。2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)摘出手術を受けて成功、ただ視野の左下1/4を失う。2013年5月からは7ヶ月間入院して悪性リンパ腫・急性リンパ性白血病の抗がん剤治療を受ける。帯状疱疹後神経痛も発症。2016年10月に2つのがんから卒業(それぞれ5年、3年経過)。しかし2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、さい帯血移植治療を受ける。現在は元気に暮らしている。

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メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)

※最近、メールやFacebook等で個別にご連絡やご相談をいただくことが以前よりも増えております。私の時間と体調の許す限りはご返事差し上げていますが、全てのご連絡にご返事できるとは限りませんことをご了承ください。

※また、病気や病院に関するご質問をいただく際には、事前に私の著書「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」をお読みの上、ご質問いただけると助かります。最近いただく質問に対する回答の多くが、すでにこの本に書かれております。ご理解の程、よろしくお願い申し上げます

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