株式会社オーシャンブリッジ ファウンダー
高山 知朗 (たかやま のりあき)
2016年11月22日
先週、虎の門病院に診察に行ってきました。
前に書きました通り、白血病・悪性リンパ腫の治療は終わり、PET-CT検査の結果、がんから卒業しました。
そのため、今後の診察の主な目的は、これまでの維持療法の抗がん剤の副作用による骨髄抑制、つまり血球の減少からの回復状況の確認と、必要な薬の処方になります。
血液検査の結果は以下のようなものでした。
まず一番気になる白血球は、これまでの増加傾向から一転、減少してしまいました。前回まで2.1→2.7→2.8と増加してきたのが、2.6に減少していました。これは残念でした。
さらに白血球の中の好中球の割合は、28.1%から多少増えたものの、依然33.3%と低いままです。これらの数値が低いと免疫力が低いということになります。
血小板も129から105に減少。一方、赤血球は3.59から3.88へ増加したものの依然として基準値より少なく、ヘモグロビンは12.6から13.3へ増加してようやく基準値内に入りました。
つまり、赤血球とヘモグロビンは微増とは言え一貫して増加傾向にあるものの、白血球と血小板は減少してしまっているという状況です。やはり2年以上にわたる維持療法の抗がん剤の副作用からの回復には、時間がかかります。
この状況を受けて、昨年も一昨年もGY先生に相談したインフルエンザの予防接種は、今年も受けないことにしました。リンパ球が少ない(白血球や好中球の値が低い)ため、予防接種を打っても抗体ができず、効果があまり期待できないからです。
実際、今回の血液検査の結果で、血液中に含まれる抗体である免疫グロブリンのIgGの値が471と、基準値(870〜1700)よりかなり低い点もGY先生から指摘されました。この点からも、予防接種を打っても抗体ができることはあまり期待できないだろうということです。
これから寒くなるので、インフルエンザに限らず、風邪をひいたりしないよう、うがい、手洗いを心がけるのみです。
その後、GY先生には必要な薬(医療用麻薬のオキノーム、感染予防のダイフェンとアシクロビルなど)を処方してもらい、次回4週間後の診察を予約して、診察は終了しました。
実はこのGY先生の診察は、もともとこの前の週に予約されていました。でもその診察日の前日に、なんと娘の小学校のイベントとのダブルブッキングに気づきました。
そのため当日の朝に病院に電話して、予約を翌週に変更してもらいました。幸い、日々の薬については、これまでの残薬があり、なんとかやりくりできました。
ダブルブッキングによる診察予約の変更は、がんが見つかってからは恐らく初めてのことです。これまでは病院の診察は最優先事項でしたので、その予約を前提に他の予定を調整してきました。予定が重なる場合は、診察を優先し、他の予定はあきらめていました。
でも治療が終わり、がんから卒業となって、自分の中でその優先順位が変わってきています。他に優先すべき予定があれば、診察の方を延期できる状況になったということです。肉体的にも、精神的にも。
こうやってがん患者から元がん患者、普通の人になっていくのでしょう。
治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ
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治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ(幻冬舎 税込1,188円)
脳腫瘍、悪性リンパ腫(白血病)を乗り越えた闘病記。
病院選び、治療法選択、医師との信頼関係の構築、セカンドオピニオンなどの考え方も。
高山知朗(のりあき):
1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校、早稲田大学 政治経済学部卒業。
アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ、Web関連ベンチャーを経て(株)オーシャンブリッジ設立、代表取締役社長就任。現在、同社ファウンダー。横浜市在住。
2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)の摘出手術。後遺症で視野の左下1/4を失う。
2013年5月から悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ種/急性リンパ性白血病)の抗がん剤治療。合併症で帯状疱疹後神経痛も発症し、現在も激しい痛みと闘う。
2016年年9月、幻冬舎より「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」を出版。
2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、同年4月にさい帯血移植治療を受ける。
2020年3月、4度目のがんである大腸がんの腹腔鏡下手術を受ける。
現在は妻、娘とともに元気に暮らしている。
メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)
※病気や治療に関するご相談はメールでもSNSでも一切お受けしておりません。仮に質問などをお送りいただいてもご返事できかねます。私もあくまで一患者であり医療関係者ではありませんのでその点ご理解ください。
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