2014年04月28日

抗がん剤治療「Hyper-CVAD/MA療法」がスタート:白血病・悪性リンパ腫闘病記(15)

前回の闘病記からの続きです。

2013年5月21日(火)。入院9日目。

いよいよこの日から、抗がん剤治療「Hyper-CVAD/MA療法」(ハイパーシーバッド・エムエー療法)が始まりました。この治療では、1コース目に「Hyper-CVAD療法」という複数の抗がん剤の点滴を行い(点滴から回復期間まで1コースあたり合計3〜4週間)、その次に2コース目として、「MA療法」(MTX+Ara-C療法)として、別の複数の抗がん剤の点滴を行います(やはり1コースあたり合計3〜4週間)。

その後、3コース目として、またHyper-CVAD療法を行い、次は4コース目としてまたMA療法、と1コースおきにHyper-CVAD療法とMA療法を交互に繰り返し、合計で6〜8コースを行います。つまり最初から半年以上かかることが前提の治療です。

実際に使う抗がん剤と投与方法は以下の通りです。それぞれ1コースあたりの内容です。

⚫︎Hyper-CVAD療法:
・シクロホスファミド(エンドキサン)の分割投与(3日間、朝夜2回、各2時間)
・ドキソルビシンの持続投与(2日間、各24時間、つまり48時間)
・ビンクリスチン(オンコビン)の静脈内注射(2回)
・デキサメタゾン(デキサート。ステロイド)の分割投与(4日間x2回の計8日、1日1回)

⚫︎MTX+Ara-C療法(MA療法):
・メソトレキセートの大量投与(24時間x1回)
・シタラビン(キロサイド)の大量投与(3日間に4回、各2時間)

Hyper-CVAD/MA療法は、かなり強い抗がん剤治療と言われていて、期間も長く、副作用も強く、免疫力の低下による感染症のリスクや、内臓へのダメージも怖いとされている治療です。それらのために全コースを完遂できず、治療を中断せざるを得ないことも少なくないようです。なお、それぞれの抗がん剤の点滴の前には吐き気止めの薬の点滴が入ります。

この日の朝、担当医のMY先生が来て、

いよいよ今日からですね。今日は吐き気止めの薬の点滴の後、エンドキサンという抗がん剤を点滴します。それほど強い薬ではありません。だから点滴してすぐに副作用でぐでーっとなるようなことはないと思いますよ。どちらかというと副作用は徐々にボディブローのように効いてきます。でも最近は吐き気止めの薬も進化してますから、思ったほど大変ではないと感じるのではないかと思いますよ。

と僕を安心させてくれました。

その後、薬剤師さんが、「注射抗がん剤指示票」という、今回の1コース目の治療の抗がん剤の種類と、それぞれの点滴スケジュールをまとめた紙を持って説明に来てくれました。

今日はまず吐き気止めの点滴を入れますが、それでも吐き気が出るようでしたら別の吐き気止めを使いますので、遠慮なく言ってくださいね。口内炎が出るケースもあると言われていますが、恐らくそれほど出ないと思います。

これから、水を多めに飲んで腎臓の負担を抑えるようにしてください。点滴でも水分は入れていきますが、経口でも多めに摂るようにしてくださいね。

あと、便秘の予防も大切になります。便秘がひどくなると、腸の動きが止まって、腸に穴が空く場合もありますから。薬でコントロールしていきましょう。

このときは、「はいはい、はいはい」という感じで聞いていたのですが、その後本当に大変な思いをした副作用について、この時点ですでに予見されていたことに、このブログ記事を書いている今、気がつきました。

担当医の先生や薬剤師さんからの説明が一通り終わり、まずは副作用を抑えるための吐き気止めの薬「グラニセトロン」の点滴がスタートしました。

これは何事もなく30分ほどで終了。

続いて、今回の入院で初めての抗がん剤「エンドキサン」の点滴が始まりました。

抗がん剤「エンドキサン」の点滴がスタート。

こちらは終了までに2時間ほどかかりました。抗がん剤の点滴中も特に気持ち悪くなるようなこともなく、点滴をしながら普通に昼ご飯も食べられました。

この吐き気止めの点滴30分+エンドキサンの点滴2時間の組み合わせは、午前中に加え、この日の夜10時からも行われました。夜は最終的に点滴が終わるのが0時半頃になります。その時間に看護師さんが来て点滴を外してくれます。深夜に点滴交換で起こされるのは、時には辛かったです。

抗がん剤点滴の一日目は、さすがにドキドキしながら迎えたのですが、副作用についてはほとんどなく、順調に終わりました。

この朝夜2回のグラニセトロン+エンドキサンの点滴は、この日を含めて3日間続くことになります。その間もそれほど副作用はなく、食事も普通に食べられていました。でもその後、少しずつ副作用に悩まされるようになっていきます。

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高山の著書

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脳腫瘍、悪性リンパ腫(白血病)を乗り越えた闘病記。
病院選び、治療法選択、医師との信頼関係の構築、セカンドオピニオンなどの考え方も。

プロフィール

高山知朗(のりあき):

1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校、早稲田大学 政治経済学部卒業。

アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ、Web関連ベンチャーを経て(株)オーシャンブリッジ設立、代表取締役社長就任。現在、同社ファウンダー。横浜市在住。

2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)の摘出手術。後遺症で視野の左下1/4を失う

2013年5月から悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ種/急性リンパ性白血病)の抗がん剤治療。合併症で帯状疱疹後神経痛も発症し、現在も激しい痛みと闘う。

2016年年9月、幻冬舎より「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」を出版。

2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、同年4月にさい帯血移植治療を受ける。

2020年3月、4度目のがんである大腸がんの腹腔鏡下手術を受ける。

現在は妻、娘とともに元気に暮らしている。

連絡先

メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)

※病気や病院に関する個別のご相談については、まず「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」をお読みの上、ご連絡いただけますようお願いします。いただくご質問に対する回答の多くが、すでにこの本に書かれております。ご理解お願いします。

※いただいたご連絡の全てにご返事できるとは限りませんのでご理解ください。

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