帯状疱疹後神経痛の神経根サーモ治療の反動でダウン、そして復活

先週2014年3月18日(火)に、帯状疱疹後神経痛の治療のため、NTT東日本関東病院のペインクリニック科にて、二回目の神経ブロック治療である「神経根サーモ」を受けてきました。
・・・という話を早くこのブログに書きたかったのですが、治療の反動でダウンしてしまい、一週間以上経過してしまいました。


ということで、治療の様子から、その後のダウン、そして復活までの経緯をまとめてここに書いておきたいと思います。
今回受けたのは「神経根サーモ(高周波熱凝固法)」という治療で、いわゆる神経ブロック治療の一つです。以前書いた記事にも少し説明がありますが、詳しくはNTT東日本関東病院 ペインクリニック科のホームページに説明があります。
▼高周波熱凝固法、 パルス高周波法とは | ペインクリニック科 | 受診案内 | 関東病院 | NTT東日本

高周波熱凝固法は、その中でも、高周波電流による熱により、神経の中にあるたんぱく質を固める方法です。従来、麻酔薬などで化学的に神経の働きを鈍らせていたのと異なり、「痛みの信号の“通り道”に、物理的に障壁を作るようなものです。

治療は、エックス線検査のテレビ画面を見ながら行い、痛みが伝わる神経に針を刺し、先端から高周波電流を流します。熱は40度から95度まで調節でき、温度と加熱時間で、神経遮断の程度を加減できます。まず低電流を流し、狙った神経に当たっているか、他の神経に影響していないかどうかを確認したうえ、加熱します。通電の時間は数十秒から数分行います。

今回の治療も、大きな流れは前回初めて受けた神経ブロック治療である「神経根ブロック」と同じでした。
まずはペインクリニック科のK先生の診察。この時、K先生から、

「以前から説明している通り、もう帯状疱疹発症から時間も経っていますので、神経ブロック治療もそれほど効果は期待できません。特に神経根サーモは、効く人『も』いるというレベルです。そういう人にはすごく良く効きますが、でも効かない人の方が多いのが実情です。それでもやりますか?」

と聞かれました。でも僕は毎日の痛みでまさに「藁をも掴む」状態です。当然、「お願いします!」と即答しました。
するとさらにK先生から、

「この神経根サーモは、神経に熱を加えるため、治療直後に治療の反動で痛みが強くなることがあります。でもその痛みは数日で必ず治まります」

と説明がありました。もちろんそんなことは問題ありません。でもまさか、実際あんなに痛みが激しくなるとは、このときは思いもよりませんでした。。。
さて、診察の後、前回同様、放射線科に行き、レントゲン室の前で名前を呼ばれるのを待ちます。名前を呼ばれてから、レントゲン室に入ります。中には、手術着のようなものを着たK先生がいます。
部屋の中央にあるベッドに、上半身裸になって、うつ伏せで寝ます。K先生に身体の位置を調整され、背中を消毒されて、いよいよ治療がスタートです。まずは麻酔の注射。3箇所ほど注射されました。チクっとしてちょっと痛いです。
少しして麻酔が効いてくると、いよいよ神経根サーモの注射です。K先生は、レントゲンのテレビ画面で正確に神経の位置と針の位置を見極めるため、常にレントゲン技師さんに「ちょっとベッドを上げてみて」などと細かく指示しています。
狙った神経付近に注射針が到達したのをレントゲンの画面で確認してから、「まずは薬を入れますから」と言われます。恐らく前回同様の麻酔薬が注射されたのだと思います。
そして、同じ注射針に熱が加えられます。K先生から「いつも痛みのある箇所が熱くなっている感じがしますか?」と聞かれたので、「あぁ、ちょうど痛いエリアが全体的に熱くなっています!」と応えたら、「それならばいけるかもしれませんね!」と言われました。それを聞いて、「おお、先ほどの説明に反して、これは期待できるかも!」とうれしくなりました。
しばらく熱いのが続き、「あと30秒ほどで終わりますから」と言われた後に熱いのは終了。その後、再び同じ注射針から薬が入れられます。これで治療は終了です。
この一連の治療で、やはり20〜30分程度だったのではないかと思います。その後、ストレッチャー(移動用の車輪の付いたベッド)に乗って、別室に移動します。そこで狭いベッドに移り、90分ほど横になって安静にします。その後看護師さんに声をかけられて、起き上がり、特にふらつき等の問題がなければ、無事終了です。
今回の治療も、前回同様、治療自体はそれほど痛くはありませんでした。神経に熱が加えられたときも、熱さはもちろん感じましたが、痛みはあまり感じませんでした。
問題は、その後でした。
治療当日の夕方から、K先生の説明の通り、治療の反動の痛みが出たのですが、これが予想以上の強さでした。
病院からの帰宅後の夕方、早速、徐々に痛みが強くなって、痛み止めの薬(医療用麻薬のオキノーム)を立て続けに飲んだものの痛みが治まらず、布団でダウンしてしまいました。まさに刺すような痛みです。久々に痛みで涙が出ました。。。
今回の治療の直前の数日は、前回の神経根ブロックの効果か、あるいは新しい飲み薬の効果か、以前よりも痛み止めの薬を飲む回数は減っていました。以前は一日3〜4回だったのが、この治療の直前には、痛み止めを全く飲まない日も多くなっていました。
しかし、治療当日には、夕方から夜にかけて痛み止めを4回飲みました。それでもきれいに痛みが治まるわけではありませんでした。
治療の翌日、3月19日(水)は、午前中に会社に行く予定がありました。前日の痛みが残っており、かつ夜も痛みでよく眠れなかったせいで体調も悪かったのですが、痛み止めを飲みつつ何とかタクシーで会社に行きました。そして最低限の予定だけこなして、すぐに帰ってきました。そしてまた痛みに耐えられず、布団でダウン。
その夜は痛みのピークで、2〜3時間おきに痛みで目が覚めて、痛み止めを飲んでまた無理矢理寝る、の繰り返し。
その翌日、3月20日(木)は、予定が入っていなかったため朝から布団でダウンしていたのですが、夕方になって、ようやく大きな波が去ったのか、少し痛みが弱まってきたようで、布団から這い出すことができました。
K先生の説明では、治療の反動で痛みが強くなっても数日で必ず治まるとのことでしたが、その通りになったようです。その後は痛みはある程度落ち着いていきました。今日時点(3月26日)でも全く痛みがないわけではありませんが、それでもここ数日は一日に飲む痛み止めの回数は0〜1回程度に落ち着いています。
それにしても、今回は予想以上の痛みでした。昨年末の退院後、寝込んだのは初めてのような気がします。
今回、改めて気づいたのは、心と身体は繋がっているということ。肉体的な痛みが強くなると、気分も落ち込みます。何もやる気が起きなくなります。逆に痛みが軽くなると、気分も明るくなり、いろいろなことに積極的になります。
お陰さまで3月21日(金)からの連休には痛みもある程度落ち着いたため、家族で公園に遊びに行き、行きつけの喫茶店カフェカルディにコーヒーを飲みに行けるまでに回復しました。
お花
flower
paper plane
香り立つ
ショートケーキ いちごスペシャル
このまま痛みが治まったままでいられるのかは分かりませんし、治療の長期的な効果もまだ分かりませんが、K先生からは、「次回の診察の際には、神経ブロック治療が効いているかどうかの判断はつくでしょう」と言われています。
でも何れにせよ、神経根ブロックと神経根サーモの治療を受けてから、帯状疱疹後神経痛の患部には、なんらかの変化が生まれているように思います。そしてそれはいい方の変化だと感じています。実際、痛み止めの薬を飲む回数は減る傾向にありますので。
このまま少しでも痛みが軽減していってくれることを期待しています。

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