看護師さんから「病は気から」/抗がん剤の副作用が始まる:白血病・悪性リンパ腫闘病記(23)

前回の闘病記からの続きです。
◼︎2013年6月2日(日)。入院21日目。抗がん剤治療開始から13日目。
この日、日中担当の看護師のWさんから、それまでの個室から、4人部屋に移って欲しい、と言われました。急患の患者さんなどで病棟が一杯になってきて、個室でのケアを必要とする患者さんが増えたためとのこと。


入院以来入っていた個室も、希望したわけではなく、たまたま大部屋に空きがなくて入っていただけのため(つまり本来かかる追加料金なし)、やむなく4人部屋への移動を了承しました。
本当は、個室の方が娘がお見舞いに来てくれた時に他の患者さんに気を使わなくてよいため都合がよく、また持ち込んだBluetoothスピーカーでiPhoneの音楽も聞けるのでよかったのですが、追加料金を払ってまで個室にこだわるつもりはありません。何と言っても、まだまだ何ヶ月も続く入院生活では、一日数万円の個室料金はすごい金額になってしまいます。大部屋でも、窓際のベッドが空いているとのことで、そちらを希望しました。
部屋の引越しは、看護師さんたちに手伝ってもらいました。窓際のベッドは、個室よりもベッドと窓が近く、外がよく見えるので、それはそれでいいかな、と思いました。
引越し後、手伝ってくれた看護師のWさんと、しばしお話をしました。この白血病・
悪性リンパ腫患者のための無菌病棟で数年勤務されているWさんからは、その後の治療方針の意思決定にも関わる大切な話が聞けました。以下、概略です。

患者さんにとって、自己効力感というか、病気を治す意志が大切です。それがある人は早く退院していきます。高山さんはその意志があるので、看護師としても対応しやすいです。やはり「病は気から」というのはあると思います。

しばらく前に、高山さんよりも少し年上の患者さんが、やはり同じHyper-CVAD/MA療法を6ヶ月受け、寛解に至って退院し、その後は通院しながら仕事に復帰されました。

抗がん剤治療だけで、造血幹細胞移植をせずに、寛解を維持し、5年持つ人も実際にいます。5年持てばその後も大丈夫なはずです。

造血幹細胞移植には、移植治療自体のリスクもあります。一般的に2〜3割と言われる移植関連死など。

高山さんのがんの勢いがどうか。抗がん剤治療だけで抑え込めるのか、あるいは、抗がん剤を大量投与した上で移植しないと抑え込めないのか。まだ先生から具体的に移植の話が出ていないということは、先生もがんの勢いと治療の効果を見極めているところではないかと思います。

また、僕の方からWさんには、会社の話、起業までのキャリアの話、脳腫瘍治療の話、日経ビジネスに東京女子医科大学病院の主治医とのインタビューが掲載された話などをしました。大卒でキャリア志向、海外志向のWさんは、興味深く聞いていました。
そして、こう言いました。

高山さんはやるべきことがたくさんあるから生きないといけません。小さい娘さんもいますし。でも、そういう生きる意志を持った人は、治り方も違うと思います。

これを聞いて大変勇気付けられました。先生の話も重みがありますが、実際に多くの患者さんと長時間接している看護師さんのお話も非常に説得力があります。忙しい中、いろいろ話してくれたWさんには感謝しました。
その後、夕方になるに連れ、胃が痛くなってきました。そのため食欲もありません。夜担当の看護師のSさんに相談した結果、前回の激しい腹痛の時にもらった液体の胃薬(アルサルミン)を飲んでしばらく様子を見ることになりました。
しかし、夜になっても胃の痛みは治まりません。加えて、便秘になっていることに気づきました。数日前に注射した抗がん剤のオンコビンの副作用として、気をつけるようにと言われていたのが便秘でした。「ひどくなると腸閉塞を起こすこともある」とも言われていました。
その夜は、看護師のSさんとも相談し、それまでも便秘予防のために飲んでいた下剤(ラキソベロン)を増やし、かつ、別の下剤(アローゼン)も飲むことにしました。
胃の痛みも便秘も、抗がん剤の副作用でした。そしてこれらの副作用は、この日以降、どんどんひどくなっていきます。最も辛い時期の始まりでした。

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