2014年09月13日

自分の命と向き合う日々/白血病の骨髄移植と生存率をどう考えるか:白血病・悪性リンパ腫闘病記(51)

前回の闘病記からの続きです。

◼︎2013年7月12日(金)。入院61日目。抗がん剤治療開始から53日目。

この日から点滴する抗がん剤が変わりました。まず14時半から吐き気止めのグラニセトロンを30分、その後15時から抗がん剤のドキソルビシンを24時間かけて点滴しました。オレンジ色が少々毒々しい薬です。

抗がん剤のドキソルビシン

さらに、点滴のライン(管)から、抗がん剤のオンコビンも注射しました。この薬は、前回(Hyper-CVAD/MA療法1コース目のHyper-CVAD療法)の時にひどい便秘を引き起こしてものが食べられなくなり、非常に苦しい思いをした薬です。

そのため、看護師のMさんが、前回の大変だったときの看護記録を見てくれました。すると、一回目のオンコビンの後は問題なく、一週後の二回目のオンコビンの翌日あたりから便秘がひどくなったとのこと。そのため「再来週が要注意ですね」と言われました。それまでは下剤の量を調整しながら戦々恐々です。

この日も引き続き骨髄移植を含めた治療方針について考え込んでいた僕は、その日担当だった看護師のWさんにも意見を聞いてみました。Wさんはこんな話をしてくれました。

先日、60歳台で、三年前に臍帯血移植をした患者さんとお会いして話す機会がありました。その方は、自分が今の体力に戻るまで三年かかった、と言っていました。だから、移植をするなら、GVHD(移植片対宿主病)だけではなく、その後の回復期間も考えておく必要があります。

私が高山さんの立場だったら、まずは移植はせず、化学療法だけで様子を見ると思います。他のナースにも相談してみるといいと思います。

さらにこの日も、担当医のMY先生とも治療方針の話をしました。下記のような内容です。

CR1(第一寛解期)で移植しなかった場合、化学療法で治る率と、その後再発してCR2(第二寛解期)から移植して治る率が、合計しておよそ50%程度だと考えると、CR1で移植して治る率である60〜70%とそれほど変わらないとも言えるのかもしれません。これは数字遊びになってしまいますが。

今は高山さんの腫瘍がいいもの、つまり再発しにくいものである可能性も考えて治療に当たっていますが、もし今後再発してしまった場合は、悪いものと認識を切り替えて治療に当たることになります。それがどちらなのか、本当はすでに細胞学的に決まっているはずですが、今の科学では知る手立てがありません。

WさんやMY先生の話を受け、こう考えました。

いずれにせよ、今の抗がん剤治療(Hyper-CVAD/MA療法)が6コース終わった段階のCR1で移植を決断すれば、60〜70%の確率で長く生きられる。それはグリオーマ(脳腫瘍)の時の5年生存率である70〜78%とあまり変わらない。そして、移植しなくても長期生存率が50%なら、それとそれほどは変わらないとも言える。ということは、自分はまだまだ長く生きられる可能性が十分にある。

この日も家内がお見舞いに来てくれ、先生たちの話や自分の考えたことを話しました。それで気持ちが大分落ち着きました。

この日のライフログ(メモ)には、下記の一文が残っていました。

自分の命、これからの人生と向き合う日々。
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高山の著書

「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」書影・表紙画像\
治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ
(幻冬舎 税込1,188円)

脳腫瘍、悪性リンパ腫(白血病)を乗り越えた闘病記。
病院選び、治療法選択、医師との信頼関係の構築、セカンドオピニオンなどの考え方も。

プロフィール

高山知朗(のりあき):

1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校、早稲田大学 政治経済学部卒業。

アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ、Web関連ベンチャーを経て(株)オーシャンブリッジ設立、代表取締役社長就任。現在、同社ファウンダー。横浜市在住。

2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)の摘出手術。後遺症で視野の左下1/4を失う

2013年5月から悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ種/急性リンパ性白血病)の抗がん剤治療。合併症で帯状疱疹後神経痛も発症し、現在も激しい痛みと闘う。

2016年年9月、幻冬舎より「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」を出版。

2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、同年4月にさい帯血移植治療を受ける。

2020年3月、4度目のがんである大腸がんの腹腔鏡下手術を受ける。

現在は妻、娘とともに元気に暮らしている。

連絡先

メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)

※病気や治療に関するご相談はお受けしておりません。

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