無事に退院しました/退院後の生活

いろいろとありましたが、昨日、無事に虎の門病院を退院いたしました。
退院記念写真


これまでご心配いただいたみなさま、応援してくださったみなさま、本当にありがとうございました。みなさまのお言葉の一つ一つが、この退院を目指した長い入院生活の励みになりました。
入院中、Facebook等では本当にたくさんの方から、いいね!や励ましのコメントをいただきました。僕の投稿を見て、わざわざお見舞いに来てくださる方もいらっしゃいました。しかも僕の体調を慮って、プレゼントだけ看護師さんに託して僕に会わずに帰られた方もいらっしゃいました。本当にありがたいことです。
それから千羽鶴寄せ書き娘のドレスアップした写真など・・・。
本当に多くの方に応援していただいたお陰で、辛い治療を乗り越えて、ようやくここまでたどり着けました。
結局、入院生活は、2月27日から7月17日までの約4ヶ月半でした(140日間/4ヶ月と20日)。
移植日は4月14日、生着日は移植から約3週間後(day 22)の5月6日。これは何と僕の誕生日でした。
そして退院日は、元々は7月7日(day 84)でしたが、結局、直前の発熱により2度にわたり延期され、最終的に三度目の正直で昨日、7月17日に退院しました。移植日からは94日目(day 94/3ヶ月と3日)でした。
そして入院期間は、前述のように、約4ヶ月半(4ヶ月と20日)でした。
4ヶ月半。長かったような、あっという間だったような、不思議な感覚です。今こうして退院して家で自由に過ごせることも、不思議な感じがしています。
カーテンに囲まれただけの、4人部屋の狭いベッドの上での、4ヶ月半の入院生活。いつでも看護師さんが「検温です」「採血です」「点滴交換します」と突然カーテンを開けて入ってきます。
それはつまり、移植治療というのは、それだけ看護師さんにとっても非常に手間のかかる治療であるということです。辛い時も、苦しい時も本当に、本当に、13階の看護師さんたちにはお世話になりました。
そして看護師さんやお見舞いに来た家族としゃべる声は、カーテン越しに他の患者さんに筒抜けです。大部屋なので仕方ありません。
決まった時間になると、食欲不振や味覚障害でほとんど食べられないにも関わらず、病院食が出てきます。それでもできるだけがんばって食べて、看護師さんに食べた量を報告します。その後歯を磨き、薬を飲む。そして21時に消灯。
そうしたプライバシーの(ほぼ)ない閉塞空間での、ルールに基づく画一的なあの生活に、4ヶ月半浸かっていて慣れてしまった分だけ、そこから開放されて自宅で何の束縛もない自由な時間を過ごせることが、不思議な感じがします。
そしてもう、治療中のあのさまざまな苦痛(抗がん剤の副作用、生着前症候群の40度を超える高熱、GVHDの消化管障害、感染症など)を味わわなくていいんだ、ということも、「ああ、もういいんだな、終わったんだな」、と改めて自分で確認するような状況です。
治療前、あれだけ怖いと思った移植治療を、実際に自分が乗り越えて、退院にまでたどり着いたということに、まだ現実感が持てません。
しかし、これで闘病が終わったわけではありません。
今もGVHDにより胃の調子が完全ではなく、なかなか食欲が湧かないことや、前処置の抗がん剤治療の副作用で味覚障害があることから(以前点滴や内服で入れていた免疫抑制剤にも食欲減退の副作用あり)、食事がなかなかたくさん食べられません。
でも入院中に体重は55キロから46キロへと9キロ減り、体力、筋力が非常に落ちています。昨日からの自宅での生活でも、階段の上り下りはもちろん、布団から立ち上がったり廊下を歩いたりするのもフラフラで、覚束ない状態です。
そのため、できるだけ食べて、リハビリ(まずは散歩)をして、体力を回復していく必要があります。でも、食べられない。このジレンマを自分なりに克服していく必要があります。
以前も書きましたが、看護師さんからは、「移植患者さんは、退院後半年は、一人前の三分の一から二分の一くらいを食べられれば十分。一年経って一人前食べられればいい」と言われているので、あまり焦らずに、でも毎日できることはしっかりやって、努力していきたいと思います。
退院後初の家族との夕食
また、移植したさい帯血によって免疫力が以前のように戻るまでにはまだ年単位の時間がかかります。その間、ウイルスや細菌、真菌(カビ)などによる感染症に気をつける必要があります。肺炎等になれば生命に関わります。そのため、食事や掃除、外出時などいろいろな点で感染予防に気をつける必要があります。
GVHDについては、これからは特に日焼けに注意する必要があります。日焼けをするとせっかく落ち着いた皮膚のGVHDが悪化してしまいます。これからの季節の外出時には日焼け止めや長袖、帽子が必須となります。もちろん感染予防のマスクも。
こうした生活を送って、元の自分、元の生活を取り戻すまでには3年かかると聞きました。だから焦ってもしょうがありません。とにかく感染症を起こして、あるいはGVHDを悪化させて、再入院、ということのないよう、気をつけて生活していきたいと思います。
そして、あまり詳しくは書きませんが、今回の急性骨髄性白血病は、過去2回のがん(悪性脳腫瘍急性リンパ性白血病)と異なり、再発のリスクをあまり低く見積もることができません。今は移植のお陰で寛解状態(骨髄をマルクで採取して顕微鏡で目で見てもがん細胞が見つからない状態)ですが、だからといって必ずしも今後再発しないというわけではありません。
でもこれまで通り、どんなに再発率が高くても、どんなに五年生存率が低くても、絶対に生き延びる方に入ります。
今日のブログは退院報告だけ、と思っていたら、思いがけず長文となってしまいました。
とにかく言いたかったことは、「応援してくださったみなさん、心配してくださったみなさん、ありがとうございました。辛い時期を乗り越え、無事に退院できたのは、みなさまの励ましの言葉のお陰です。」ということです。
重ね重ね、本当にありがとうございました。
これからも、十三年後の娘の二十歳の誕生日を家族三人で元気にお祝いするため、長く生きるための最善の選択を続けて、生き抜いていきます。