「悪の教典」を読んで貴志祐介に対する見方がガラッと変わった。

僕が初めて読んだ貴志祐介作品は、「黒い家」でした。

黒い家 (角川ホラー文庫)
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貴志 祐介
角川書店
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1998年の「このミステリーがすごい!」(このミス)のランキングで、2位に入っていたのを見て読みました。毎年、「このミス」のランキング上位作品は読んでいるのです。
おもしろかった、です。
翌年、今度は「天使の囀り」が5位にランクイン。

天使の囀り (角川ホラー文庫)
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貴志 祐介
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これも読みました。
やはりおもしろかった、のですが、何となく、ホラー的な小説はあまり自分には合わないかなあ、、、とも思いました。
その後、ともに別の作家なのですが、「夜市」と「紗央里ちゃんの家」を読んで、「ああ、僕はやっぱりホラーはダメだなあ」、とホラー=苦手が確定しました。それと同時に、貴志祐介=ホラー=苦手、という等式も僕の中で成り立ってしまっていました。
あれから数年。
昨年末に発表された「このミス」2011年ランキングで、貴志祐介の「悪の教典」が、彼の作品で初めて1位を獲得しました。

悪の教典 上 (文春文庫)
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貴志 祐介
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悪の教典 下 (文春文庫)
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貴志 祐介
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ホラーだったら遠慮しようかなあ、と思ったのですが、このミスのレビューを読むと、ホラーではなさそう。そして、このミスだけではなく、週刊文春のランキングでも1位。ということで、買って読んでみました。
これはおもしろかった!
文章は非常に読みやすく(いわゆるリーダビリティが高い)、展開もスピーディ。次に何が起こるのか、どんな結末を迎えるのかに対する興味が尽きず、一気に読めてしまいます。上下巻で800ページ超の大作ですが、長さが気になりません。
内容はホラーではありません。が、ホラーとは別の意味で恐いので、そこは好き嫌いが分かれそうです。(実際、うちの奧さんは読み始めたものの、ちょっと苦手みたいです)
でも僕にとっては非常に高評価。「そうか、貴志祐介は最近はホラー以外も書くのか!しかもこんなにおもしろいのか!」と気付いて、早速、他の作品も買って読むことにしました。
この週末に読み終わったのが「青の炎」。

青の炎 (角川文庫)
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貴志 祐介
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これもホラーではありません。哀しい青春ミステリー、でしょうか。おもしろかったです。
続いて昨日読み始めたのが、「クリムゾンの迷宮」。

クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)
クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)

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貴志 祐介
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まだ3分の1ほどしか読んでいませんが、今のところおもしろく読んでいます。昔読んだ「アドベンチャーゲームノベル」的なミステリーですね。
そして温存してあるのが、やはり大作の「新世界より」。

新世界より(上) (講談社文庫)
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貴志 祐介
講談社 (2011-01-14)
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新世界より(中) (講談社文庫)
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貴志 祐介
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新世界より(下) (講談社文庫)
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貴志 祐介
講談社 (2011-01-14)
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2009年のこのミス5位です。これは、貴志祐介作品の中でもかなり評価が高いようなので、読むのが楽しみです。
それにしても、ミステリー作家に関しては、1〜2冊程度読んで作風が合わないと決めつけてしまうのは、いけませんねー。反省しました。
でも、「この作家の作品を読み倒してみよう!」と思える作家が見付かると、ワクワクしますね。
手元の貴志祐介作品をざっと読んだら、他のこのミスランクイン作品も読んでみないと!おもしろい作品、おもしろい作家と出会えるといいなあ。
・・・とここまで書いたところで、道尾秀介が直木賞を取ったというニュースを目にしました。「道尾秀介か・・・『向日葵の咲かない夏』はいまいちだったんだよな・・・」と思ったのですが、やはり他の作品も読んでみることにします。

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「「悪の教典」を読んで貴志祐介に対する見方がガラッと変わった。」への3件のフィードバック

  1. 悪の教典/貴志裕介

    2年4組には問題児と教師が位置づけるような生徒もいるが、「親衛隊」とも呼べる従順で可愛い女子もいる。そうこのクラスを受け持つに当たって、担任の蓮実が自ら布…

  2. 初めまして
    僕、貴志祐介先生のファンです!!
    ISORAという先生の作品は、少しホラーにちかいですが(人によっては、かんぜんにホラーだけど)よみやすく引き込まれますよ!!ぜひ読んでみてください!!
    長文失礼しましたm(_ _)m

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