2012年05月16日

病院のにおいに回復を実感する

先週火曜日は月に一回の外来での診察日でした。この日の予約は、14:30から放射線科前林先生の診察、その後16時から脳神経外科丸山先生の診察でした。

いつも診察の前に採血があるため、14:30の診察予約時間より少し早めに女子医大病院へ。

いつもは午前中に診察予約が入っていることが多く、朝一に採血に行くのですが、その時間はものすごく混み合っていて30分も待たされます。でも午後のこの時間は非常に空いていて、すぐに採血してもらえました。

採血後、放射線科へ。前林先生の診察です。すぐに診てもらえました。

まずは近況報告。「ゴールデンウィーク中に子供連れで人ごみに出かけたら、視野が狭いせいもあって人にぶつかったりして非常に疲れ、若干頭痛が出ました」といった話など。でもまあこれはしょうがないですね。

いろいろなお話の中で特に先生から念を押されたのは、「きちんと定期的な健康診断は受けるべき」ということ。先生曰く、

毎月病院に来ているからといって安心しちゃダメだよ。毎月の診察では頭しか見ていないんだから。会社等の健康診断は、定期的にきちんと受けてね

とのこと。確かにそうですね。実際、先生が定期的に診察している患者さんでも、診察とは別の健康診断で別のがんが見つかるケースがあるとのこと。

僕も親姉妹にがんが多い明らかながん家系で、また自分自身すでに脳腫瘍になっていることからしても、今後また別のがんになるリスクは十分にあるので、改めて気をつけようと思いました。

もちろん、そもそも脳腫瘍(グリオーマ)を再発させないことが当面は最も重要で、そのために、ストレスや疲れを溜めないような、つまり免疫力を落とさないような生活の仕方、仕事の仕方に変えてきてはいます。そしてそれが他のがんを発症させないことにもつながってくるはずです。でも、健康診断は健康診断で、きっちり受けないといけませんね。

ということで早速、翌日出社した際に、経営管理部のヤティに健康診断の予約をお願いした次第です。

また前林先生は、放射線治療で一時は全体の40%ほどが抜け、そして生え変わった僕の髪の毛を見て、

もうどこが抜けていたのか分からないね。

とのこと。これはうれしいんですが、自分としては、生え変わった毛はまだ細かったり、変なくせ毛になっていたりで若干気になったりはします。それについて聞いたら、

生え変わって変な癖がついた毛は、ずっとその癖がついたままだよ。

とのこと。これはちょっと予想と違って若干驚きました。放射線治療で髪が抜けて生え変わると、変な癖がつくよ、という話は、治療前から、前林先生からも、幼なじみのT君(前林先生の弟。僕の幼稚園〜高校時代の同級生。某大学病院の放射線科医。彼のお陰で女子医大のことを知り、紹介してもらいました)からも聞いていました。でもそれはそのうち時間が経てば戻るものと勝手に思っていました。それがそうでもないとのこと。でも、僕自身、徐々にではありますが、癖も気にならなくなってきている気がするので、なんだかんだ言っていずれはもとに戻るのかも知れません。まあ僕は男なのでどちらでもいいのですが(笑)。

さて前林先生の診察が終わって脳神経外科へ。でもこの日も、丸山先生の診察はどうも大変混み合っている様子。ということでいつも通り診察の前に薬剤師の生田先生との面談。でもこの生田先生の面談もかなりの待ち時間で、その間に松本楼でカレーランチ。それでも時間があったのでさらにタリーズでコーヒー。

その後待ち時間を経て、生田先生の診察室へ。生田先生も、僕の髪の毛と、先ほどの血液検査の結果を見て、

髪の毛ももうすっかり生えたし、高山さんは回復が早いですね。血液検査を見ても、抗がん剤(ACNU/ニドラン)をやっても全然数字が下がらないですし。体が強いんでしょうね。

とのこと。これはうれしかったです。あまり身体が強いとかいうことを思ったことはないんですが、こういう状況でそう言っていただけると、一層元気が出ますね。

抗がん剤(ACNU/ニドラン)も、女性や高齢の方だと、徐々に血液検査の数字(白血球等)が下がって、目標とするクール数(6ないし8クール)を完了できない場合もあるとのこと。でも僕は全く問題なく8クールまでいけそう、とのことでした。

僕は抗がん剤は現在4クールまで終了していて、来月6月に5クール目、8月に6クール目の点滴をする予定です。その後8クール目までやるかどうかは、今後の先生との相談次第です。というのも、6クールやった場合と8クールやった場合で、データ的には予後に有意な差はないとのこと。女子医大としても、まずは6クールやるというのを基本的な治療方針にしつつあるとのことのようです。まあ僕の場合、抗がん剤を点滴しても全く副作用が出ないので、8クールどころか今後ずっと続いたとしても全然OKなのですが(笑)。

さて生田先生との面談が終わり、またしばらく待った後、ようやく脳神経外科の丸山先生の診察です。僕の前の患者さんたちの診察がいろいろ大変だったようで、若干お疲れのご様子。僕が待っている間も、先生と患者さんの声が外に漏れ聞こえてきていました。そのため「いろいろな患者さんがいて大変ですね・・・。僕は雑談くらいしかできませんが」と言ったら、丸山先生は、

いや、僕はオアシス高山と呼んでますよ(笑)

とのこと。手のかからない良い患者ということでしょう(笑)。「先月のテレビ放映で、また全国から脳腫瘍患者さんが殺到しているんじゃないですか?」と聞いたら、この日はどちらかと言うと以前の患者さんからが多かったとのこと。

でも実際、今年になってから、テレビを含めたマスコミに女子医大のグリオーマ治療の取り組みが取り上げられるケースが増えていて、実際に患者さんが増えている様子。また、僕のブログで女子医大の取り組みを知ったグリオーマ患者さんが、女子医大を受診するケースもあります。そんな話をしていたら、

最近、マスコミに取り上げられることが増えたり、また高山さんがブログでも紹介してくれたりしているのは、いい巡りあわせなのかなと思っています。2012年は、より多くの方に自分たちの取り組みを知っていただき、より多くの患者さんを治療していくというタイミングだと思って、がんばります。だから、高山さんには励まされているように感じています。

とのこと。このお言葉には、非常に背中がこそばゆくなってしまいました。命を助けていただいた丸山先生に、そんなことを言っていただくとは・・・(汗)。でも「多少なりともお役に立てているのであればうれしいです!」とお伝えするとともに「先生自身が身体を壊さないように気をつけてくださいね。先生が倒れたら僕らが困りますので・・・!」とお願いしておきました。

その後、生田先生とも話した抗がん剤治療の6クール/8クールの話。グリオーマの術後の抗がん剤治療では、僕のようにACNU/ニドランを点滴するケースと、テモダールを経口で服用するケースがあります。僕の場合は手術で基本的に腫瘍が取りきれているため、ACNU/ニドランでコントロールできるはずとのこと。点滴を6クールでやめるか、8クールまで続けるかは、6クール目となる8月に改めて相談することに。

これでこの日の診察は全て終了。診察室を出た時は、19時を過ぎていました。でもまだまだロビーには、たくさんの患者さんが診察を待っていました。

その後、いつもの通り入院病棟のナースステーションに立ち寄って、お世話になった看護師さんやヘルパーさんたちにご挨拶。毎月行っているのに、いつもみなさん喜んで迎えてくれます。本当にすばらしく気持ちがいい方ばかりです。みなさんに元気な姿を見せて喜んでいただけると、こちらもより一層元気になります!

僕が入院中に本当にお世話になった主担当看護師のKCさんは、先日隣の病棟に異動になってたんですが、そのKCさんともおしゃべりしてくることができました。

ナースステーションに寄った後、1階に下りるエレベーターの中で、久しぶりに病院のにおいを感じました。これまでの通院時には、入院中に身体に染み込んだ経験というか、においへの慣れが残っていたせいか、病院のにおいを感じることはありませんでした。これも、患者から普通の人に戻りつつあるということなのかな、と思いました。

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投稿者 こうちゃん361 : 2012年5月16日 17:54

順調な回復でよろしいですね!私も他人ながらとても嬉しく思います。

私は先月末で最初の治療から5年が経過して、とりあえず「再発や転移は普通の人が全く新しくこのがんにかかるのと同じ確率」まで下がりました。がんの場合には「免疫ができて二度とかからない」ということは望めないのですが、まぁ一安心です。でも検査は3ケ月おきに(おそらく一生)続きます。高山さんも前向きでいらっしゃるので、私のような日が来ると信じています。

抗がん剤はやはり身体をいじめます。高山さんがあまり気になさっていなくても、がん細胞だけでなく普通の細胞にも得影響はあると思います。6クールで済むのなら、それが良いですねぇ…(私は抗がん剤が辛かったので本当にそう思います)。でも、高山さんの病院のにおいの感想と同じで、あれだけ辛かった抗がん剤への記憶もどんどんと薄れていっています。5年というのは確かに短くもなかったです。

お仕事にもきちんと戻られているようですが、どうぞ無理だけはせず免疫力を高めて下さい。そのうちにこのブログも病期の回が減って、仕事や食べ物、飲み会等の私生活の方が増えていくのでしょうね!そちらが早く来るように期待しています。

投稿者 オーシャンブリッジ高山 : 2012年5月17日 15:17

いつもコメントありがとうございます!
そうですね、きっと僕が点滴している抗がん剤も、自覚していないところで正常細胞にも影響しているんでしょうね・・・。

もう5年経過されたということで、本当にうらやましいです。と、思いつつ、僕も来月には、病気が見つかってからはや一年なんですよね。時の経つのは本当に早いです。そう考えると、5年というのもあっと言う間かなあ、とも思ったりしています。

記憶というのは本当にどんどん薄れていってしまいますよね。だからこそ、今回の病気で経験したことや考えたことをできるだけ記録として残しておきたいというのも、このブログに病気のことを書いている理由の1つです(最大の理由は他の患者さんやそのご家族のためなんですが)。

とにかく無理をせず、免疫力を落とさずに、日々過ごしていきたいと思っています。重ね重ね、いつもありがとうございます!

高山の著書

「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」書影・表紙画像\
治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ
(幻冬舎 税込1,188円)

脳腫瘍、悪性リンパ腫(白血病)を乗り越えた闘病記。
病院選び、治療法選択、医師との信頼関係の構築、セカンドオピニオンなどの考え方も。

プロフィール

高山知朗(のりあき):1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校、早稲田大学 政治経済学部卒業。アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ、Web関連ベンチャーを経て(株)オーシャンブリッジ設立、代表取締役社長就任。現在、同社ファウンダー。横浜市在住。

2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)の摘出手術。後遺症で視野の左下1/4を失う。2013年5月から悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ種/急性リンパ性白血病)の抗がん剤治療。合併症で帯状疱疹後神経痛も発症し、現在も激しい痛みと闘う。2016年10月に脳腫瘍、悪性リンパ腫の2つのがんから卒業。同年、幻冬舎より「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」を出版。

2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、同年4月にさい帯血移植治療を受ける。現在は妻、娘とともに元気に暮らしている。

連絡先

メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)

※病気や病院に関する個別のご相談については、まず「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」をお読みの上、ご連絡いただけますようお願いします。いただくご質問に対する回答の多くが、すでにこの本に書かれております。ご理解お願いします。

※いただいたご連絡の全てにご返事できるとは限りませんのでご理解ください。

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