皮膚のGVHDと日焼け対策/骨密度と骨折リスク/ヘルプマークと杖

先週の4月19日木曜日に、虎の門病院に行ってきました。
今回は、昨年のさい帯血移植から一年が経過したため、いつもの診察と血液検査に加え、いろいろな検査や診察を受けてきました。
虎の門病院

4月11日の発熱と予約外受診

実はその前週の4月11日水曜日に、39度近くの熱が出たため、病院に電話して予約外で受診してきました。
そのときは、血液検査、インフルエンザ検査等の結果、何らかの感染症でしょうということで、抗生剤をもらって帰ることになりました。熱も高かったため、そのまま入院する可能性も危惧していました。それが家に帰れることになってホッとしました。
このときは、昨年7月の急性骨髄性白血病さい帯血移植治療での入院からの退院後、熱を出して何度も入退院を繰り返したことが何度も頭をよぎりました。
▼再々々入院から退院しました/入院中に一番欲しかったもの|オーシャンブリッジ高山のブログ
でも今回は、何とか入院せずに帰ることができ、熱も翌日には37度台前半に下がりました。抗生剤が効いた面もあるかもしれませんが、根本的な免疫力もかなり回復してきたのだと感じています。

そして4月19日の診察など

さて、先週、4月19日木曜日の話に戻ります。僕は4月14日に、移植から一年が経過しました。
▼さい帯血移植から丸一年が経過/第二の誕生日をお祝い|オーシャンブリッジ高山のブログ
そのため、今回はいつもの診察と血液検査に加え、移植後看護外来と移植後長期フォローアップ外来(LTFU)もありました。そしてそれらに付随して、骨密度検査とスパイロメトリー(呼吸機能検査。肺活量など)の検査も受けました。

いつもと違う各種検査

病院に着いて、まずはいつもの採血。
それが終わってから、移植後看護支援外来の診察室へ。まず最近の体調などを問診票に記入します。
そして骨密度検査、続いてスパイロメトリー(呼吸器検査)へ。

看護支援外来

検査が終わってからまた診察室に戻って、看護支援外来です。問診票をもとに看護師さんと最近の体調や気になっていることなどについてお話ししました。
僕は最近、顔の特に額や目の周りの皮がむけていたので、そのあたりを中心に相談。看護師さんは、「最近は日差しも強くなってきたので、GVHD(移植した造血幹細胞が作り出したリンパ球が正常臓器を攻撃する免疫反応、拒絶反応)を予防するため、日焼けに気をつけましょう。外出時は必ず日焼け止めを塗ってください。そしてできるだけ長袖を着てください。ひさしのある帽子もかぶった方がいいです」とのことでした。
確かに最近、強い日差しの下に日焼け止めを塗らずに出てしまったことがありました。そして皮がむけるだけではなく、顔がところどころまだらに赤くなっています。明らかに皮膚のGVHDを起こしています。
日焼けをするとこのように皮膚のGVHDを悪化させてしまいます。ひどくなると、皮膚が黒く固くなって鮫肌のようになってしまうそうです。そしてさらにそれだけではなく、皮膚のGVHDが他の臓器のGVHDを誘発することがあるとのこと。これは恐ろしいです。
これからはもっと日差しも強くなるので、GVHDを悪化させないように気をつけないといけません。日焼け止めは忘れずに塗ればいいだけですし、帽子もかぶればいいだけなのですが、真夏に長袖を着るのは、汗かきの僕にはなかなか辛そうです。でも背に腹は代えられません。できるだけ長袖Tシャツを着てがんばります。

移植後長期フォローアップ外来(LTFU)

その後、診察室を移動して、移植後長期フォローアップ外来(LTFU)です。こちらはいつもの診察と違うLTFU担当の先生と、入院中もお世話になった移植コーディネーターの成田さんが、血液検査や骨密度検査、スパイロメトリー(呼吸機能検査)の結果を見ながらお話ししてくれました。
血液検査の結果を見ると、免疫機能(IgG、IgA、IgM)は、徐々に回復してきている(IgA以外は)とのこと。またこの診察時点では結果が出ていませんでしたが、今後、抗体の状況を見て、各種予防接種を打っていくとのこと。
さい帯血移植をすると、造血幹細胞とそこから作られる血液が、ドナーの赤ちゃんのものに完全に置き換わってしまうため、抗体もゼロクリアされてしまいます。だから赤ちゃんのように予防接種が必要になります。(ついでに言うと血液型も変わります)
ただ移植後の今は、まだ免疫機能が十分には回復しておらず、生ワクチンだと実際に感染してしまうため、不活化ワクチンがあるものを打つとのこと。でも体調の良いときに打つ必要があるため、前週に熱を出し、また肝臓のGVHDも出ているこの日には、いずれにしても(抗体の検査結果が出ていても)打てないとのことでした。
そのため、今後、血液検査の結果や体調を見ながら順次、不活化ワクチンの予防接種を打っていくことになります。生ワクチンしかないものについては、移植から2年経ってから打つことになるようです。
先ほど看護支援外来でも話した皮膚のGVHDの話もしました。顔の皮膚を診てもらったのですが、やはり乾燥して水が足りていない印象とのこと。いつもシャワーやお風呂上がりには、ヘパリン類似物質(いわゆるヒルドイド)のスプレーを全身にかけ、さらに顔には同じくヘパリン類似物質のクリームを塗っていたんですが、それではまだ足りないようです。
風呂上がりだけでなく、乾いたと思ったら、一日に何度でもスプレーをし、クリームを塗ってくださいとのこと。特に顔については、スプレーで細胞に水分を補給した上で、クリームを塗ってフタをするようなイメージで、と教えてくれました。「とにかく、保湿、保湿!」とのこと。
ヘパリン類似物質/ヒルドイド
スパイロメトリー検査の結果を見ると、肺活量は大丈夫とのこと。
骨密度については、検査の結果、少し低めでした。移植をすると骨密度が下がることが多いようです。骨密度が低いと骨折のリスクが高まります。
僕は、お尻の仙骨にできた悪性リンパ腫の後遺症で、足のしびれがあるせいで、歩いているときにふらついてしまいます。さらに、視覚障害のせいで、人混みでは特に人や物にぶつかったりしてしまいます。そうしたときに転んで骨折しないように、外出時は杖をついたり、電車に乗るときは座席に座りやすようにヘルプマークを持った方がよいとアドバイスされました。
▼ヘルプマーク 東京都福祉保健局
ヘルプマークはなんとなく知ってはいましたが、取得しようと考えたことはありませんでした。この機会に取得してみようと思っています。
ヘルプマークはもともとは東京都の取り組みでしたが、神奈川県でも配布が開始されています。
▼ヘルプマークの配布を開始します – 神奈川県ホームページ
杖については、以前何度か考えたこともあったのですが、普段、長い傘を持ち歩くのも面倒で邪魔に感じるので、杖も同じことになるのではと考えて躊躇しています。
ただ、骨密度が下がっていて、転倒が骨折につながると聞くと、少し積極的に検討してみる必要があるかもしれません。
また、骨を強くするために、食事の面で、カルシウムとともにビタミンDを取った方がよいともアドバイスされました。これはもらったパンフレットを妻に渡して後方支援をお願いしました。

湯浅先生の診察

LTFUが終わって、最後は通常の診察です。いつもの外来診察は主治医の山本先生ですが、この日は看護支援外来やLTFUと曜日を合わせるため、担当医の湯浅先生の診察となりました。
近況報告で、皮膚の話をしたら、やはりGVHDでしょう、とのこと。と言うのも、血液検査の結果を見ると、肝臓にも引き続きGVHDが見られるのです。肝臓の数値(GOT、GPT)は前回より少し下がったものの、引き続き高くなっています。
さらに、総ビリルビンも、ここ最近の検査では基準値(0.3〜1.1)を超える1.1〜1.3となっています。
ビリルビンの数値が高いと黄疸の症状が出ますが、その黄疸が出ないギリギリの線で踏みとどまっていると言う状況です。
ただ、こうして肝臓や皮膚にGVHDが出るのは、白血病を治すためにはいいことです。移植した造血幹細胞が作り出したリンパ球が、僕の皮膚や肝臓を攻撃していると言うことは、白血病のがん細胞も攻撃しているはずだからです。
ただ、現状で肝臓のGVHDは、黄疸の症状が出ないギリギリの線でとどまっていますが、もし今後ビリルビンの数値がさらに上がり、黄疸の症状が出るようであれば、薬で介入することになります、と湯淺先生。
このギリギリの線で、少しでも長く踏みとどまって、がん細胞を完全に駆逐してくれればと願っています。少なくとも、再発の可能性が大きく下がる今年の十月までは踏みとどまってもらいたいところです。
骨密度については、やはり低いため、薬(ビタミンD)を出してもらうことになりました。その上で、7月に再度検査して、薬が効いて骨密度が改善しているかどうかを見るとのこと。
続いて湯浅先生から、「最近は体力はどうですか?」と聞かれました。
僕からは、「以前よりも動けるようになったのですが、こうして通院などで外出すると、次の日以降に疲れが出て動けなくなってしまいます」と答えました。
そして、「体重も一時は増加傾向になって、55キロを超えたこともあったのですが、先日の発熱でまた減ってしまい、今は51〜53キロあたりですね」とも付け加えました。なお病気になる前は58〜59キロでした。
湯浅先生は、「肝臓のGVHDがよくならないと、なかなか体力も回復していかないですからね」とのこと。
一方で、僕は以前、「移植してから外出できるようになるまでには三年かかった」という患者さんの話も聞いていました。だから先生には、「その話がずっと頭にあったので、移植後一年にしては、思っていたよりも動けていると自分では思っています」ともお伝えしました。
最後に薬の話です。
この日何度も話が出た、皮膚の保湿のための、ヘパリン類似物質(ヒルドイド)のスプレーとクリームは、いつもよりも多めに処方してもらいました。湯淺先生によると、このスプレーは、使う人は1日に1本使い切ってしまうとのこと。
僕はこれまでは3〜4週間に一本ペースでしか使っていなかったので、これからはもう少し頻繁に使おうと思っています。保湿!保湿!、です。
この日はいつもの外来診察日と違って、いろいろな検査やいろいろな診察がありましたが、それぞれに有益なアドバイスをいただくことができました。一つ一つのアドバイスを忘れずに、毎日の生活に取り入れていきます。
夏には旅行も予定しています。体調をしっかり維持して、万全の状態で夏を迎え、家族との楽しい思い出を作りたいと思います。