2012年07月04日

手術からちょうど一年が経過/免疫力と風邪と再発リスク

今日でちょうど手術から一年が経ちました。一年なんて本当にあっという間ですね。

脳腫瘍(グリオーマ)を含め、がんは治療から5年間再発がなければ、それ以降も再発の可能性は低い、と言われています。僕も退院前に先生の話を聞いて、まずは1年、次は3年、そして5年、とにかく再発させずに生きていこう、と思っていました。まずは第一段階の1年が無事再発もなく経過して、ホッとしています。

さて昨日は月に一回の通院日でした。朝から病院に行き、採血をし、脳神経外科の生田先生と丸山先生の診察を受け、その後放射線科の前林先生の診察を受けてきました。

診察の都度、先生方に「ちょうど明日で手術から一年なんですよ。あの時は本当にお世話になりました。今もお世話になっていますが(笑)」というお話をしてきました。

今回の診察でのもう一つのトピックは、久しぶりにひいた風邪の話。

僕は退院して以来、とにかく体調を崩さないように、免疫力を落とさないように、気をつけて生活してきました。風邪をひくということは、身体の免疫力が落ちていて、ウイルスの攻撃に身体が負けているということ。ということは、常に増殖しようとしているがん細胞も抑え込めない状態になっている可能性があります。グリオーマの再発を防ぐためにも、体調を崩さないように、免疫力を落とさないように気をつけています。

具体的には、

●規則正しく食事を摂る(基本的に夕飯は家で家族と食べる)
●十分な睡眠をとる(睡眠不足は免疫力低下だけではなく、てんかん発作の原因にもなる)
●仕事を抱え込み過ぎず、ストレスや疲れを溜めない(寝る前には瞑想も実践)

ということを日々の生活の中で心がけています。

そのお陰で、退院以来、本当に健康になりました。脳腫瘍(グリオーマ)が見つかる前は、しょっちゅう風邪をひいて、毎週のように近所のかかりつけのお医者さんに行っていましたが、昨年9月の退院後は、一回しか行っていません。つまりほとんど風邪をひかなくなりました。

それなのに、久しぶりにこの度、風邪をひいてしまいました。思い当たる節はいくつかあります。娘が保育園で風邪をもらってきたようで、数日前からちょこちょこ熱を出していたこと。EUROのために朝早起きして睡眠時間が短くなったこと。そして、ちょっと仕事が立て込んでいて、深夜3時過ぎまで仕事をしてしまったこと。これが一番よくなかったようで、仕事を仕上げた後、3時間ちょっと寝て、朝起きたら、見事に喉と鼻がおかしくなっていました。

そして昨日の診察のときに、「免疫力を落とさないように気をつけて生活していたのに、不覚にも風邪をひいてしまいました・・・」という話をしたら、丸山先生や生田先生が、意外なことを言っていました。曰く、

風邪をひいたっていいんです。たまには風邪くらいひかないと、免疫力が鍛えられませんからね。

これには目からうろこが落ちました。「そうか、免疫力も鍛えて強くなるのか!」と。

丸山先生は以前も外来診察の際に、僕が「今は仕事量をセーブして、できるだけストレスを減らすようにしています」という話をしたら、「人間には適度なストレスは必要なんですよ。ストレスがあって強くなるんですから」とおっしゃっていました。それと同じような話ですね。

また、丸山先生からはこんなお話も。

いつも病気のことばかり考えて鬱々としていてはダメ。常に仕事などで忙しくしていれば気も紛れるし、その結果、病気に対する執着がなくなる。それが回復にもいい影響を及ぼすはず。

確かにそんな気がします。また薬剤師の生田先生も、再発リスクについて話していたときに、こんなことを言っていました。

明るい人は再発しませんよ。笑っていれば大丈夫。

10年ほど前に、妹に乳がんが見つかった際に、「笑いは免疫力を高める、がんも治る」というテーマの本を読んだことがありました。でもそれを、日々患者さんと向き合う先生から、経験に根ざした言葉としてお聞きすると、また重みが違いますね。

これからも再発させずに、一日一日を積み上げて、次の目標である3年、そして5年のマイルストーンをクリアしていきたいと思います。その先には、18年後の娘の誕生日が待っていますからね。

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【投稿者】nori 【コメント】コメント (8)

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投稿者 こうちゃん361 : 2012年7月 4日 23:00

まずは1年の経過、おめでとうございます。良かったですね。つい戦友意識を持ってしまうので、自分のことのように嬉しいです。

そうですね、いつも病気が頭から離れないのは仕方のないことですが、四六時中そればかりを考えているのも精神的には良くないでしょうね。先生の言われるように「前向きに生きているれば、少しくらいの風邪やストレスも良い薬かも知れません。

がんは症状も個人差が激しいので一概には言えないでしょうが、私の場合には1年目、2年目そして5年目と言われました。最初の治療開始から2年は先生もかなり注意をして検診の頻度も高かったですが、2年過ぎてからは検査項目も頻度も少なくなりました。もっとも私の場合には抗がん剤のみの治療で手術はしていませんから、同じとは言えないでしょうがね。

私と違って重い役目についておられるので、仕方がないとは思いますが、やはり午前3時はまずいと思います。どうぞ他人に任せるなりの調整を前もってして、あまりご負担のないように。まだまだ先は長いですから、ここでの無理はいけませんよ!

投稿者 オーシャンブリッジ高山 : 2012年7月 5日 16:33

こうちゃん361さん、いつもコメントありがとうございます。
お陰様で無事に一年経ちました。次は三年、そして五年。安心できる地点まで、着実に歩んでいきたいと思います。
確かに午前3時はまずいですよね・・・。反省しています。本当に、先は長いですからね!
重ね重ね、いつも応援してくださってありがとうございます!

投稿者 南姫 : 2012年7月 5日 22:31

大手術の一年後は、ほんと感慨深いですよね。
私は高山さんより数ヶ月早い、大震災直前に手術しました。
ブログを遡って拝見して、病理が悪性というのは、
想像以上に厳しいものですね。
良性の脳腫瘍でも、死ぬほどつらい体験でしたが、
ましてや…。
私の周りでも、一ヶ月前から風邪が流行っています。
高山さんは経営者なので、難しいと思いますが、ご自愛ください。

投稿者 オーシャンブリッジ高山 : 2012年7月 6日 15:30

南姫さん、コメントありがとうございます。
そうですね、無事に一年経過したというのは感慨深いです。

また実は、今となっては腫瘍が悪性かどうかというのはあまり気にしていません。仮にグレードが3ではなく2だったとしても、腫瘍細胞の性質によっては、同じように手術の後に抗がん剤治療や放射線治療を行うケースもありますよね。だとすると、グレード3でも手術で腫瘍がほぼ取り切れて、その後の抗がん剤治療・放射線治療も大きな副作用もなくひと通り実施でき(抗がん剤はあと1クールのみ残っていますが)、自分としては「もうがん細胞はやっつけた!」と勝手に思い込んでいる(笑)今となっては、グレード2でも3でも結果的に同じことだったかなと思っています。そう思い込んでいればきっと再発もしないはずです(笑)。

投稿者 南姫 : 2012年7月 8日 20:56

通して読んで、私も高山さんはきっと大丈夫だと思います。
こう言うのも軽々しく聞こえそうですが、
私も大きいくくりでは同病ですから。
難しい手術は、執刀医によって天と地ほどの差がありますね。
名医に治療してもらえた自分を、信じましょ。

投稿者 オーシャンブリッジ高山 : 2012年7月 9日 13:16

南姫さん、ありがとうございます!
そうですね、信じて前に進んでいきましょう!

投稿者 こうちゃん361 : 2012年7月 9日 22:44

あんまり言いたくないのですが、私の場合は正式な病名そのものに「悪性リンパ腫」と「良性ではない」ことが明記されています。退院してから患者の集まりで「最初にこの病名を聞いた時は本当にショックでした。何とか病名を変更できないものでしょうか?」と尋ねたのですが(というかお願いをした?)、曖昧に「まぁ一般的にそう呼ばれていますから」といなされてしまいました(苦笑)。

私はまだ精神的に受け止めれる強さがありましたが、弱気な人やら家族には正直言ってつらいです。私はステージ4でしたしね…。「前向きな気持ちが大切」というのなら、この辺りも医療関係者は少し配慮してほしいなぁ…。

投稿者 オーシャンブリッジ高山 : 2012年7月10日 13:27

こうちゃん361さん、確かに病名から来るイメージというのはありますよね。そういう観点で「癌」「ガン」という表記をやめて「がん」とひらがなで柔らかく表記するという流れもありますよね。
僕の脳腫瘍は「神経膠腫」あるいは「グリオーマ」と呼ばれます。この「グリオーマ」というのがなんとも恐ろしい響きだと感じる患者さんもいるようです。僕はあまり気にしていないのですが、でもこうしたところから病気に対する意識やスタンスが形成されている面も確かにありそうですね。

高山の著書

「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」書影・表紙画像\
治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ
(幻冬舎 税込1,188円)

脳腫瘍、悪性リンパ腫(白血病)を乗り越えた闘病記。
病院選び、治療法選択、医師との信頼関係の構築、セカンドオピニオンなどの考え方も。

プロフィール

高山知朗(のりあき):

1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校、早稲田大学 政治経済学部卒業。

アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ、Web関連ベンチャーを経て(株)オーシャンブリッジ設立、代表取締役社長就任。現在、同社ファウンダー。横浜市在住。

2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)の摘出手術。後遺症で視野の左下1/4を失う

2013年5月から悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ種/急性リンパ性白血病)の抗がん剤治療。合併症で帯状疱疹後神経痛も発症し、現在も激しい痛みと闘う。

2016年年9月、幻冬舎より「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」を出版。

2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、同年4月にさい帯血移植治療を受ける。

2020年3月、4度目のがんである大腸がんの腹腔鏡下手術を受ける。

現在は妻、娘とともに元気に暮らしている。

連絡先

メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)

※病気や病院に関する個別のご相談については、まず「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」をお読みの上、ご連絡いただけますようお願いします。いただくご質問に対する回答の多くが、すでにこの本に書かれております。ご理解お願いします。

※いただいたご連絡の全てにご返事できるとは限りませんのでご理解ください。

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