2014年09月27日

20年前からの思い込みが、がんを招いた:白血病・悪性リンパ腫闘病記(55)

前回の闘病記からの続きです。

◼︎2013年7月17日(水)。入院66日目。抗がん剤治療開始から58日目。

入院中の差し入れのうなぎ弁当

引き続き舌の痺れは悪化するでもなくそのまま。抗がん剤の副作用です。喉の痛みも引き続きで、唾を飲み込む時も痛いような状態でした。

朝、担当医のMY先生と、またMD Anderson Cancer CenterのHyper-CVAD療法の論文について話しました。

設備や医師の経験に依存する外科と違い、血液疾患は内科なので、同じレジメン(治療法)であれば、治療に施設間格差(病院間格差)はそれほど出ないはずです。だから、本来は、MD Anderson Cancer Centerでも虎の門病院でも、同じHyper-CVAD療法のレジメンなら、同じような治療成績になるはずです。

そして虎の門病院は、Hyper-CVAD療法も相当の件数をやっており、感染症や副作用の対応も、私たち以上のものはないはずです。そう考えると、MD Anderson Cancer Centerと私たちの治療成績の数字の違いは、論文の対象として選ぶ患者さんの違い等が要因なのかもしれません。

高山さんも、MD Anderson Cancer Centerの論文にある、Hyper-CVAD/MA+リツキサン療法による3年生存率75%という数字を信じて、移植をせずに化学療法のみで終わるのもいいと思います。私たちの感覚値としては、化学療法のみでの生存率は3分の1ですが、そこに入る可能性もありますので。退院後も外来でしっかり見ていきますので、もしその後腫瘍が動いたら(再発したら)、CR2(第2寛解期)で移植しましょう。先になればなるほど、長く生きれば生きるほど、新しい薬が使える可能性も出てきますし。

Hyper-CVAD療法のような強力な化学療法の場合、一連の治療でとにかくがん細胞を叩いて、治療はそれで終わりとすることも多いです。患者さんのQOLも考慮して。でも、退院後に、MD Anderson Cancer Centerと同様の維持療法を行うことももちろん可能です。

高山さんは、B細胞性リンパ芽球性リンパ腫としては、スタンダードリスク群と見ています。これまでも感染症もなく順調に3コースまで来ています。

このMY先生の話を聞いて、一層、化学療法のみで、移植をせずに治す方に賭けようという気持ちが強くなっていきました。

この日、大学時代のサークルの同期のOがお見舞いに来てくれました。同じ同期のAと2人からということで、うなぎ弁当を差し入れに持ってきてくれました。これは非常おいしかったです。相変わらず喉が痛かったのですが、しっかり噛んで飲み込みました。

そのOと久しぶりに話をしている中で驚くべき気づきがありました。

先日、「潜在意識にある間違った思い込みが病気を引き寄せる:白血病・悪性リンパ腫闘病記(50)」で書いたように、僕は自分がこの年齢で2回もがんになったのは、自分の間違った思い込みが原因の一つだと考えています。

特に、高校時代に父が舌がんで、11年前に妹が乳がんで亡くなったことから、いつからか、

自分もいずれがんになる

と思い込むようになっていました。この話をOにしたところ、彼女は、

そう言えば、大学時代から、「自分はがん家系だから、自分もいずれがんになる」って言ってたよね

と言ったのです。自分では、まさか20年以上も前の学生時代から、そんな思い込みを持っているとは思っていなかったため、非常に驚きました。それとともに、

さすがに20年以上も思い込み続けると、その思考は本当に実現してしまうんだな

と、思考の怖さを再認識しました。

それと同時に、

それなら、その思い込みさえ手放せば、病気も治るはず

という考え方に対する確信も高まっていきました。

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高山の著書

「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」書影・表紙画像\
治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ
(幻冬舎 税込1,188円)

脳腫瘍、悪性リンパ腫(白血病)を乗り越えた闘病記。
病院選び、治療法選択、医師との信頼関係の構築、セカンドオピニオンなどの考え方も。

プロフィール

高山知朗(のりあき):

1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校、早稲田大学 政治経済学部卒業。

アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ、Web関連ベンチャーを経て(株)オーシャンブリッジ設立、代表取締役社長就任。現在、同社ファウンダー。横浜市在住。

2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)の摘出手術。後遺症で視野の左下1/4を失う

2013年5月から悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ種/急性リンパ性白血病)の抗がん剤治療。合併症で帯状疱疹後神経痛も発症し、現在も激しい痛みと闘う。

2016年年9月、幻冬舎より「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」を出版。

2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、同年4月にさい帯血移植治療を受ける。

2020年3月、4度目のがんである大腸がんの腹腔鏡下手術を受ける。

現在は妻、娘とともに元気に暮らしている。

連絡先

メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)

※病気や病院に関する個別のご相談については、まず「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」をお読みの上、ご連絡いただけますようお願いします。いただくご質問に対する回答の多くが、すでにこの本に書かれております。ご理解お願いします。

※いただいたご連絡の全てにご返事できるとは限りませんのでご理解ください。

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