2015年08月11日

帯状疱疹後神経痛はどれくらい痛いのか?/2年間毎日続く激痛/鍼灸治療

先日ふと気付いたのですが、帯状疱疹を発症してから丸2年が経っていました。

Grass

その後遺症である帯状疱疹後神経痛の激痛には今でも悩まされています。以下、先日のブログ記事です。

▼猛暑と痛みの関係(帯状疱疹後神経痛)|オーシャンブリッジ高山のブログ(2015年08月06日)

しかし最近は(ここ3週間ほど)、寝る前には必ず痛みが強くなるため、毎晩オキノームを飲んでいます。「今日は大丈夫かも」とオキノームを飲まずに無理矢理寝ても、しばらくすると痛みで目が覚めてしまいます。

また朝も、以前と同じように痛みが強い日が多く、目が覚めて布団の中にいる段階から痛い、というような状態です。そのため夜だけではなく午前中から痛みに耐えかねてオキノームを飲むこともあります。

1年前にはこう書いていました。

▼帯状疱疹一周年/唐辛子の成分カプサイシンの帯状疱疹後神経痛への効用|オーシャンブリッジ高山のブログ(2014年07月28日)

夜間の痛みについては、相変わらず、寝ている間に痛みが強くなって目が覚めてしまうことは多いです。でも、以前と異なり、目が覚めた時に、痛み止め(頓服)の医療用麻薬のオキノームを飲まなくても、腕を動かしたり寝る体制を変えたりすれば何とかしのげるようになりました。
なお、日中、活動している間は、ほぼ痛みは紛れて気にならず、痛み止めも飲みません。ただ寝る前にはちゃんと寝付けるようにと、毎日、痛み止めを飲んでいます。よって一日に痛み止めを飲む回数は1〜2回です。夜中にあまり飲まなくなった分、以前より減りました。とはいえ、やはり夜中に痛みで目が覚めるのは相変わらず辛いものがあります。

こうして発症から1年経過時、2年経過時の痛みの状態を比べてみると、あまり改善していないというか、むしろ悪化しているようにも見えます。実際、昨晩も痛みで寝付けず、寝る前にオキノームを飲んだものの、3時過ぎにまた痛みが強くなって目が覚め、再度、オキノームを飲みました。

ただ、7月中旬頃までは、オキノームを全く飲まずに過ごせる日もありました。やはりこの暑さが痛みにも影響しているものと思います。

痛みというのは主観的なもので、本人がどれくらい痛いのかは、他人からは全く分かりません。そのため、医療の現場では、痛みの程度を患者に10段階で表してもらって把握することがよくあります。

ちなみに、僕の脳腫瘍の摘出手術の直後の頭の痛みは10段階で7〜8でした。

▼手術で脳腫瘍を摘出(経緯11)|オーシャンブリッジ高山のブログ

また表面の傷口だけではなく、頭の中も痛くなっていました。いわゆる頭痛のような痛みです。看護師さんが来て、「あまり痛くないのがゼロ、痛くて痛くてとても我慢ができないのが10だとすると、今の痛みはどれくらいですか?」と聞いてきました。確かその時は7か8くらいと答えたような気がします。それに応じて痛み止めの量などを調整してくれるようでした。この質問は、術後しばらくの間、何度か聞かれることになります。

そして帯状疱疹後神経痛は、断続的に波のように強い痛みが襲ってくるのですが、一番痛い時で、10段階で7前後です。つまり、開頭手術直後とあまり変わりません。でも手術の痛みと違うのは、その痛みが何年にもわたって毎日続くということです。この痛みの波が来て、痛みの程度が7を超えると、オキノームを飲んでしのぐ、という感じです。

それにしても、手術直後と変わらない、夜中に目が覚めてしまうほどの激痛が、2年間毎日続いているというのも、考えてみるとすごいことです。人間には自己回復力が備わっていて、傷などは自然に治っていくものだからです。手術の痛みも、術後数日で治ってきます。

でも、帯状疱疹のヘルペスウイルスに傷つけられた神経の痛みは、人間の自己回復力の範疇を超えているということなんでしょうか。

さらに驚くことは、この帯状疱疹後神経痛には、現代の医学では決定的な治療法がないということです。僕自身、神経ブロック注射や、各種薬物療法(リリカ、抗うつ薬、抗てんかん薬等)などを受けましたが、どれも明確な効果は感じられませんでした(リリカは今でも飲んでいます)。神経ブロック注射については、もっと早く受けていれば効果もあったかもしれませんが、白血病・悪性リンパ腫の化学療法中だったため、それはできませんでした。

結局、唯一効果があるのは、医療用麻薬のオキノームだけです。もちろんこれは根本的な治療ではなく一時的な痛み止めです。でもこれがあるから、何とか毎日痛みをコントロールしながら生活できています。帯状疱疹後神経痛の患者さんでも、このオキノームが効く場合と効かない場合があると、NTT東日本関東病院 ペインクリニック科のK先生は言っていました。そのためか、オキノームは帯状疱疹後神経痛に対しては保険適応になっていません。僕はがん性疼痛のために処方してもらっています。オキノームが効いたこと、他にがん性疼痛があるためオキノームを処方してもらえていることは、ラッキーだったのかもしれません。

帯状疱疹後神経痛の患者さんには、毎日続く激痛のために、うつ病になってしまう方もいるようです。これだけの痛みがあり、しかもそれが治るまでには数年単位の時間がかかるとなれば、肉体的、精神的な苦痛から、うつ病になってしまうのも分かるように思います。

僕自身、もう2年もこの痛みと付き合ってきました。昨晩も深夜に痛みで目が覚めました。でも先月は比較的調子が良く、オキノームなしで過ごせる日が多かったのも事実です。そう考えると、やはり少しずつは回復しているのだと思います。

そしてその回復を後押ししてくれているのは、西洋医学ではなく、数ヶ月前から受けている鍼灸治療ではないかと感じています。NTT東日本関東病院ペインクリニック科にて西洋医学で考えうる治療を一通り受け、漢方専門病院を受診して漢方薬も試した上で、唯一、ゆっくりながらも根本的な回復につながっているように実感しているのが、針による直接的な刺激で身体の自己回復力を高める鍼治療です。これは引き続き継続していくつもりです。

帯状疱疹後神経痛の激しい痛みはもちろん辛いのですが、でも脳腫瘍白血病・悪性リンパ腫を経験しながらも、再発もなく、命の心配をせずに平穏に暮らせていることは、何よりもありがたいことだと思います。

帯状疱疹後神経痛とは、「何年かのうちに治ってくれればいいや」くらいの気持ちで付き合っていこうと思います。

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高山の著書

「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」書影・表紙画像\
治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ
(幻冬舎 税込1,188円)

脳腫瘍、悪性リンパ腫(白血病)を乗り越えた闘病記。
病院選び、治療法選択、医師との信頼関係の構築、セカンドオピニオンなどの考え方も。

プロフィール

高山知朗(のりあき):

1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校、早稲田大学 政治経済学部卒業。

アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ、Web関連ベンチャーを経て(株)オーシャンブリッジ設立、代表取締役社長就任。現在、同社ファウンダー。横浜市在住。

2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)の摘出手術。後遺症で視野の左下1/4を失う

2013年5月から悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ種/急性リンパ性白血病)の抗がん剤治療。合併症で帯状疱疹後神経痛も発症し、現在も激しい痛みと闘う。

2016年年9月、幻冬舎より「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」を出版。

2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、同年4月にさい帯血移植治療を受ける。

2020年3月、4度目のがんである大腸がんの腹腔鏡下手術を受ける。

現在は妻、娘とともに元気に暮らしている。

連絡先

メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)

※病気や病院に関する個別のご相談については、まず「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」をお読みの上、ご連絡いただけますようお願いします。いただくご質問に対する回答の多くが、すでにこの本に書かれております。ご理解お願いします。

※いただいたご連絡の全てにご返事できるとは限りませんのでご理解ください。

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