脳腫瘍手術から5年越しの念願、家族でハワイ旅行/退院したらやりたいことリスト

先日、家族でハワイ旅行に行ってきました。
At Waikiki beach


五年前、2011年7月に脳腫瘍の手術を受けた後、病室のベッドの上で「退院したらやりたいこと」をよく考えていました。その一つが、家族三人でハワイ旅行に行くことでした。その日のことを夢想しながら、iPadでハワイの写真を眺めて、入院中の時間を過ごしていました。
「個室を選んで差額ベッド代を払うくらいなら、大部屋にいてその金額を貯めておいて、ハワイ旅行に回したほうがいいよ」とお見舞いに来てくれた友人に話したこともあります。
その後、白血病・悪性リンパ腫の闘病を含め、いろいろなことがありました。今も続いている抗がん剤治療の影響もあって、体調は不安定で、体力も思ったようには戻りません。体力的にも、また精神的にも、なかなか出かけられるような状態になりませんでした。でも今回、手術から五年越しで、ようやく念願を達成できました。
At Waikiki beach
娘にとっては初めてのハワイです。僕と家内にとっては、オーシャンブリッジ社長の持木君の結婚式以来、三回目となるハワイです。
At Waikiki beach
旅行の前は、「旅行に行っても、行くだけで疲れてしまって、ずっと部屋で寝ていることになってしまうのではないか」「旅行中に体調を崩して向こうで病院にかかるようなことになったら、身体面はもちろん費用面でも大変」「フライト中に気圧の変化や疲労で、穴の空いた脳帯状疱疹後神経痛に何か影響しないか」など、身体面でいろいろと心配もありました。
At Waikiki beach
そのため旅行前は、できるだけ体力をつけようとウォーキングの機会を増やしたり、主治医の先生たちにいろいろ相談したり(維持療法の抗がん剤を中断するなど)と、フライトやホテルの手配以外にも、身体面でも準備をしていました。
At Waikiki beach
でも実際に行ってみると、温暖な気候もあってか、体調には(ほとんど)問題はありませんでした。疲労に耐えうる体力もついてきたようで、ビーチやプール、ショッピングやレストランなどを含め、常に家族と一緒に行動できました。
At Waikiki beach
今回はレンタカーを借りなかったため(視覚障害のため車を運転できない)、基本的には徒歩(一部UBER)で出かけていたのですが、歩き疲れて僕だけ一人で部屋で寝ているようなことは一切ありませんでした。
At Waikiki beach
体力的にも体調的にも精神的にも、自信につながりました。そして家族も、僕の体力の回復ぶりを見て喜んでくれました。ここ数ヶ月で本当に回復したと思います。そしてハワイでの日々で、いっそう回復しました。
At Waikiki beach
家内と娘には、脳腫瘍白血病・悪性リンパ腫と、二回のがん闘病で、本当に心配をかけました。今でも負担をかけています。その二人が、青空の下、青い海の中で、笑顔を爆発させて、大きな笑い声をあげて、楽しそうに仲良く遊んでいるのを見て、本当に幸せな気持ちになりました。
これがまさに、僕が女子医大病院の病室で思い描いていた「退院したらやりたいこと」でした。
At Waikiki beach
このブログを読んでくださっている方の中には、実際にいま現在、がん闘病中の方もいらっしゃいます。ご家族ががんの告知を受けたという方もいらっしゃいます。
そうしたみなさんに、悪性脳腫瘍の手術を受けても、白血病・悪性リンパ腫の7ヶ月の入院での抗がん剤治療を受けても、こうして家族と海外旅行に出かけられるほどに回復している患者もいるということを知っていただければという思いもあって、この記事を書いています。5年生存率が25%でも、40%でも、生きることを選択し、治療を乗り越え、実際に生き残っている人間もいるのです。
がんは、もはや治らない病気ではありません。希望を持って生きていきましょう。
P.S. この記事中の写真は、一枚目以外は全てiPhone 6で撮影しました。一枚目はFUJIFILM X-T10/XF18-55mmです。

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