2016年09月02日

抗がん剤をやめるタイミング/いつもと違って平穏ではない診察日

ここ最近、本に関する記事が続いていましたが、久しぶりに病気そのものに関する近況報告です。

一昨日、白血病・悪性リンパ腫の定期診察で虎の門病院に行ってきました。前回の診察から4週間ぶりです。

スタバにて

ここ最近の診察は、血液検査の結果にも大きな問題は見つからず、特に何事もなく平穏に終わることが多かったのですが、この日はいつもとは違った一日となりました。

この日の虎の門病院はいつもより空いていました。診察前の採血は17分待ちです。いつもは30〜40分待ちということもあるので、かなり空いている印象です。

しかし、実際の採血では、久しぶりに検査技師さんが失敗してしまいました。針を刺しても血管を捉えられずに刺し直しに。それでも二回目には無事に採血が成功。でも問題はそれだけではありませんでした。

採血が終わってから診察室方面へ移動。しかしその途中で、なんと診察券がないことに気づきました。当然、採血前の受付では診察券を提示しています。その後、採血の待ち合いロビーのベンチに座って順番を待っていたときに、診察券や受付票をベンチに置いて、バッグやポケットに整理して入れ直しました。恐らくそのときにベンチに置き忘れたか、床に落としたかしたはずだ、と思って待ち合いロビーに戻ってベンチやその下を探しますが、見当たりません。

採血の受付の方に聞いても、届いていないとのこと。落し物は総合受付に届くはずとのことだったため、すぐに行って聞きましたが、やはり届いていません。このままでは診察券が出てくるまで診察が受けられません。泣く泣く、200円支払って診察券を再発行してもらいました。診察券再発行は、以前診察券を家に忘れたとき以来、二回目です。

その新しい診察券を診察室の投入口に入れ、ようやく一息。診察の順番が来るまで、いつものようにスタバに退避しました。そこでMacを開いていろいろ作業をしていたら、携帯に着信が。虎の門病院からです。留守番メッセージを聞くと、内科外来受付からとのこと。すぐにコールバックしますが、内科外来受付の人が忙しいのか、全然出ません。留守電では折り返し電話するか受付に来て欲しいとのことだったため、スタバを後にして病院に戻りました。

きっと診察券が出てきたのだろう、と思いつつ内科外来受付に行くと、案の定、僕の診察券がありました。やはりベンチに落ちていたのを、他の患者さんが拾って届けてくださったとのこと。拾ってくださった方、ありがとうございました。

でも、電話呼び出しの本題はそれではありませんでした。

どうやら先ほどの採血で問題があったとのことで、再度、採血をすることになってしまいました。検査技師さんに聞いたところ、先ほどの血液を検査したところ、血小板の数値が異常に低かったようで、原因としては、恐らく針を刺し直ししたりしたために血液がうまく採れていなかったのではないか、とのこと。

再度採血をしてもらってから、診察室前へ。しばらく待って順番が来ました。

でも診察でも、いつもとは少し違う話になりました。

血液検査の結果を見ると、採血やり直しの原因となった血小板は123と、基準値外とは言えいつもより低すぎるという値ではありません。

でも、白血球がいつもより下がっていました。1400です。久しぶりに見る低い数値でした。ここ最近の検査結果を見ると、3300→2200→2100と減少傾向にはあったのですが、今回は一気に1400まで下がってしまいました。

GY先生によると、まだ白血球を増やすためのノイトロジンの皮下注射を打つほどではないとのことですが、これ以上、下がるのはよろしくないため、維持療法の抗がん剤は中断することになりました。

今回白血球が急に減少した原因は、明確には分かりません。前回の診察のときには特に抗がん剤の量を増やしたわけではありません。

でも、2年以上、維持療法で抗がん剤治療を続けてきたことで、骨髄の造血機能にじわじわと累積的なダメージが出てきているのかもしれません。実のところは分かりませんが。

白血球だけではなく、赤血球やヘモグロビンも減少していました。これらの数値もここ最近は減少傾向です。それを考えても、やはり長期間の抗がん剤治療の影響なのかもしれません。

いずれにしてもこの状態では抗がん剤治療は続けられないということで、維持療法は中断し、2週間後に再度来院して、血液検査と診察を受けることになりました。

GY先生によると、「抗がん剤はお休みにするので、この2週間の間にさらに白血球が下がるということはあまりないと思います。でも2週間後にどれだけ増加しているかは分かりません。回復には時間がかかりますから。恐らく横ばいあるいは少し増加という程度でしょう」とのこと。

そして、白血球が減少したときに一番怖いのは感染症のリスクです。そのため、次の診察までの2週間の間に高熱を出した場合は、病院に電話して受診することになりました。

また、こういう状況になると考えなければならないのは、ここのところ毎回GY先生と相談している、維持療法をいつまで続けるかという問題です。

僕としては、以前書いたように、寛解から丸三年の区切りとなる11月下旬まで続たい、と考えていました。でも、このように白血球が減少してしまった状況で、仮に2週間後に多少回復していたとしても、その後、わざわざ抗がん剤治療を再開すべきかどうかは難しい、とGY先生。

それを聞いて僕が「うーん・・・」と悩んでいると、GY先生は、「個人的には、もうやめてもいいと思いますけどねー」とのこと。無理して続けなくてもいいんじゃないか、ということです。「2年間の間には中断期間も何回かありましたが、それぞれそれほど長い期間ではありません。人によっては維持療法は一年半しかやらない人もいます。また抗がん剤の量も、標準量よりは減らしましたが、それでも今でも50%の量で続けてこられました」とのこと。もう十分やってきたということです。

いろいろ考えた末に、GY先生にこう聞いてみました。「先生が僕の立場だったら、もうやめますか?」

すると、「うーん、やめると思いますね」

これを聞いて、やはりこの機会にやめようかな、という方向に傾き始めました。

そして、これで維持療法をやめるとなると、次に考えるべきなのは、PET検査です。悪性リンパ腫の場合は、毎回の血液検査では再発を見つけることができません。検査で見つけようとすると、PET検査しかありません。でもコスト等の兼ね合いで頻繁に検査することはできないため、治療の区切りのタイミングで受けることになっていました。つまり維持療法終了後です。

でも、PET検査では、はっきりと腫瘍が写るケースもありますが、腫瘍ではなく炎症のようなものが淡い影となって写ってしまうことがあります。画像だけでは腫瘍か炎症か判断がつきにくい影です。もし今、PET検査を受けて、そういう淡い影が写っていた場合、維持療法を続けるべきかの判断が難しくなってしまう、とGY先生。

どういうことかというと、明確に腫瘍があると分かれば、再発ということで、いずれにせよ維持療法ではなく本格的な治療に入ることになります。でもそこまではいかない怪しい影が写っていた場合、腫瘍の可能性も考慮して念のため維持療法を続けるのか、あるいは影は気にせずきっぱり維持療法をやめてしまうのか、判断が難しくなってしまうというのです。

しばらくGY先生と話し合った結果、やはり維持療法については、PET検査とは関係なく、次回2週間後の血液検査を見て決めることにしました。その上で、維持療法をやめると決断した後に、治療の区切りとしてPET検査を受けることにしました。

とにかく次回は2週間後です。その間、できるだけ熱を出さないように気をつけて過ごしたいと思います。

このように、検査結果の影響で、次回診察はいつもの4週間後ではなく2週間後となりましたが、実は、今回の診察の前から、次は2週間後にしてもらおうと考えていました。

というのも、僕の本「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」が来週9月8日に発売となります。この本にはGY先生を始め、血液内科部長の谷口先生や、入院中の担当医のMY先生も登場するため、先生方にお会いしてお礼をお伝えしたいと思っていました。そのため、来週の発売日が過ぎた再来週あたりに、GY先生の診察を入れ、その後に谷口先生とMY先生のところにごあいさつに伺おうと考えていました。だから結果的には、診察が2週間後になってちょうどよかったとも言えます

診察が終わってから、今回白血球が減っていたということについて考えていて、思い当たる節がありました。ここ数日、以前から歯医者で経過を見ている歯の根の炎症が悪化している感じがありました。また、右目に久しぶりにものもらいもできていました。何となくおかしいなあと思っていたので、今回の血液検査の結果を見て、腑に落ちました。これらの症状は、白血球が減少して、免疫力、抵抗力が下がっていたことが原因でしょう。

また診察の翌日となる昨日は、案の定、発熱してしまいました。37度台前半の微熱です。37.5度を超えると解熱剤(カロナール)を飲むことになり、38度を超えると病院に連絡して診察を受けることになります。
当面はこれを悪化させないよう、これまで以上に体調に気をつけて生活したいと思っています。

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高山の著書

「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」書影・表紙画像\
治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ
(幻冬舎 税込1,188円)

脳腫瘍、悪性リンパ腫(白血病)を乗り越えた闘病記。
病院選び、治療法選択、医師との信頼関係の構築、セカンドオピニオンなどの考え方も。

プロフィール

高山知朗(のりあき):

1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校、早稲田大学 政治経済学部卒業。

アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ、Web関連ベンチャーを経て(株)オーシャンブリッジ設立、代表取締役社長就任。現在、同社ファウンダー。横浜市在住。

2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)の摘出手術。後遺症で視野の左下1/4を失う

2013年5月から悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ種/急性リンパ性白血病)の抗がん剤治療。合併症で帯状疱疹後神経痛も発症し、現在も激しい痛みと闘う。

2016年年9月、幻冬舎より「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」を出版。

2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、同年4月にさい帯血移植治療を受ける。

2020年3月、4度目のがんである大腸がんの腹腔鏡下手術を受ける。

現在は妻、娘とともに元気に暮らしている。

連絡先

メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)

※病気や治療に関するご相談はお受けしておりません。

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