2012年07月27日

医療マンガ「K2」に登場したグリオーマ(神経膠腫)のオープンMRI手術、腫瘍の摘出が進む

先日このブログでご紹介したように、雑誌イブニング掲載の医療漫画「K2」で、現在、グリオーマ(神経膠腫)のオープンMRI手術が進行中です。グリオーマのオープンMRI手術とは、まさに僕が一年前に東京女子医科大学病院で受けた手術です。

前回の記事はこちら。

▼医療マンガ「K2」にグリオーマ(神経膠腫)のオープンMRI手術が登場

今週発売されたイブニングの最新号に、続きの第2話が掲載されているとのことで、買ってきました。

前回は「これよりオープンMRI下でグリオーマ摘出術を行う!!」という医師の宣言でお話が終わっていました。それを受け、今回は手術が開始されたところから話が始まっています。

そして最新の手術設備の紹介です。

イブニング掲載の漫画「K2」にグリオーマのオープンMRI手術が登場2

「術中ナビゲーションシステム」 カーナビGPSの原理を利用して、患部のマップを作成し、手術器具の先端の現在位置を明示するシステム。これにより腫瘍の取り残しや取り過ぎを防止できる。

まさにハイテクです。このシステムを使いながら、手術は進んでいきます。そしてある程度、腫瘍の摘出が進んだところで、手術は一時中断されます。

イブニング掲載の漫画「K2」にグリオーマのオープンMRI手術が登場2

よし!オペを一度中断!! MRI撮影準備!!

ここでオープンMRI(術中MRI)の出番です。患者を手術台ごと移動し、オープンMRIの中に頭から突っ込んで、開頭したままMRI撮影をします。手術中にMRI撮影ができることが、腫瘍摘出率の向上につながり、それが生存率の向上につながっています。

それはなぜか。従来は手術前に撮影したMRI画像をもとに手術を進めていました。でも、手術で頭蓋骨を開けると、脳が沈み込んで、術前の画像から位置がずれてしまいます。

イブニング掲載の漫画「K2」にグリオーマのオープンMRI手術が登場2

そのため今まではガンと正常部分の境界ギリギリまで踏み込めず・・・腫瘍を取り切れない結果を生んでいました。
グリオーマはタチの悪い腫瘍です。100%近くを摘出しなければ再発・・・あるいは増悪する可能性が高くなります。

イブニング掲載の漫画「K2」にグリオーマのオープンMRI手術が登場2

しかし・・・術中に何度もMRIを撮り直すことによって・・・腫瘍を限界ギリギリまで摘出することができるのです!

これが術中MRIの真髄です。脳の正常組織をできるだけ傷つけずに、腫瘍をギリギリまで摘出し、取り残しも減らすことができる、ということです。

さて、手術室では、術中MRIの画像が表示されました。

イブニング掲載の漫画「K2」にグリオーマのオープンMRI手術が登場2

おぉ・・・まだこんなに取り残しが・・・
ナビシステムの画像を修正!! データをアップデートしろ!!
よし!もう一度アタックだ!

このように手術中に何度もMRIを撮影し直し、残っている腫瘍を摘出することにより、腫瘍の取り残しを最小限に抑えられます。従来のように、手術中は腫瘍を取りきれたと思ったけれども、術後にMRIを撮ってみたら少し残っていた、ということがなくなります。

そしてさらに手術は進んでいきます。

イブニング掲載の漫画「K2」にグリオーマのオープンMRI手術が登場2

皆の思いとともにオペは佳境へーー。

というところで今回は終了。続きは8月11日(土)発売号に掲載されるとのこと。楽しみです。

このオープンMRIを開発されたのが、僕の主治医である東京女子医大の村垣先生・丸山先生のチームです。産官学連携プロジェクトで開発されました。そのお陰で、今、元気に生きている僕がいます。先生方には本当に心から感謝しています。

術中MRI(オープンMRI)に関するこのブログの関連記事はこちらからどうぞ。

▼東京女子医科大学のグリオーマ(悪性脳腫瘍)5年生存率は、なぜ平均の3倍以上なのか?
▼日経新聞に東京女子医大 村垣善浩教授の脳腫瘍手術に関する取り組みが掲載(僕の主治医)
▼日経コンピュータ「業務を変えるコンシューマーIT」にZyncroと女子医大が登場。
▼退院のご報告。

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高山の著書

「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」書影・表紙画像\
治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ
(幻冬舎 税込1,188円)

脳腫瘍、悪性リンパ腫(白血病)を乗り越えた闘病記。
病院選び、治療法選択、医師との信頼関係の構築、セカンドオピニオンなどの考え方も。

プロフィール

高山知朗(のりあき):1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校、早稲田大学 政治経済学部卒業。アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ、Web関連ベンチャーを経て(株)オーシャンブリッジ設立、代表取締役社長就任。現在、同社ファウンダー。横浜市在住。

2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)の摘出手術。後遺症で視野の左下1/4を失う。2013年5月から悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ種/急性リンパ性白血病)の抗がん剤治療。合併症で帯状疱疹後神経痛も発症し、現在も激しい痛みと闘う。2016年10月に脳腫瘍、悪性リンパ腫の2つのがんから卒業。同年、幻冬舎より「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」を出版。

2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、同年4月にさい帯血移植治療を受ける。現在は妻、娘とともに元気に暮らしている。

連絡先

メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)

※病気や病院に関する個別のご相談については、まず「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」をお読みの上、ご連絡いただけますようお願いします。いただくご質問に対する回答の多くが、すでにこの本に書かれております。ご理解お願いします。

※いただいたご連絡の全てにご返事できるとは限りませんのでご理解ください。

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