2015年12月08日

帯状疱疹後神経痛の薬物療法(リリカ、パキシル、デパス、オキノーム等)/抗うつ剤の作用機序

昨日は帯状疱疹後神経痛の定期診察で、NTT東日本関東病院のペインクリニック科に行ってきました。前回の診察から13週(3ヶ月)ぶりです。

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まずは僕からK先生への現状報告ですが、ほぼ前回と同じような報告となりました。

痛みの状況は相変わらず。やはりオキノーム(痛み止めの医療用麻薬)をほぼ毎日、1〜3包飲んでいる。夜は痛みで眠れないため、ほとんど毎日寝る前に1包飲んでいる。1包で効かなければもう1包。さらに、毎日のように早朝に痛みで目が覚める。そのため早朝に飲んだり、起きてから午前〜昼頃に飲んだりすることも。

疲れていたり、体調が悪かったり、お酒を飲んだり(週2回程度)すると、寝る前に痛みが強くなるのも以前と変わらず。

薬については、痛みが強いときの頓服としてのオキノーム以外に、リリカは毎日の朝晩に飲んでいる。ただしリリカだけでは効かないので、オキノームは欠かせない。

これに対するK先生のお話。

寝るときに痛みが強いのであれば、改めて抗うつ薬系を試してみるのも手かと思います。以前飲んでいたデパスを痛みが強いときに頓服として飲んでみてください。

また新しくパキシルも出しておきます。こちらは夕食後から寝る前に飲んでください。飲み続けることで2週間ほどすると効果が出てくるはずです。

高山さんとしては一度減らした薬を増やすのは本意ではないかもしれませんが、薬もいろいろあるので、それぞれ試して効果を見ていきましょう。

自分としては、薬が増えるのは嫌ですが、痛みがあるのはもっと嫌です。脳腫瘍白血病と2回のがん闘病を経て日常生活に戻り、いま一番苦痛なのが、この帯状疱疹後神経痛です。

頭の手術の後遺症による視覚障害も、今も続けている抗がん剤治療による免疫力低下も、腰に悪性リンパ腫があったとによる左足のしびれも、帯状疱疹後神経痛の激しい痛みに比べれば大したことはありません。

いま最もQOL(生活の質)を下げる要因になっているのが、帯状疱疹後神経痛です。だからいろいろ試して少しでも痛みの抑制に効果がある治療を見つけたいといつも思っています。

以前、下記の記事で書きましたが、今回処方された抗うつ薬などには、神経痛を抑える効果があります。

▼ペインクリニックを急遽受診/抗うつ薬・抗てんかん薬と神経痛|オーシャンブリッジ高山のブログ

痛みというのは、末梢神経に対する刺激が、脊髄を通って脳に伝達され、脳で痛みとして認識されることで起こります。

帯状疱疹後神経痛の場合、ヘルペスウイルスにより末梢神経そのものが傷つき、その状態で固定化されてしまうことにより、長期間にわたって強い痛みが続きます。傷んだ末梢神経が痛みの信号をずっと脳に送り続けているわけです。

帯状疱疹後神経痛を含めた神経痛の治療薬の作用メカニズム(機序)は、大まかに言うと、この末梢神経での刺激の発生から脳への伝達、そして脳での痛みの認識までのプロセスのどこかをブロックすることで、痛みを感じにくくするというものです(あくまで僕の理解ですが)。

こうした神経痛の薬物治療の作用機序については下記のサイトに説明があります。

▼薬物療法|痛みの治療法|さまざまな痛みの情報サイト - 疼痛.jp

このページから、僕が帯状疱疹後神経痛のために飲んでいる薬に関連する説明を抜粋します。

●神経障害性疼痛治療薬
神経の痛みは、痛みを伝える物質(神経伝達物質)が過剰に放出されることによって生じると考えられていますが、神経障害性疼痛治療薬は、この神経伝達物質の過剰放出を抑えることで痛みをやわらげます。

こちらは僕が飲んでいる薬ではリリカが該当します。もともとは帯状疱疹後神経痛の特効薬として発売されたようですが、僕の場合はこれだけではなかなか十分な効果がありません。

●オピオイド
オピオイドとは、強い鎮痛作用を示す医療用麻薬で、脊髄と脳に存在するオピオイド受容体に結合することで、脊髄から脳への痛みの伝達をブロックします。 がん治療による痛みのほか、他の薬剤を用いても痛みがおさまらない場合などに、使用が認められています。

こちらはオキノームです。神経痛への効果は人によって違うようですが、僕の場合はかなり効きます。というかこれがなければとても生活できないレベルです。

なお現在オピオイドは基本的には帯状疱疹後神経痛には保険適応となっていません。僕の場合、がん性疼痛への適応として処方されています。ただ今後は神経痛などの慢性疼痛にもオピオイドは保険適応となっていくようです。

●抗うつ薬
神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリン)の細胞への取り込みを阻害することで、痛みを感じにくくする経路(下行性疼痛抑制系)を活性化し、鎮痛効果を示します。

こちらは今回処方されたデパスやパキシルが該当します。

以前K先生にも言われたのですが、帯状疱疹後神経痛の治療においては、いろいろな薬を組み合わせて、痛みを抑えるために最善の組み合わせを見つけていく必要があるようです。

帯状疱疹後神経痛は、治るまでに5〜10年もかかると言われています。僕も発症から丸2年が経ちましたが、一向に治る気配がありません。

K先生に、「やはり白血病で入院しているときに発症してしまって、帯状疱疹後神経痛に対する治療の初動が遅れたのが敗因ですかね」と聞いたら、「それもありますが、やはり帯状疱疹を発症したときに抗がん剤治療中で、身体も弱っていたために、神経の障害の度合いが強くなってしまい、痛みが強く残ってしまったのではないでしょうか」とのこと。

いずれにせよ過去のことを考えてもしょうがありません。今回の薬物療法をはじめ、鍼灸治療なども組み合わせていくことで、少しでも痛みが治まっていって欲しいと思っています。

次回診察は6週後です。新しい薬も始めたのでいつもより早めのサイクルです。そのときにK先生にいい報告ができればと思います。

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高山の著書

「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」書影・表紙画像\
治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ
(幻冬舎 税込1,188円)

脳腫瘍、悪性リンパ腫(白血病)を乗り越えた闘病記。
病院選び、治療法選択、医師との信頼関係の構築、セカンドオピニオンなどの考え方も。

プロフィール

高山知朗(のりあき):

1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校、早稲田大学 政治経済学部卒業。

アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ、Web関連ベンチャーを経て(株)オーシャンブリッジ設立、代表取締役社長就任。現在、同社ファウンダー。横浜市在住。

2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)の摘出手術。後遺症で視野の左下1/4を失う

2013年5月から悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ種/急性リンパ性白血病)の抗がん剤治療。合併症で帯状疱疹後神経痛も発症し、現在も激しい痛みと闘う。

2016年年9月、幻冬舎より「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」を出版。

2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、同年4月にさい帯血移植治療を受ける。

2020年3月、4度目のがんである大腸がんの腹腔鏡下手術を受ける。

現在は妻、娘とともに元気に暮らしている。

連絡先

メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)

※病気や治療に関するご相談はお受けしておりません。

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