「この幸せが永遠に続きますように・・・」(映画グレイテスト・ショーマンより)

しばらく前に、映画「グレイテスト・ショーマンのことを書きました。
▼映画「グレイテスト・ショーマン」に自分の人生を投影する【ネタバレ感想】|オーシャンブリッジ高山のブログ
スパムサンド(裏メニュー)、パプアニューギニア トロピカルマウンテン


上記の記事にも書きましたが、この映画を見て、僕は主人公のP.T.バーナムの生き方に大変共感しました。実業家としての彼の人生と自分のこれまでの人生に、共通するものをたくさん感じたのです。
でも実は、このグレイテスト・ショーマンの中で一番共感した「セリフ」は、バーナムのものではありませんでした。
それは、バーナムの妻、チャリティのものでした。
・・・
貧しい子供時代を経て、海運会社で職を得たバーナムは、幼いころに将来を誓い合ったチャリティと結婚します。反対する彼女の両親に、「必ず幸せにします。」と宣言して。
そして二人の娘をもうけ、貧しいながらも幸せな生活を送っていたバーナムは、突然、勤め先の海運会社が倒産して、職を失います。何度目かの失業でした。
その日は長女の誕生日。バーナムは手作りのプレゼントを持って、雨漏りのするアパートに帰ります。
再び解雇されたことを妻のチャリティに告げたバーナムに、チャリティは「こんなエキサイティングな生活もいいものよ。」と言います。
「君にこんなに貧しい生活をさせるつもりじゃなかった。」とバーナム。
でもチャリティは、「私は今の生活に満足よ。二人の娘もいるし。」と返します。
そして娘たちの前で、カバンから手作りの投影機を出したバーナム。「これは願いを叶えてくれる機械なんだ。」と言います。
その機械に向かって、次女は「サンタさんと結婚したい」と、そして長女は「バレエシューズが欲しい」と願いを言います。
そして次女から「ママのお願いは?」と聞かれたチャリティ。
チャリティはこう言いました。

「この幸せが永遠に続きますように」

・・・
このチャリティの言葉を聞いたとき、自分も今、全く同じ思いだと共感しました。
バーナムはこの後、実業家としてサーカスを成功させ、お金も名誉も手に入れます。チャリティと娘たちに豊かな生活を送らせるために。
でもチャリティにとっては、そうした物質的な豊かさは、それほど重要ではありませんでした。
それよりも、愛する家族とともに幸せなときを分かち合うことが、最も大切なことでした。苦しいときは一緒に乗り越えればいい。どんなときでも、家族が一緒にいれば、幸せを見つけられる。それがチャリティの信念でした。
前述のグレイテスト・ショーマンについてのブログ記事では、バーナムの実業家としての人生が自分の人生に重なると書きました。
でもこのチャリティの言葉には、僕が三度のがん闘病を通じてたどり着いた人生観と、全く同じものを感じました。
僕は、病と闘う病室の中で、ともに病と闘ってくれ、支えてくれる家族のありがたさを何度も実感しました。そして家族こそが、自分が人生で最も大切にすべきものだと気付きました。その上で、それまで人生で最も優先度の高かった自分の会社を手放す決断をしました。
妻は折に触れて、起業や病気など、山あり谷ありの僕との人生を、「すごろくのような先の見えた人生よりも、何が起きるか分からない人生のほうが楽しい。」と、グレイテスト・ショーマンのチャリティと同じようなことを言います。
その山あり谷ありの経験を経て、僕は、自分の健康と家族を最優先にした今の暮らしに至りました。
今の自分の願いは、これからもずっと、家族とともに健康で幸せに暮らしていくこと。
そして目標は、娘の二十歳の誕生日に、家族三人でおいしいお酒で乾杯してお祝いすること。
それ以外は必要ありません。
闘病中に、物欲はほとんどなくなりました。
欲しいものはと言われても、ほとんど思いつきません。高級車も、スイス製の高級腕時計も。ブランドもののスーツも、ピカピカの革靴も、高級ゴルフクラブも、別荘も、欲しいとは思いません。
バーナムが持っていた名誉欲のようなものは、もともとあまりありません。
ただただ、今の幸せな生活がずっと続くことが自分の願いです。
・・・でも、もし一つだけ、願いが叶うとしたら。
できれば、痛みのない生活が欲しいです。毎日、帯状疱疹後神経痛の激痛に襲われ、一日に何度も医療用麻薬を飲んで痛みを抑えるような生活から、痛みから解放された生活へ。
もう帯状疱疹後神経痛になってから丸5年経ちましたが、一向に治る気配はありません。痛みのない生活、麻薬の必要ない生活がどんなものだったかも思い出せなくなりました。でも、できれば、この激痛から解放されたい。
だけど、それが叶わぬ願いなのであれば、それでもいいです。
今の幸せな生活をずっと続けていけるのであれば。
最後に、チャリティの言葉の原文です。

“I WISH FOR HAPPINESS LIKE THIS FOREVER”
– CHARITY BARNUM

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