帯状疱疹一周年/唐辛子の成分カプサイシンの帯状疱疹後神経痛への効用

おめでたくないことに、今日で帯状疱疹と診断されてちょうど一周年となりました(涙)。
一年前、白血病・悪性リンパ腫の抗がん剤治療中に、免疫力の低下で帯状疱疹を発症した時は、まさか痛みが一年以上続くとは、そして退院後の生活で一番悩まされるのが帯状疱疹後神経痛だとは思いませんでした(涙)。


まあ逆に言うと、白血病・悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ腫)も、悪性脳腫瘍(グリオーマ)も、日常生活で気にする必要がないほど経過が順調ということなのですが。
そしてなんともタイミングの良いことに、今日はNTT東日本関東病院 ペインクリニック科での帯状疱疹後神経痛の定期診察でした。前回から1ヶ月半ぶりの診察が一周年とは、不思議な巡り合わせです。
前回診察時の記事では、こんなことを書きました。

さて、NTT東日本関東病院ペインクリニック科の次回診察日は1カ月半後。それまでに、少しでも神経痛が、特に夜間の痛みが軽減するといいなあ、と思います。引き続き期待。

現状はどうか。診察でK先生には以下のように説明しました。

全般的には痛みの強さも、痛みが強くなる頻度も若干改善してきているかな?という感じです。

夜間の痛みについては、相変わらず、寝ている間に痛みが強くなって目が覚めてしまうことは多いです。

でも、以前と異なり、目が覚めた時に、痛み止め(頓服)の医療用麻薬のオキノームを飲まなくても、腕を動かしたり寝る体制を変えたりすれば何とかしのげるようになりました。

また、痛みがかゆみとして感じられることも増え、夜寝ている間に掻いてしまうということもあります。

なお、日中、活動している間は、ほぼ痛みは紛れて気にならず、痛み止めも飲みません。

ただ寝る前にはちゃんと寝付けるようにと、毎日、痛み止めを飲んでいます。よって一日に痛み止めを飲む回数は1〜2回です。夜中にあまり飲まなくなった分、以前より減りました。

とはいえ、やはり夜中に痛みで目が覚めるのは相変わらず辛いものがあります。

この僕の現状報告に対するK先生のお話は以下のようなものでした。

痛み止めのオキノームを飲む回数が一日に1〜2回なら、全般的にはよくなってきていると言えるでしょう。

夜間の痛みには、寝る前に飲んでいるサインバルタ(疼痛治療にも用いられる抗うつ薬)を1カプセルから2カプセルに増やして様子を見ましょう。

ということで、この薬の増量で多少でも夜中の痛みが軽減することを期待です。
また、4月の診察時に出していただいてからほとんど使っていなかったカプサイシン軟膏を、ひと月ほど前から再度使い始めた話もしました。
カプサイシンは、唐辛子の辛味の成分です。帯状疱疹後神経痛に対する作用機序は以下のように言われています。
▼カプサイシン軟膏の調製法と作用機序(PDFファイル)

カプサイシン軟膏による鎮痛効果の作用機序については、痛みの発生機序が十分に解明されていないため不明な点が多い。カプサイシンは赤唐辛子の刺激性の主成分で、急性期には血管の拡張や局所の刺激がおこるが、慢性的投与ではサブスタンスPを枯渇させて、疼痛閾値を上昇させることにより痛みやしびれを感じにくくすると言われている。また、カプサイシンを繰り返し投与すると、知覚神経の中の痛覚線維であるC線維を選択的に興奮させることにより脱感作が形成されるとも言われている。

この説明にもありますが、出していただいた当初、2回ほど患部に塗ってみたところ、数分後に焼け付くような痛み、いわゆる灼熱痛が出て、我慢できなくなり、急いで水で洗い流しました。
その後、先月、どうにかして痛みを抑えられないかと思い、再び勇気を持ってカプサイシン軟膏にチャレンジしてみました。一番痛い、右の脇の下に塗ってみました。すると、皮膚が強くなってきているせいか、前回ほどの灼熱痛はなく、逆に神経痛は少し抑えられた感じがしました。それでも皮膚表面のヒリヒリするような痛みは多少はあります。いわば、皮膚の奥の神経痛を、皮膚表面の灼熱痛で上書きしているような感じ。でもトータルでは、痛みは和らいだ気がします。
その後、昨日までの約一ヶ月、一日に1〜3回ほどカプサイシン軟膏を塗り続けたところ、ちょうど昨日、なくなりました。
という報告をK先生にして、「一ヶ月でなくなったので、今日はもっと出してください」
と言ったら、

それは塗りすぎです。カプサイシン軟膏を塗るのは、一日1回でいいですよ。そもそも1回の診察では一つしかお出しできません。

とのこと。なんだそうだったのか!という感じ。どこかのサイトか何かで、一日4回ほど、最低4週間塗る、と見たような気がしていたのですが・・・。でも主治医の言うことを信頼するに限ります。
最後に、今週から始まる白血病・悪性リンパ腫の維持療法(抗がん剤のロイケリン、メソトレキセート、ステロイド剤のプレドニゾロンの服用)について報告しました。
K先生は、

帯状疱疹後神経痛のために飲んでいる薬(リリカ、サインバルタ、リボトリール、デパス)と、それらの抗がん剤を同時に飲んでも、基本的に問題ないとは思います。ただ、場合によってはリリカ(神経痛の治療薬)との関連で腎機能に影響が出るかもしれません。その場合はリリカを減らすかやめるかします。虎の門病院の先生とも相談してみてください。

とのこと。次回来週の虎の門病院での診察で要報告です。
ということで、次回の診察も一ヶ月半後となりました。増量したサインバルタと、減量したカプサイシンに期待です。
次回までに、夜中に目が覚めずに朝まで眠れるようになるといいなあ。

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