2018年10月19日

血液型はA型とB型のミックス/免疫が回復して予防接種がスタート、早速インフルエンザ予防接種

先日、虎の門病院に行ってきました。昨年のさい帯血移植の移植後看護外来と移植後長期フォローアップ外来のためです。

移植後フォローアップ外来カード 虎の門病院

移植後看護外来と移植後長期フォローアップ外来

この2つの外来は半年ぶりでした。移植後のこの時期は半年に一度受けることになります。


移植後看護外来では、移植患者の看護経験が豊富な看護師さんが、移植後の日常生活や仕事上での困りごとなどについて看護師の立場からアドバイスしてくれます。看護師さんによる診察となります。

移植後長期フォローアップ外来は、普段の定期診察で診てもらっている主治医とは別の医師が、時期に応じて必要な検査を行い、必要な薬の処方や治療のアレンジをしてくれます。

また、さい帯血移植を受けると子供のころに予防接種などで作った抗体がクリアされてしまうため、改めて赤ちゃんと同じように一通りの予防接種を受けることになります。その予防接種もこのフォローアップ外来でアレンジしてくれます。

前回の半年前の移植後看護外来と移植後長期フォローアップ外来の記事はこちら。

▼皮膚のGVHDと日焼け対策/骨密度と骨折リスク/ヘルプマークと杖

前回は移植後一年経過ということで、血液検査に加えて骨密度検査やスパイロメトリー(呼吸器検査)を受けました。結果、予防接種はまだ受けることができないことと、骨密度が低いことが判明。予防接種は次回以降となり、骨密度を上げる薬の投薬が始まりました。

さて今回に話を戻します。

移植後看護外来

まずは移植後看護外来です。

廊下のソファでアンケートに記入後、面談開始です。質問に答えるかたちで近況報告をしながら、看護師さんからアドバイスをもらいます。


まず最近の体調を聞かれたので、風邪をひきやすいこと、疲れやすく疲れが抜けにくいこと、そして体重が増えない ことを報告。免疫力、体力の回復の問題です。

さらに、慢性GVHDの皮膚症状と考えられる顔の白斑についても報告。ここ数ヶ月は状態が悪化していないこと、また先生たちからも、回復には時間がかかると言われていることを伝えました。

皮膚に関しては、冬も引き続き日焼け対策は必要とのこと。でも、天気のよい日にちょっとお買い物、という程度であれば、夏のようにSPF 50の強いものでなくても、SPF 30などの弱いものでも大丈夫とのこと。その方が皮膚にも優しいので。だから冬の間は、以前買ったジョンソン・エンド・ジョンソンのSPF 15のベビーローションを使うことにしました。

あと、歩くときのふらつきについても報告。これは自分の中でいくつか考えられる要因があります。長期入院による脚力の低下、5年前の抗がん剤の副作用の足裏の痺れ、視野左下四分の一の視覚障害など。

それに加えて、長い時間歩いた日の夜は足が痙攣することも報告。以前は足のふくらはぎと脛の両方が、両足とも同時につって大変だったが、最近は以前ほどではなくなったと伝えました。

これらを受けて、とにかく歩行時に転倒しないことを気をつけましょうということに。

あと、帯状疱疹後神経痛は相変わらずです。

このようにいろいろありますが、でもおおむね順調ですね、と言っていただきました。夏休みには海外にも行けましたしね。

移植後長期フォローアップ外来

続いて移植後長期フォローアップ外来です。

血液内科の森先生と、入院中も大変お世話になった移植コーディネーターの成田さんが診てくださいます。

まず皮膚の状態の確認。前回のときに成田さんに顔の皮膚を触られて「乾燥してますね」と言われたこともあり、その後は以前にもまして保湿は気をつけています。ヘパリン類似物質のスプレーを顔と全身に、同クリームを顔に使っています。特にここ最近はこの日の診察を前に特に気をつけていたため、成田さんからはオッケーと言っていただきました。

顔の次は腕や手の甲の皮膚を見ていただきました。特に腕を見ると、前回に比べ、移植後の皮膚の黒ずみが徐々に抜けてきているとのこと。足の甲はまだ黒ずんでいることを伝えると、足先などの抹消部位は、皮膚が置き換わるのに時間がかかるため、これからきれいになっていくとのことでした。

合わせて白斑の話もしました。顔の白斑に続いて、手の甲や足の甲、すねやふくらはぎのあたりにも小さな白斑があるため、見ていただきました。いずれにせよ改善には時間がかかるため、引き続き保湿に努めます。

続いて森先生に血液検査の結果を見ていただきました。

僕はもともとは血液型はB型ですが、A型の赤ちゃんのさい帯血を移植したため、A型に変わるはずです。そのことを聞いてみたら、今の血液検査の結果では、まだ現状ではB型とA型のミックスとのこと。

血液型というのは血液の中でも赤血球の型です。移植をすると、完全にドナーの赤血球に置き換わって、血液型も完全に変わる人もいるし、完全には置き換わらずに、血液型もずっとミックスのままの人もいるようです。

ということで僕の血液型は現状ではA型とB型のミックスとのことです。なるほど。

ここで一つ疑問が湧いてきました。

赤血球が完全に置き換わっていないということは、白血球も完全に置き換わっていないのか?

もしそうであれば、ドナー由来の白血球による免疫反応でがん細胞を殺すというGVL効果は薄れてしまうのではないか?

この疑問をそのまま森先生にぶつけてみました。するとこのような回答でした。

白血球が置き換わっているかどうかは、赤血球とは異なり、最終的には遺伝子検査や染色体検査で見ることになります。

でも山本先生や湯浅先生は、血液検査で確認できるWT1というマーカー(WT1 mRNA)をチェックして、急性骨髄性白血病の再発がないかを見ています。このマーカーの値は現状問題ありません。

さらに、血液検査の結果、肝臓の数値がずっと高いということは、慢性GVHDの肝機能障害が出ているということです。GVHDが出ているということは、GVLが出ているはずです。

この説明を聞いて、なるほどと納得しました。

GVHD(移植片対宿主病)は、移植したさい帯血由来の白血球が、僕の体自体を異物として攻撃するものです。僕の場合は肝臓や皮膚が攻撃されています。

GVL効果(移植片対白血病効果)は、同じくさい帯血由来の白血病が、僕の体に残っているかもしれない白血病細胞を攻撃するものです。

さい帯血由来の白血球からすれば、僕の体も白血病細胞も。同じ異物です。だから僕の体が攻撃されているなら、白血病細胞も攻撃しているはずだということです。

ですから、白血球が置き換わっているかどうかは、それ自体を検査するというよりも、血液検査等により、GVHDが十分に起きているか、そして再発を示すマーカーの数値が上昇していないかで評価されるということですね。より意味のある評価の仕方だと思いました。

続いて、森先生からうれしいお話がありました。血液検査の結果、免疫が回復してきているので、予防接種を始めるとのこと。

具体的には、白血球の中のリンパ球の中の「CD4陽性Tリンパ球」の数が380あり、基準値200のを上回ったため、予防接種が開始できるというお話でした。

これはうれしかったです。

日々の生活では、前述のように風邪をひきやすかったり、疲れやすかったり、体重が増えなかったり、白斑は改善しなかったりと、なかなか回復を実感できません。

でも今回の話は、目に見える客観的な数値として免疫力が回復してきているということであり、その結果として実際に予防接種を受け始められることになったのです。一歩進んだということを具体的に実感できます。通常は移植から1年後に予防接種を始めるようです。僕は半年遅れて移植から1.5年後となりましたが、やっと、予防接種で抗体が作られるほどに免疫が回復しました。

インフルエンザ予防接種

予防接種の第一弾として、早速この日、インフルエンザウイルスの予防接種を受けました。

インフルエンザの予防接種を受けたのは2〜3年ぶりです。これまでは、先生に相談すると「免疫力が低すぎるため、ワクチンを打っても抗体ができず、効果が期待できない」という説明を受け、それならば打ってもしょうがない、と予防接種を打たずに来ました。

数年ぶりのインフルエンザ予防接種。今年はインフルエンザにかからずに冬を越せるはずです。

その他の三種の予防接種

今後4週間おきに3回、毎回、以下の3つの予防接種をします。

・肺炎球菌
・インフルエンザ菌(ウイルスではなく)
・百日咳、破傷風、ジフテリア、ポリオの4種混合ワクチン

回復してきたとはいえまだ免疫力は低いため、全て不活化ワクチンを打ちます。生ワクチンを打つと感染症を起こしてしまうようです。

でも、これらの一通りの予防接種を受ければ、僕もいっぱしの大人です(笑)。人並みの抗体が作られるわけですからね。

そして成田さんから、ポイントカードのようなもの(笑)をもらいました。今後、予防接種を受けると日付が入っていきます。また移植後フォローアップ外来を受診し、必要な検査を受けるとスタンプがもらえます。スタンプ欄は5年まであるので、その間はずっと定期的にフォローしてくれるということで安心ですね。

「スタンプがいっぱいになると何かもらえるんですか?」と成田さんに聞いたら、「血液内科部長の谷口先生からありがたいお話が聞けます(笑)」とのことでした。

患者仲間との出会い、再会

ということで、いいお話もあったこの日。診察の合間にはうれしい出会いや再会がありました。

移植後看護外来の診察室に着いた時、久しぶりにお会いしたのは、闘病ブログ「白血病ランナーまろの日記♪」を書いているまろにゃんさん。お会いしたのは13会以来でしょうか?ヘルプマークのお話などをしました。

そして初対面のKさんにも声をかけていただきました。以前からブログを通じてのやり取りはあったのですが、お会いするのは初めてでした。

ということで、この日も盛りだくさんの一日となりました。でもやはり家に帰ったらぐったりしてしまいました。

まあ疲れやすいのは仕方ありません。

それでも今年はインフルエンザのリスクは例年よりも下がるはずです。うがい手洗いを徹底し、保湿ケア、紫外線ケアを続けるのはもちろんですが、あとは焦らず、一日一日を大切に過ごしていきます。

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高山の著書

「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」書影・表紙画像\
治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ
(幻冬舎 税込1,188円)

脳腫瘍、悪性リンパ腫(白血病)を乗り越えた闘病記。
病院選び、治療法選択、医師との信頼関係の構築、セカンドオピニオンなどの考え方も。

プロフィール

高山知朗(のりあき):1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校、早稲田大学 政治経済学部卒業。アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ、Web関連ベンチャーを経て(株)オーシャンブリッジ設立、代表取締役社長就任。現在、同社ファウンダー。横浜市在住。

2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)の摘出手術。後遺症で視野の左下1/4を失う。2013年5月から悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ種/急性リンパ性白血病)の抗がん剤治療。合併症で帯状疱疹後神経痛も発症し、現在も激しい痛みと闘う。2016年10月に脳腫瘍、悪性リンパ腫の2つのがんから卒業。同年、幻冬舎より「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」を出版。

2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、同年4月にさい帯血移植治療を受ける。現在は妻、娘とともに元気に暮らしている。

連絡先

メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)

※病気や病院に関する個別のご相談については、まず「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」をお読みの上、ご連絡いただけますようお願いします。いただくご質問に対する回答の多くが、すでにこの本に書かれております。ご理解お願いします。

※いただいたご連絡の全てにご返事できるとは限りませんのでご理解ください。

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