2019年03月25日

IBMの人工知能Watsonと白血病の遺伝子治療/駅の段差で転倒

先週、虎の門病院に行ってきました。

ここのところ毎週、感染症による発熱で予約外で通っていましたが、今回は一応、予約に基づく定期診察です。

首相官邸

駅で転倒

ようやく熱も下がったため、電車で行きました。

しかし溜池山王駅を出るとき、写真を撮ろうかと首相官邸を見上げて歩いていたら、足元の段差に気づかず見事に転びました。

幸い、左膝と左手をコンクリートに打っただけで、怪我には至りませんでしたが、これで頭でも打ったり(開頭手術をしている)、骨折したり(さい帯血移植の影響で骨密度が低い)したら大ごとになるところでした。

今後は、階段以外でももっと足元に気を付けなければ、そして歩きながら写真撮影のことなど考えないようにしなければ、と強く思いました。

せっかく先生方に病気を(ほぼ)治してもらったのに、病気以外のところで命に関わるような事態になったら、申し訳が立ちません。先生方の患者として、これからも生き続けることが、最大の恩返しです。それを再認識することになりました。

湯淺先生の診察

湯浅先生の診察では、まず、熱も落ち着いて、娘の9歳のお誕生日を無事にお祝いできたことを報告しました。

これには湯淺先生も喜んでくれました。特に発熱以降、娘の誕生日のことをずっと気にしてくださっていましたので、いい報告ができて僕もうれしかったです。

血液検査の結果

この日の血液検査の結果はほぼよいものでした。

特に感染により上がっていたCRP(炎症反応を示す数値)は、前週の4.0から0.4に下がっていました。

肝臓の数値は依然高いのですが、問題のない範囲。

血球の数値は、白血球も赤血球もヘモグロビンも問題なし。ずっと低迷を続けてきた血小板は、なぜか増加して12.6万に。ずっと7万前後で推移してきたので、これは密かにうれしかったです。

湯淺先生からは、

ここのところ、熱が出て頻回に外来で病院に来なければならなかったのは大変だったと思いますが、でも入院せずにすみましたね。回復してきているということだと思いますよ。

と言っていただきました。僕も「何とか入院せずに乗り切りました・・・」と応えました。

IBMの人工知能Watsonと遺伝子医療の進展

その後、湯淺先生とは、遺伝子治療の話になりました。

実は急性骨髄性白血病での入院したころ、ちょうどIBMの人工知能、Watson(ワトソン)が話題になっていました。僕と同じ二次性の急性骨髄性白血病の患者さんの遺伝子情報を、Watsonで過去の2千万件の論文とぶつけたところ、適した抗がん剤が見つかり、その患者さんは回復したというものです。

▼AI、がん治療法助言 白血病のタイプ見抜く  :日本経済新聞

僕が急性骨髄性白血病で虎の門病院に入院した直後に、女子医大の村垣先生から、

高山さんの白血病もWatsonの利用が検討できるのではないでしょうか。必要であれば東大医科研の先生とは共同研究もしているので紹介しますよ。

というお話をいただき、すぐに虎の門病院の谷口先生と山本先生、湯淺先生に相談しました。

すると、以下のようなお答えでした。

高山さんの場合は、その60代の患者さんと異なり、若くて造血幹細胞移植が選択可能です。その患者さんは年齢的に他に治療法がなく、たまたまWatsonで有効な抗がん剤が見つかったかもしれませんが、高山さんの場合は、恐らくどちらにしても造血幹細胞移植が最善の治療になると思います。

そしてこの話が出たころ、谷口先生もたまたまこの研究をしている東京大学医科学研究所の教授に会う機会があったため、直接、僕もこの研究の対象になり得るか聞いてくれました。

東大医科研の先生は、「それなら一度東大医科研付属病院を受診してもらう必要があります」とのこと。

湯淺先生は、「そういうことでしたら外出許可を出すので、移植治療が始まるまでの期間に行ってきてもいいですよ」と言ってくださいました。

でも、僕は熟慮の上で、「やはりいろいろ考えずに、目の前の移植治療に集中しよう」と心を決めて、東大医科研を受診するのはやめました。

その結果、僕はさい帯血移植治療を受け、何とか「だいたい治った」と言える状態になったという次第です。

こういった経緯があったため、この日の診察で、湯淺先生から「そう言えば、Watsonの話が出たのって、高山さんでしたよね?」と聞かれて、遺伝子治療の話になりました。

湯淺先生によると、

あの2年前からは、血液がんの遺伝子治療の状況は進展していて、最近、国立がん研究センターを中心に、血液がん患者さんの遺伝子情報を集め始めました。まだ研究段階のため、遺伝子情報を提供しても個々の患者さんの治療にすぐに反映されるといったメリットは期待できませんが、問い合わせれば患者さんにも遺伝子情報は無償で開示してもらえるはずです。



これまでも、遺伝子治療が盛り上がり、でも次第に盛り下がり、といったことがありましたが、改めて大きな流れが始まろうとしています。

とのことでした。

僕自身はこれに関して今すぐに何かアクションを起こそうとは考えていないのですが、遺伝子治療の進展は、患者としては喜ばしいことだと思っています。

診察の最後に

湯淺先生には、先日の谷口先生、女子医大村垣先生とのディナーのことも報告しました。

▼【前編】奇跡のディナー:2人の医師の命のリレー|オーシャンブリッジ高山のブログ

▼【後編】奇跡のディナー:2人の医師の命のリレー|オーシャンブリッジ高山のブログ

それを受けて、湯淺先生は診察の最後に、

でもよかったですね。ディナーといい、娘さんのお誕生日といい、やりたかったことが一つずつ実行できて。今年は幸先がいいですね。

と言ってくれました。

僕は「それもこれも、先生のお陰です。ありがとうございます。」とお礼を言いました。

いい診察でした。

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東京女子医大 脳神経外科 村垣教授と
虎の門病院 血液内科 谷口部長が推薦。
脳腫瘍、悪性リンパ腫・白血病を乗り越えた闘病記。
がん闘病と向き合うための心構え満載。

プロフィール

1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校→早稲田大学 政経学部→アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ→Web関連ベンチャー→(株)オーシャンブリッジ設立・代表取締役社長就任→現在、同社ファウンダー。横浜市綱島在住。趣味はおりがみ。2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)摘出手術を受けて成功、ただ視野の左下1/4を失う。2013年5月からは7ヶ月間入院して悪性リンパ腫・急性リンパ性白血病の抗がん剤治療を受ける。帯状疱疹後神経痛も発症。2016年10月に2つのがんから卒業(それぞれ5年、3年経過)。しかし2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、さい帯血移植治療を受ける。現在は元気に暮らしている。

連絡先

メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)

※最近、メールやFacebook等で個別にご連絡やご相談をいただくことが以前よりも増えております。私の時間と体調の許す限りはご返事差し上げていますが、全てのご連絡にご返事できるとは限りませんことをご了承ください。

※また、病気や病院に関するご質問をいただく際には、事前に私の著書「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」をお読みの上、ご質問いただけると助かります。最近いただく質問に対する回答の多くが、すでにこの本に書かれております。ご理解の程、よろしくお願い申し上げます

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