2021年08月17日

肝臓の門脈に血栓が見つかる

先日、造影CT検査を受けたところ、肝臓の門脈という血管に血栓が見つかってしまいました。
初めてのことです。

門脈血栓症 CT画像
(赤い矢印の先が門脈の血栓)

CT検査の経緯

もともと、今回の造影CT検査は、

・大腸がんのフォロー(再発、転移がないかの確認)
・食道静脈瘤のフォロー(再発がないかの確認)
・肝臓の良性腫瘍の経過観察(悪性化していないかの確認)

という3つを主な目的としていました。

実際にこのCT検査を受けたのは7月19日(月)。
その2日後に、虎の門病院から電話がありました。

僕の経験上、病院からの電話は、悪い知らせであることが多いです。

例えば、2017年の急性骨髄性白血病のとき。
定期診察で血液検査に異常が見つかり、すぐにマルク(骨髄検査)を受けました。
その2、3日後に病院から電話がかかってきたのです。

そして主治医の血液内科 山本豪先生から、急性骨髄性白血病だと告げられました。
その電話で緊急入院も決まりました。

今回のCT検査の2日後にかかってきた電話は、肝臓内科の村石先生からでした。

村石先生は、

「今回のCTの画像を見たところ、どうやら肝臓の門脈に血栓ができているようです。」

とのこと。
血栓というのは、ちょっと予想していなかったので驚きました。

たまたまその電話の5日後に消化器外科の平松先生の診察予約が入っていたため、その後に村石先生の診察を入れていただき、詳しい話を聞くことになりました。

肝臓に関する治療の経緯

僕は、2017年に受けた白血病さい帯血移植のGVHD(移植片対宿主病)や、抗がん剤の影響で、肝機能障害が出ています。

肝硬変、つまり肝臓が硬くなった状態になっています。

そして肝臓が硬くなったことにより、肝臓を通っている門脈という血管に血液が流れにくくなり(門脈圧亢進症)、その血液が逆流して、食道静脈瘤を作っていました。

食道静脈瘤の治療は、これまでに3回の入院で受けています。
2020年2月2020年12月2021年6月の3回です。

その食道静脈瘤の治療に伴う検査の中で、肝臓にがんを疑う所見も見つかり、CT、MRI、エコー等の画像検査を受けました。しかし確定診断に至らず、最終的に組織を採って病理検査をしました(生検)。
その結果、良性の腫瘍(結節性再生性過形成・NRH)であることが判明しています。このNRHは経過観察となっています。

このように、肝臓についてはいろいろと検査や治療を受けてきました。

でも「血栓」というのは初耳でした。

診察の日

そして7月26日(月)、診察のために虎の門病院に行ってきました。

まずは消化器内科の平松先生の診察です。

こちらの診察では、大腸がんのフォローの観点で、今回のCT検査の画像を見ていただきましたが、再発も転移も見つかりませんでした。

まずは一安心です。

肝臓内科 村石先生の診察にて門脈血栓症の説明

続いて、門脈の血栓(門脈血栓症といいます)に関する肝臓内科の村石先生の診察です。

この日は先生はCT検査室にいるということで、通常の外来の診察室ではなく、CT検査室での診察となりました。

具体的には、患者が検査を受けるCTの装置が置いてある検査室の奥に広がる、PCモニターが並んだコンソールルーム(サッカーでいうとVARルーム)みたいな部屋です。複数の検査室とつながっていて、医師や検査技師が忙しく出入りしています。

もちろん僕は初めて入りましたが、これはなかなか貴重な体験です!

そのたくさんのモニターの中の一つに、今回のCTの画像を映して、村石先生が検査結果を説明してくれました。

村石先生の説明

村石先生の説明は以下のようなものでした。

CT画像を見ると、門脈の血管の壁に、血栓が貼り付いています。門脈圧亢進症の患者さんは、門脈の血液がスムーズに流れずに滞るため、血栓を作りやすいんです。

血栓と言っても、完全に血管をふさいでいるわけではありません。見たところ、血管の断面積の20〜30%くらいでしょうか(冒頭画像の赤い矢印の先)。

血管がふさがって血流が止まっているわけではないので、すごく急いで治療しなければ、というわけではありません。

まずは、内服薬で血栓を溶かしに行きましょう。血液をサラサラにする薬のリクシアナをしばらく飲んでください。そして、次の診察の日(8月6日)に、血液検査の結果を見て、次回のCT検査の日程を決めましょう。


もしCT検査の結果、あまり薬の効果が見られず、血栓が溶けていないようであれば、次は入院して点滴の薬で溶かすことになります。

以上のような説明を聞いて、この日の診察は終わりました。

次回は、たまたま11日後の8月6日に食道静脈瘤のフォローの内視鏡検査の予約が入っていたので、そのときに血液検査をして、血栓の経過を見ましょうということになりました。

血液をサラサラにする薬、リクシアナの副作用

今回処方された血液をサラサラにする薬(リクシアナ)は、副作用として、出血しやすくなったり、血が止まりにくくなったりするとのこと。

注射後の止血に時間がかかったり、鼻血が出やすく、止まりにくくなったり、転んだり体のどこかをぶつけたりした時に内出血しやすくなったりするようです。

そもそも、破裂すると大量出血する食道静脈瘤があったり、脳に出血があったりするので、この薬を飲んでいる間は、いろいろと気をつけねばなりません。

薬の効果でさっそく血栓が改善?

そして8月6日(金)に再度、村石先生の診察を受けてきました。

病院に着いて、まずは採血。
そして食道の内視鏡検査を受け、その後、内視鏡検査室で、村石先生の診察を受けました。

食道静脈瘤の内視鏡検査の結果については、また改めて別の記事を書きますが、ここでは門脈血栓症について。

血液検査の結果、血液をサラサラにする薬の効果で、どうやら血栓は溶けつつあるようです!

この日の血液検査では、「Dダイマー」という検査項目を追加していました。
この「Dダイマー」というのは、血栓を溶かそうとする体の働きの結果として生じる物質の名前です。血液検査でこの数値が高いと、血栓ができている可能性があると判断されるようです。

この日の血液検査では、Dダイマーの値が見事に下がっていました。7月26日の検査では7.2だったのが、この日、8月6日には0.6にまで下がっていたのです。リクシアナの効果で、血栓が小さくなっていると推測されます。

効果が見られたということで、しばらくリクシアナの服用を続けることになりました。

そして次回は9月3日に、肝臓のエコーの検査で、実際に門脈の血栓の状態を見て確認する予定です。
CTでなくても、エコーでも確認できるようです。

それにしても・・・

最近は検査を受けると、何かしらの病変が見つかっているような気がします。

つい先日の脳の出血しかり。

先々月の大腸内視鏡検査で見つかったポリープしかり。

何か異常が見つかると、検査や診察が増え、つまり通院が増え、さらに、がんばって減らしてきた薬の種類がまた増え・・・となって、なかなか残念ではあります。

でも、このように常に先手先手で異常を見つけ、精密検査や治療などで対応していくことで、命に関わるような事態を未然に防ぐことができているわけです。

こうして今、命が続いていることに、まずは感謝しなければなりませんね。

いつもお世話になっている先生方、ありがとうございます!

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脳腫瘍、悪性リンパ腫(白血病)を乗り越えた闘病記。
病院選び、治療法選択、医師との信頼関係の構築、セカンドオピニオンなどの考え方も。

プロフィール

高山知朗(のりあき):

1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校、早稲田大学 政治経済学部卒業。

アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ、Web関連ベンチャーを経て(株)オーシャンブリッジ設立、代表取締役社長就任。現在、同社ファウンダー。横浜市在住。

2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)の摘出手術。後遺症で視野の左下1/4を失う

2013年5月から悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ種/急性リンパ性白血病)の抗がん剤治療。合併症で帯状疱疹後神経痛も発症し、現在も激しい痛みと闘う。

2016年年9月、幻冬舎より「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」を出版。

2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、同年4月にさい帯血移植治療を受ける。

2020年3月、4度目のがんである大腸がんの腹腔鏡下手術を受ける。

現在は妻、娘とともに元気に暮らしている。

連絡先

メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)

※病気や治療に関するご相談はお受けしておりません。

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