2019年12月09日

医療用麻薬を飲み続けたのは薬物依存ではなく疼痛管理のため(帯状疱疹後神経痛とオピオイド)

先日、このブログに下記の記事を書きました。

▼医療用麻薬から卒業できた:帯状疱疹後神経痛をトラマールとリリカでコントロール

この記事を読んだ方からいろいろとコメントをいただいたのですが、その中に、「医療用麻薬から卒業できた」ということを、「麻薬中毒を克服した」「薬物依存から脱却した」という意味に捉えられた方が見受けられましたので、ここで補足訂正させていただきす。

チーズトーストとリッチブレンド

麻薬が手放せなかった理由は疼痛管理

まず、僕がこれまで6年以上にわたり医療用麻薬を手放せなかったのは、いわゆる麻薬中毒や薬物依存が理由ではありません。

そうではなく、

帯状疱疹後神経痛の強い痛みには、鎮痛効果の強い医療用麻薬しか効かなかった、ということです。

つまり、麻薬中毒だったのではなく、純粋に疼痛コントロールの問題ということですね。

だから、麻薬以外に痛みをコントロールできる鎮痛剤があれば、そちらに乗り換えることは全く問題なかったのです。

そして今回、非麻薬性鎮痛剤のトラマールを試したところ、意外にも効果があって、一気に切り替えることができたというわけです。

痛みのある患者は麻薬依存にはならない

今回、医療用麻薬を断ちましたが、それで体が震えるなどの離脱症状を起こしたり(身体的依存)、精神的に不安定になったり(精神的依存)ということは、一切ありません。薬物依存や薬物中毒だったわけではないということです。

実際、医療用麻薬は、痛みがある患者が飲む場合は、薬物依存を起こすことはありません。日本緩和医療学会のサイトにも下記のような記載があります。

医療用麻薬は、痛みがある状態で使用すると、中毒にならないことがわかっています。

▼「医療用麻薬の誤解」|緩和ケア.net

またこのブログでも以前下記の記事を書いています。

▼医療用麻薬オキノームは痛みがある人には常習性はない|オーシャンブリッジ高山のブログ

これまでに試した治療

先ほど「鎮痛効果の強い医療用麻薬しか効かなかった」と書きました。

医療用麻薬のオキシコドンとオキノームを飲み続けた6年の間、痛みを治すため、あるいは痛みをコントロールするために、下記のようにさまざまな治療を試しました。

●神経ブロック
▼初めての神経ブロック治療はちょっと痛かった:NTT東日本関東病院ペインクリニックにて帯状疱疹後神経痛の治療

●神経根サーモ:
▼帯状疱疹後神経痛の神経根サーモ治療の反動でダウン、そして復活

●神経障害性疼痛治療薬(リリカ)(現在も継続中):
▼帯状疱疹後神経痛は間違った自己治癒力の結果?/リリカとオキノームによる痛みの治療

●抗うつ薬(デパス、サインバルタ、パキシル):
▼帯状疱疹後神経痛の薬物療法(リリカ、パキシル、デパス、オキノーム等)/抗うつ剤の作用機序

●抗てんかん薬(リボトリール):
▼ペインクリニックを急遽受診/抗うつ薬・抗てんかん薬と神経痛

●鍼灸:
▼帯状疱疹後神経痛はどれくらい痛いのか?/2年間毎日続く激痛/鍼灸治療

●漢方薬

しかし、残念ながら、どの治療法も、僕の帯状疱疹後神経痛には効果がありませんでした。

唯一鎮痛効果があったのは・・・

このようにいろいろな治療を試してきましたが、結局、痛みを抑えるために効果があったのは、医療用麻薬のオキシコドンとオキノームだけだったというわけです。それをここ6年、飲み続けていました。

麻薬から非麻薬へ

そして今回、この医療用麻薬の効きが悪くなってきたと感じたことをきっかけに、別の鎮痛剤に切り替えようという話になりました。

その結果、医療用麻薬のオキシコドン 、オキノームをやめ、同じオピオイド系の鎮痛剤ではあるものの、非麻薬性のトラマールに切り替えることになったという次第です。

切り替えて以降、オキシコドンもオキノームも一切飲んでいません。
麻薬ではないトラマールとリリカだけで、何とか日々の痛みを乗り切っています。

ただ、まだまだトラマールだけで痛みをコントロールしきれているわけではありません。発作的な強い痛みも、継続的な鈍い痛みも、どちらもいまだにあります。夜中や朝方に鋭い痛みで目が覚めてしまうことも、毎日のようにあります。

でも、だからと言って医療用麻薬に手を伸ばしたりはしません。

それはなぜか。もう医療用麻薬はやめると「決めた」からです。気合いですね。8年前、脳腫瘍の手術を受ける前に、「娘が二十歳になるまで生きると決めた」というのと同じです。

「気合い」を別の言い方にすると、「麻薬じゃなくても、効くと思って飲めば効く!」という自己暗示、つまりプラセボ効果ですね(笑)。

引き続き、先生と相談してトラマールの飲み方(飲む量やタイミング)を調整しつつ、痛みをコントロールして乗り切っていきたいと思っています。

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高山の著書

「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」書影・表紙画像\
治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ
(幻冬舎 税込1,188円)

脳腫瘍、悪性リンパ腫(白血病)を乗り越えた闘病記。
病院選び、治療法選択、医師との信頼関係の構築、セカンドオピニオンなどの考え方も。

プロフィール

高山知朗(のりあき):

1971年長野県伊那市生まれ。伊那北高校、早稲田大学 政治経済学部卒業。

アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)戦略グループ、Web関連ベンチャーを経て(株)オーシャンブリッジ設立、代表取締役社長就任。現在、同社ファウンダー。横浜市在住。

2011年7月に脳腫瘍(グリオーマ)の摘出手術。後遺症で視野の左下1/4を失う

2013年5月から悪性リンパ腫(B細胞性リンパ芽球性リンパ種/急性リンパ性白血病)の抗がん剤治療。合併症で帯状疱疹後神経痛も発症し、現在も激しい痛みと闘う。

2016年年9月、幻冬舎より「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」を出版。

2017年2月、3度目のがんである急性骨髄性白血病を発症、同年4月にさい帯血移植治療を受ける。

2020年3月、4度目のがんである大腸がんの腹腔鏡下手術を受ける。

現在は妻、娘とともに元気に暮らしている。

連絡先

メール: nori.tkym[at]gmail.com
([at]は@に読み替えてください)

※病気や病院に関する個別のご相談については、まず「治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ」をお読みの上、ご連絡いただけますようお願いします。いただくご質問に対する回答の多くが、すでにこの本に書かれております。ご理解お願いします。

※いただいたご連絡の全てにご返事できるとは限りませんのでご理解ください。

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